最初に食べた時に受ける印象で、その後の人生の好き嫌いが、決まってしまう事があります。
それが今回ご紹介する、おはぎです。
僕が初めておはぎに出会ったのは、10代中頃でしょうか? 大福とかあんこ餅などは好きで、よく食べていました。その感覚でおはぎを食べた時に、前者(大福&あんこ餅)とは違う、なんていうか「だまされた」ような感覚を、青年期に抱いた記憶がありました。だって見た目あんこの塊なら、絶対おいしいと思うでしょう?
その中に入っていたのが、ご飯の塊です。でも実際にはもち米ですが、その時食べたのが、中が少し硬くて、おいしいとは思わなかったのでしょうね。心の中で、「ごはんと一緒に、あんこは食べないでしょう」て、言ったような・・・。なので、その後ほとんど食べていないですね。
でも数年が経って、お彼岸の時期に、いただいたおはぎは食べた事があります。自家製の手造りの物で、でもそれは食べられたんですよね? 中のもち米も、おもっていたほど硬くなかったしね・・・。
けれどその後も、あえて買って食べようとは思わなかったです。
ここ数年の間、並んでまでおはぎを購入するニュースを、何度か観た事があります。それが宮城県仙台市太白区秋保町の、さいちさんのおはぎです。「ま~おはぎですからねー。でも他県から買いに来るほど、すごいおはぎなのでしょうか?」と思っていました。
最近の事ですが、宮城県の秋保温泉近くに用事があり、ちょいと出かける事になりました。秋保温泉といえば、「さいちのおはぎ」を思い出しましたが、並んでまで食べたいと思っていませんでした。
でもおもしろい事に、めぐり合わせってあるんですよね。お土産にいただいたのです。
家に帰ってゆっくり食べたいところですが、さいちさんのおはぎは賞味期限が当日です。手造りだからでしょうか?お箸も付いていたので、早速食べてみました。
さいちさんのおはぎは、1パックに2つ入っていて、1つ1つが結構大きい塊です。つぶあんの塊に箸を入れて持ち上げると、つぶあんの中から白い物が現れました!「あれ!やわらかい」 僕の抱いていたおはぎの固定概念が、その瞬間に揺らぎました。
もち米にまとっているつぶあんは、あずきの風味が口の中にふわーと広がる感じで、甘さ控えめのおいしいさです。それを2つ食べて、ちょうどいい甘さです。
食べ終えると、僕が抱いていたおはぎではなくなっていました。これが皆さんが食べたくなる、さいちさんのおはぎですね。
作り立てのやわらかさを食べてもらう為、賞味期限が当日という事なのでしょう。
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