ヨハネによる福音書9章1~12節。本日のヨハネ福音書9章は生まれつきの盲人がいやされる話である。生まれたときから目が見えず、道端に座って物 乞いをして暮らしていた。この男がイエスの目に留まり、いやされて見えるようになったということが伝えられている。イエスが盲人をいやすという話は、ほかの福音書にも何度か出てくるが、ヨハネ福音書9章には、ほかの福音書にはないいろんな特色がある。その一つが、「ラビ、この人が生まれつき目が見えないのは、だれが罪を犯したからですか。本人ですか。それとも、両親ですか」(9・2)という弟子たちの問いである。これは当時のユダヤ教の考え方を色濃く映し出している。不幸の原因は本人あるいは先祖が犯した罪にあるという考え方である。因果応報の世界観であった。
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