北海道の四季登山と読了記

週末の休みを利用して登山しています。ときどき本も読みます。

(072-0718) 日本農業再生論

2024年07月25日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「日本農業再生論」(高野誠鮮(たかのじょうせん) 木村秋則 講談社 2016.12.13 第1刷 286ページ)
リンゴの自然栽培を始めてから10年間近い無収入の時期が続いた木村と石川県羽咋市で住職をしながら羽咋市職員をしていた高野の二人の悪戦苦闘の話である。
高野はローマ法王に自然栽培でつくったコメを食べさせた男である。
地球が太陽の周りを回っていると主張したガリレオ・ガリレイの地動説が正しいと評価されたのは100年以上も過ぎてからだ。自然栽培も世間や社会が受け入れられるのもそのくらい時間が必要なのだろうか。
ちなみに自宅の小さい庭兼畑は無農薬、無肥料で野菜栽培を実践中である。

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(071-0717) 三省堂の国語辞典のひみつ

2024年07月24日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「三省堂の国語辞典のひみつ」(飯間浩明著 三省堂 2014.2.20 第1刷 214ページ)
辞書の編纂作業はたいへんである。以前「舟を編む」を読んだがその作業たるものは半端でない。三省堂国語辞典は手元にないので、購入したくなる本書である。
154ページに「尾根」の説明があった。尾根は「稜線」の意味だけでなく、「沢」の反対語の場合もあるとあった。尾根のひとつは稜線で、山頂から山頂へ延びる線で、それ以外に、ふもとへ延びる線を指すこともある。細長い谷があるがこれを「沢」と言う。この辞書には「頂上からふもとへのびる いくすじもの山ひだの、高い部分」と記してある。旧版では「頂上からふもとへつづく、同じ形の部分」の記述から変更した。

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(070-0716)  登山と身体の科学

2024年07月23日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「登山と身体の科学 運動生理学から見た合理的な登山術」(山本正嘉著 ブルーバックス 2024.5.20 第1刷 270ページ)
以前に著者の「登山の運動生理学とトレーニング学」を読んだことがある。同書には登山に必要な体力は登山を継続して続けることにほかならない、と書いてあった。
自分に必要な登山体力は自分の身体を動かし、実践を通して見つけ出していく努力が必要なのだ。登山は運動が苦手でもできるし、年齢が上がっても登り続けることができる。経験を積むほど楽しみが深まり、山を通じて仲間ができるし、増える。
月に2000mを登ることによって体力が維持できることがわかった。登山地図アプリを使うことで自分が登った軌跡やエネルギー消費量もわかり、その登るペースも1時間に標高差300から350mを登ることができると年を重ねても継続できる。登山は人と比較することなく、競争することなく続けたい。

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(069-0715) いのちの輝き感じるかい

2024年07月22日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「いのちの輝き感じるかい 牛が拓く牧場から」(斎藤晶著 地涌社(ぢゆうしゃ) 2002.5.30 初版 )
常識を180度転換してみるとこうなるのか。やっと出てきた草の芽を牛が食べつくす。草は根を横に広げ、短い背丈に変身して密度をあげて挑戦してくる。その草は大きな石や岩をも包むように丘や山の樹々の間を一面緑にしてしまう。北海道旭川で酪農を営む斎藤さん。1947年に山形から開拓農民として入植した。牛と牧草と雑草の生態を生かした蹄耕法による自然流酪農を確立して今に至る。

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(068-0714)  目に見えないけれど、人生でいちばん大切なこと

2024年07月21日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「目に見えないけれど、人生でいちばん大切なこと」(木村秋則 鍵山秀三郎 PHP2014.2.19 第1刷 187ページ)
10年前に刊行された。掃除の神様鍵山秀三郎と奇跡のリンゴの木村秋則の対談集だ。リンゴの心が私に自然の叡智を教えてくれ、掃除が人の心を変えたという二人。
人生の「答え」は、落とし物といっしょ。探している時には見えなくて、あきらめかけた頃、ひょいとみつかる(木村)。大切なのは、「答え」があると信じて、探し続けること。笑われてもいい、失敗してもいい。努力をやめない生き方です(鍵山)。

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(067-0713)  リンゴの花が咲いたあと

2024年07月20日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「リンゴの花が咲いたあと」(木村秋則著 日経プレミアシリーズ 2017.12.8 1刷 210ページ)
この本を読むまで著者が胃がんで手術をしていたのを知らなかった。無肥料と無農薬で「リンゴ」を栽培するということを成し遂げた著者。「奇跡のリンゴ」と呼ばれるが、その実ったあともっ苦難は終わらなかった。妻が過労で倒れ、自身もがんになってしまった。
農業指導や講演で全国を飛び回るうちにリンゴ畑は荒れていく。壮絶だ。自然栽培のリンゴが実ってくれたのは、義父と家族の協力以外の何ものでもないと本人は言う。人にも自然にも優しい農業の実践が難しい。著者の笑顔がいい。著者はインドの非暴力のガンジーに似てきた。

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(066-0712)  あとからくる君たちへ伝えたいこと

2024年07月19日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「あとからくる君たちへ伝えたいこと」(鍵山秀三郎著 致知出版社 平成27年2月10日 第12刷 122ページ)
日本を美しく会相談役。イエローハット創業者。各地の中学校で講演した内容が本書だ。してもらう幸せ、できるようになる幸せ、してあげる幸せ。
本当の幸せは何もないところから生まれる。一切の不幸せ、人間にとっての不幸は、不足から生ずるものではなく、有り余るところから生ずる。なんでも手に入ることは、実は不幸せなことなのだ。

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(065-0711)  赤い自転車に乗って

2024年07月18日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「赤い自転車に乗って」(山村洋子著 致知出版社 平成23年9月7日 第3刷 210ページ)
著者は1947年生まれ。高校卒業後、銀行(秘書)、通信会社、外資系スクールを経て研修プロジェクト主宰。企業研修と講演のほか、講師やラジオパーソナリティを続けた。
兄弟3人いたが、弟は生まれてすぐに死亡し、妹は7歳で病気で死亡し、父は酒乱になった。
大切なことは過去に大学を出たかどうかではなく、今のあなたに何ができるかだ。病気を理由に銀行で退職を余儀され、NTTでの電話交換手や営業の仕事も、家庭でのどんな出来事もや苦労も自分のたどった道のりの中には何一つ無駄なことはなかった。
働くことで著者は成長できた。多くの人と仕事に恵まれ、大きなステージで自分を語ることができることが幸せなのだ。自分の中にある傲慢さ、おごり、愚かさは仕事を通して知り得たものばかりだ。働くということは「生きること」に共鳴する。

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(064-0710)  文藝春秋八月特大号

2024年07月16日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「文藝春秋八月特大号」(第102巻第8号 令和6年8月1日発行 540ページ)
今月号も政治、経済、社会現象など満載。来年2025年は昭和100年になる。「激動と復活編」と題して昭和前半の100人を取り上げた。昭和天皇、吉田茂、鳩山一郎、吉川英治、政治家から喜劇役者、小説家、俳優、画家、芸能人などを子息や孫、関係者が思い出を語っている。
「豊田章男トヨタ自動車会長、認証不正の真相を語る」「健康診断は宝の地図だ」。塩野七生の「日本人へ250回記念(承前) 翔ぶが如くを読む」は良かった。太田光代の「お笑い社長繁盛記(7)」も芸能界の生々しい話が聴ける。

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(2024-44)遥かな山 体力消耗の山

2024年07月15日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

2泊3日の山行だった。
帯広に近い中札内村に位置する「カムイエクウチカウシ山(1979m)」。札内川の源頭を遡り、頂上まで15km。標高差1300mをのぼり、くだる。
初日の13日(土)は札内川ヒュッテの先のゲートから七の沢を経由し、札内川八ノ沢の出合いまで4時間河原歩きをし、キャンプ。2日目の14日(日)4時半に行動開始し、頂上にたどり着き、キャンプ地に戻ったのが17時を過ぎていた。
3日目の15日(月)にキャンプ地から札内川ヒュッテの先のゲートまで3時間半の道のりだった。
この山は25年ぶり3回目の登山。頂上に立てたのは、天候がよかったから。川の水量も少なく、難儀することなく、渡渉ができた。ところどころロープが設置している。体力がないと登頂が難しい山だ。
日本2百名山に入っている山で、本州からの登山者を見かけた。

1970年に福岡大の学生3人がヒグマに襲われて亡くなったときの翌年に制作されたレリーフ

カムイエクウチカウシ山から見たピラミッド峰

河原歩きが延々と続く。巻き道も利用した

雪渓が残っていた

真正面の三角が札内岳と右が十勝幌尻岳

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(063-0709) 一生学べる仕事力大全

2024年07月13日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「一生学べる仕事力大全」(藤尾秀昭監 致知出版社 令和5年12月25日 第1刷 788ページ)
今年の1月に購入し、ようやく読み終えることができた788ページ。74人の話が掲載されている。
一流の人たちがでてくる。仕事とはなにか。生きるということはなにか。74人の職業のジャンルや境遇は異なるが、実体験からの真実に普遍性がある。
与えられた環境でいっさいの不平不満を口にせず、精一杯の努力をしていること、仕事を面白くするのは、他のだれでもない、自分自身であること。
74人の先達者が語るページすべてに黄色のマーカーがついた。

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(062-0708) 木村秋則と自然栽培の世界

2024年07月12日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「木村秋則と自然栽培の世界 無肥料・無農薬でここまでできる」(木村秋則責任編集 日本経済新聞出版社  2010.6.24 1版1刷 269ページ)
有機栽培と自然栽培の違いがわかった。自然栽培は無肥料と無農薬でできることだ。先駆者は苦労をする。このような栽培が日本中に広がると病気にならないで済む人が増えるのにと思う。
人間は自然の一部。著者は自然栽培で作物の収入がないとき、「便所掃除」で生活費を稼いだという。毎日、朝の2時半ころから4時半ころまで飲み屋さんのトイレ掃除をしてお金を稼いだという(93ページ)。便器だけでなく、天井や脇の床も拭き、評判がよかったという。すごい人だ。笑顔と感謝で「自然栽培」の伝道師を続けている。
このの「自然栽培の現場」からの章で農場主の話が13人でてくる。14年たった今の現状を知りたい。

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(061-0707) 森はだれがつくったのだろう?

2024年07月11日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「森はだれがつくったのだろう?」(ウイリアム・ジャスパン 文 チャック・エッカート 絵 河合雅雄訳 童話屋1992年3月7日初版発行 55ページ)
あの河合雅雄さんが訳した絵本。30年も前に出ていた絵本。植物と動物のうつりかわりを教えてくれる本。パイオニアツリーとは最初の木々のこと。陽当たりがよいところで育つ木のことを陽樹と呼ぶ。木が大きくなると光が地面に当たらなくなり、前からある雑草やイネ科の草は枯れる。木陰が好きな植物が生える。一種類の木や動物が新しい種に置き換わる変化を「遷移(せんい)=サクセッション」という。木や動物は時を経てほかの種にかわる。強風や落雷で木が倒れ、枯れて別の種の苗木が大きくなる。それにつれて動物も別のものになる。初期から中期、長期になると森は一変する。腐植土が増え、ふかふかした豊かな層が林床(=森の地面)にできる。動物や昆虫が死ぬと死骸は腐植土の一部になる。年をとった木の茂みの下で、低い層を「群落の下層」という。
森ができてから150年後。森はたくさんの野生の動物たちが住む。昔から立ち続けている木はない。毎日新しい木々のために空き地をつくる。死骸は無駄にならず、森の一部になる。

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(059-0705) (060-0706)  おじいちゃんの木・ブナの森は生きている

2024年07月10日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「おじいちゃんの木」(内田麟太郎 ぶん 村上康成 え 佼成出版社 2004.5.30 第1刷)
「ブナの森は生きている」(甲斐信枝 ぶん・え 山本進一監修 福音館書店 1996.4.25発行)
いずれも絵本。「おじいちゃん・・・」はこざるのモンちゃんがじてんしゃをこきながら、うえた木はおじいちゃんの、おじいちゃんの、おじいちゃんの木であることを教えてくれる絵本で、描いた絵は殴り書きのようだが味がある。
「ブナの・・・」は2百年も3百年もたったブナの木とそのまわりに生えている植物や動物の四季を描いている絵本だ。
今回は絵本を選び、読んだ。

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(058-0704)  地球に生きる あなたの使命

2024年07月09日 | 四季の山登り(2024.1.1~2024.12.31)

「地球に生きる あなたの使命」(木村秋則 ムラキテルミ KKロングセラーズ 2024.1.1初版 214ページ)
「奇跡のリンゴ」で映画化された著者。リンゴ栽培は無農薬、無肥料だ。NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも紹介された。
一方、ムラキテルミは肝臓がんから生還した体験をもつ。ドクター石原メソッドでがんがなくなった。
その二人の合作がこの本だ。
生きとし生きるもの、ぜんぶつながっている。土の中の虫も、魚も鳥も、もちろん人間もな。笑って暮らせばいい。今日もいかしてくれてありがとう。

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