「日本人の真価」(藤原正彦著 文春新書1369 2022.7.20 第1刷 279ページ)
過去の文藝春秋に掲載されていたのが1冊になった。すべて読んでいるが、首肯するところが多々ある。
著者の母は藤原てい、父は新田次郎。著者は数学者でお茶の水女子大名誉教授でもある。民主主義、自由、平等よりも武士道精神、とりわけ卑怯を憎む心や惻隠が大切と説く。
戦後、今の北朝鮮を経て帰国した話は涙なしでは読めない。戦争をしていはいけない。戦争で苦しむのは下々の国民であって政治の指導者ではない。
今日は登山ではなく、フットパスで11㎞の歩きだった。フットパスの定義として、「古い町並み・田園地帯・森林など、地域に昔からある風景を楽しみながら歩くことができる小道 ( Path )のこと」とあるが、私たち登山を愛好する人間にとって斜面を登り下りする登山道ではない、一般的な小道や道路を歩くことをフットパスではないかと思っている。
行き先は恵庭市島松駅から田園風景の稲作地帯を経由し、アイヌの砦や城、祭祀場を意味する「チャシ」の丘を登り、クラーク博士が学生と最後の別れた場所(例のボーイズ・ビー・アンビシャスと言葉を伝えた場所)と旧駅逓をめぐり、ルルマップ自然公園内を歩き、島松駅に戻った。
写真はそこここのHPから拝借した。(感謝)
島松駅 島松駅逓所跡
島松左岸チャシ(場所は恵庭市島松ではなく、北広島市島松にある。こんもりした小高い場所がチャシ跡)
「文藝春秋 十二月特別号」(令和4年12月1日発行 第100巻第12号 524ページ)
安倍晋三秘録「愛子天皇」を認めていた 世界最高のがん治療(最新保存版)世界がうらやむ日本のウイルス製剤 海外セレブが殺到する病院の秘密 部位別最先端治療ガイド 追悼・三遊亭圓楽さん(春風亭小朝)。今月号もバラエティに富んでいる。
今日の行先は札幌市中央区にある「盤渓山」と「三菱山」。いずれも低山で、前者の標高は604m、後者は482mで時計回りに周回できる山だ。
市民の森の下部の駐車場から入山した。
雪はなく、落ち葉の上を歩いた。
盤渓山
三菱山
三菱山の裏手は「ばんけいスキー場」になっている。山頂付近にリフトの残骸。
登り2時間、下り1時間すこしの獲得標高約500mの本格的冬山に入る前の登山だった。
「 たんぽぽ球場の決戦」(越谷オサム著 幻冬舎 2022.6.20 第1刷374ページ)
高校野球で挫折した主人公大瀧鉄舟は、方々で挫折した人を集めて新しいチームをつくり、対戦する。ダンデライオンは「たんぽぽ」の英訳。
勝負に勝つだけが野球ではない。楽しみながらする草野球でも野球だ。
今日の行先は札幌市南区にある「盤の沢山」。登り2時間で頂上だった。
今シーズン初めての雪だった。盤の沢山の北峰’(723m)を経由して盤の沢山(939m)に到着。頂上で昼食をとり、下りは6本爪アイゼンをつけて降りた。獲得標高592m。
所属する会の小屋整備に参加した。小屋とトイレ外壁の防腐剤塗りと煙突掃除、小屋清掃を終了し、山岳遭難に陥ったときの警察や消防への救助要請、会員としてとるべき行動の確認をして解散した。
午前中で終わり、昼からカムイヌプリ頂上を往復し、小屋に泊まった。
「ボタニカ」(朝井まかて著 祥伝社 令和4年1月20日 初版第1刷 494ページ)
大作である。植物学者「牧野富太郎」の評伝である。明治初期から昭和まで一介の植物学者は採集と研究に明け暮れる人生。社会性に乏しいというとそうかもしれない。莫大な借金と学界との衝突は己を貫いたことに違いない。
惚れ抜いたもののために生涯を尽くす。かほどの幸福が他にあるろうか。(494ページ)
今日の山は初めて。ウコタキヌプリ(747m)。十勝管内本別町にある山だ。
最初のピークに三角点745mある。
いったん下って登ると次のピークが2m高い頂上(747m)。
阿寒の山々が見える。登り2時間。獲得標高700m。下り1時間半。天気もよく快適な半日だった。