「リンゴの花が咲いたあと」(木村秋則著 日経プレミアシリーズ 2017.12.8 1刷 210ページ)
この本を読むまで著者が胃がんで手術をしていたのを知らなかった。無肥料と無農薬で「リンゴ」を栽培するということを成し遂げた著者。「奇跡のリンゴ」と呼ばれるが、その実ったあともっ苦難は終わらなかった。妻が過労で倒れ、自身もがんになってしまった。
農業指導や講演で全国を飛び回るうちにリンゴ畑は荒れていく。壮絶だ。自然栽培のリンゴが実ってくれたのは、義父と家族の協力以外の何ものでもないと本人は言う。人にも自然にも優しい農業の実践が難しい。著者の笑顔がいい。著者はインドの非暴力のガンジーに似てきた。