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歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

旅の前後、雷雨の跡先

2011年07月31日 | 旅録 -travelogue-
馬油効果もあり、ゲゲゲ状態の右まぶたは、翌朝半分まで落ち着いてました。

代わりに、

下唇をまた刺されました。
これがなんかもう、井川遥とか言ってらんない明太子レベルに腫れて、

アンジェリーナジョリーです。

ゲゲゲのアンジェリーナジョリーでした。


まあ そんなこんなで、
武者修業4日間が、終了。

大忙しの作業がなんとか終って、同胞たちは、トラックで、西へ。

自分は一人、東へ。
駅へ向かいます。


荷物が重い。

ふう。




と、

その途端、



雷と雨が、ずどどっ!と、落っこって来ました。



途中にある温泉に駆け込みました。




ザーザー降る雨と ほの白い灰色空を、うわあ、と思いながら、眺めながら、

熱い(熱すぎるくらい)人気の無い温泉で。しばし、雨宿り。





雨が小康状態になったので、一時間後、

そそくさと、電車に。


さよなら、コケのむす、涼しい町。





箱根登山鉄道。

また雨が降って来たので、
観光は諦めて、おとなしく下界へ向かいます。











雨を斜めに切って走る車窓から、


その硝子の向こうの 白い霧立つ山と、青暗い森の陰翳に、
すーっと、吸い込まれたい気持ちに駆られながら、

黙って、

雨の描く透明の線の走る速さを じっと眼で逐っていると、




余計に、

いまに終ろうとしている この旅の余薫が無性に駆り立てられるようで、

じきに ひたひたと沁みて来るであろう余韻の前兆を感じ、

まだ、もうちょっと、、、と、後ろ髪を引かれずには居れない。


要するに、
ちょっぴりしんみりして、過ぎる景色を静かに見送っていたのでした。


そんな、
ゲゲゲのアンジェリーナジョリーでした。




とどめに

足の小指を、またしてもブヨのヤツめに刺されてしまいながら。

雨降る、じっとりと重い、東京へ。




調布に着いてから、

家までの帰路。

結局、追いかけて来た雷雨で、ずぶ濡れになってしまいました。



* * * *



翌朝。

ゲゲゲの右まぶたは、見事にほぼ完治。

我ながら、素晴らしき自然快癒力。




4日休ませてもらったので、
日曜だけど出勤。


アンジェリーナのしたくちびるは、まだ腫れを残しています。

でも、明日にはこれも、完治しそう。




たった4日の不在。


たったそれだけで、
旅立つ前と、後と。

実際は さほど変わったわけではないはず、とは思うけど、


何かが 確実に 変わった気もする。





これって、
旅の「長さ」には比例しない、不思議とお決まりのように揺れる感覚。

旅の前と旅の後には、いつも必ず ほんのり立ち顕われる、
この感覚。

まだ言葉にも形にもならないけれど、きっと何かを掴んでるんだろうな、という、
淡い明るい希望に近い、獲得感と。


「なんか、この前までとは、ちょっと違う」
という感覚。

ある世界の終わりと、
新しい始まりの感覚。







そして、

ものの数時間、

元の日常の通りにまた動き始めたら、あっけなく薄らいで潰えてしまう。

儚すぎる感触。


だけど
何かしら ちゃんと、残っているはず。

きっと、残っていて、
次に・前に進むための力になってゆくはず。


そう信じたくなる、小さな小さな実感。









花が咲いていました。



青い蝶のようなかたちをした 不思議なほどに綺麗な花が、

肝心のライブ本番の時は 花びらが全て落ちてしまっていた花が、

ふたたび、咲いていました。


青い羽のような。




クレロデンドルム・ウガンデンセ。


それが この花の名前。
魔法の呪文のような名前。




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