歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

2009年12月28日 | 徒然 -tzure-zure-
自分の部屋の窓辺には 今、2つ、
花があります。


ひとつは 南の窓辺に



アネモネ。

  Anemone coronaria
  キンポウゲ科イチリンソウ属  多年草(球根)
  別名:ボタンイチゲ(牡丹一華)/ハナイチゲ(花一華)/ベニバナオキナグサ(紅花翁草)

  語源は、ギリシア語で「風」を意味する Άνεμος (anemos)から。
  風に吹かれる花。


「アネモネ・ポルト “パール”」
という名前。

ふと通りがかった 小さな花屋さんの店先に居たのを見つけました。

その花びらの 薄紫がかった儚い白いピンクと
濃い青紫の花芯の玉とが

ちょうど探していた
“テッセン” というクレマチスの雰囲気に似ていたので
たちまち 惚れて
お買い求めたもの。





それまでは 部屋の中に 観葉植物のグリーンはあったけど

「 花です!」という あからさまな花っぽい花は 置いてなかったので

たったひとつだけど
にわかに 部屋が急に華やぎました。

色があるからかな。



夜は 花が閉じます。



最初は そのことを知らなくて。

夜、仕事から帰って来たら、写真のように つぼんでいたので

「水不足か?光不足か?
早速何か、まちがったことをして、元気がなくなってしまったのか!?」
と、大慌て(内心)だったのですが

翌朝 無事開いたので、
ほっと 一安心。


それからは
日中 家に居られる休日などは
明るい南の窓辺にある このピンク色に ほっこり
というか
うっとり させられております。


小春日和の陽射しに透けて アネモネが揺れて、

なんだか 早い春が訪れたような。





もうひとつは 東の窓辺に



ほととぎす。

  Tricyrtis hirta (Thunb.)
  ユリ科ホトトギス属  多年草
  
花期は初夏から秋にかけて。なので、時季はずれなのですが、

晩秋、どこかの庭先で伸びていたのをひっかけて 折ってしまったものを、
ちーーっちゃなつぼみがいくつか ついていたので、
持ち帰って、水に挿していたのです。

水の瓶には、備長炭を入れておきました。



それが、
かれこれ ひと月以上もずーっと 大した変化もなく
つぼみは ただ つぼみのままで居たのですが

実は じわじわと
ものすごーく、ゆっくり、つぼみが膨らんでいたのです。



ゆっくりすぎて、なかなか気づかなかった。


で、
最近 とうとう 大変化が。


つぼみの根元に



なにやら ポチッと “目”みたいなのが現れた。

妙な 宇宙的生命体みたいになったな~
と思ってたら




つぼみも あからさまに むくむく ふくらみ
立ち上がりだして、

毛羽立って来て、


今朝、ついに





おもちが ぷーっと膨らみすぎて割れるみたいに

ピリッと割けて、


渋~~い 紅ムラサキ色の斑点が ちらっとのぞいていました*


ついに咲きそう!満を持して!季節はずれだけど!


にわかに注目度アップ。




植物は 動物じゃないけど
まちがいなく “動く物”。

気づかないくらいのペースで、じわじわと 動いています。
ほっとけば しな~~んと力が抜けて、枯れてしまうし。


同じ部屋の中で じわじわと 動いている命がある

淡々と生きているものが すぐそばにある

っていうのを 実感できるのは、

やっぱり
なんか、いいなあ。

いいなあ というか
大事だなあと 思います。


人間の赤ちゃんや 犬や猫を育てるよりは ずっとちいさなことで、
かなりラクチンだと思います。

だけど、
このちいさな命も、命。世話をしないと 死んでしまう命。




たとえば パセリとかタイムとかのハーブも ベランダにあって



ラベンダーもあるけど



室内には アジアンタムとかもあるんだけど

観葉植物や
ベランダのハーブの グリーンもの・葉っぱもの“だけ” だと
やっぱり、見逃してしまいがちになるみたい。





“部屋の中”に 花モノがあると、
日常の ふとしたときに 目に入りやすいし、
また 変化っぷりが あからさまなので
なんか、良いみたい。わかりやすいし。
目にも楽しいし。

「あ、水をやらなきゃ!」「今日は元気かな?」と、
毎日毎朝、気にかけずには居られず、しっかり起きられます。

ちゃんと世話をすれば
ちゃんと応えてくれます。


しかも、
安い。


なにか 高ーいブランドものや 一時の快楽のためのセレブ菓子を買うくらいなら、
色とりどりの 季節の花の苗を買いたいと思うのです。


といいながら




「かわいい!これは必要!」なんて
うっかり小物を買ってしまったりもするんですけど。
(とはいえ、「ほんとに必要か?」って、ものすごーく熟考を重ねるけど。)


小物ってのも、ちょっとなんかあると、
良いもんです。

毎日を過ごす 自分の部屋で
ふと ほっこりするために。


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