横山大観の生々流転
今回の大観展のハイライトは全長40メートルにも及ぶ大作の「生々流転」。
描き上げて発表した初日に関東大震災が発生し、建物の崩落のもと、奇跡的に運び出されて無傷だったという、ドラマチックな運命を持つ作品。
春夏秋冬・生命の一生・昼夜のサイクルのすべてを一滴のしずくが゛大河に流れて雲になるのを表現したとか。
一緒に行った友人と、仲間の人生にたとえてパロディ化しても、不思議とあてはまって変な気分に。
下絵も展示されていて、充分に構成を計算されていることを実感。
もう一つ、今回の展示会で、不思議に思ったのは、若い時期の絵画は、老成した感じで、80代の晩年に近づくほど、作品が華やかになっていくこと。
死ぬまで成長を続ける男、なんて考えると、元気が出るね。
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