歌庭 -utaniwa-

“ハナウタのように:ささやかで、もっと身近な・気楽な庭を。” ~『野口造園』の、徒然日記。

四月の村の結婚式 ~前編~

2010年05月23日 | 仕事 -work-
4月の終わり。

「キャンピング・ウェディング」(キャンプ場で、キャンプしながらの結婚式)
という 一風変わった面白い“お祭り”がありまして、





自分も急遽、いち“造園屋”として、
キッチン小屋周辺のディスプレイをさせて頂きました。

植栽と、プラスα。








場所は、
山梨県・道志村(山中湖付近)
「道志の森キャンプ場」というところ。

山の中の、森の中です。




清流。ああ、清流。


点在するテントスポットを縫って
流れています。綺麗な 透明な水が。

白い飛沫を ぷちぷちと爆(は)ぜて、
ごろごろした岩をくすぐって、
滔々(とうとう)と。





渓流。ああ、渓流。





東京よりワンテンポ遅い「早春」が残っていた森。


きゅんとする、懐かしいやわらかい土の香り。

ぎゅっと縮こまるくらいの 冬の名残の、冷えきった空気。



4月の森は、おおらかで 気持ち良い
涼しい森でした。




聞き慣れない「キャンプ結婚式」を快くOKしてくれた この自由な気風のキャンプ場は
「Natural High!」という
野外キャンプ・フェスティバルが開かれてたりします。


そして
元気なオーナーが自らユンボやシャベルカーを乗りこなして
ガンガン思いのままに “造園”し続けている、



スケールのでかい、
血気盛んな”庭“でもあります。





訪れた時期は、ちょうど
桜のシーズン。


下流にある“道の駅どうし”の脇には



きれいな川と、



満開のサクラに包まれていました。



桜茶の材料にもなる、色濃く美しい八重桜。




一方:山中には

うつむいて咲く、

可憐な丁字桜。




山で出逢う、ぽつんと独り立つ桜は、
格別の感慨です。





やわらかな土。



春に目覚め出した、色んな樹たち。



東京では先刻さよならを告げたばかりの早春の花たちに また逢えた嬉しさ。


森の人の血が焚き付けられます。

歩き回らずには居られない。




足袋シューズ屋さんで(やっと)買った 念願の足袋シューズ(しかも白)を
下ろしたてにして早速、汚しまくる。

山の洗礼を授けます。





「昔の結婚式のように、村をあげたお祭みたいにしたい」
というコンセプトの結婚式。

料理のプロ、フェス企画のプロ、ディスプレイのプロ、農産のプロ、、、etc,,,
並々ならぬプロい友人に恵まれた、愉快な新郎新婦。

そんな2人のために、友人たちの力が結集されて出来る、
あたたかくて ラフで にぎやかな、
手作り結婚式。



視察に訪れた時には、
式の“前夜祭”の夜から焚き上げられる キャンプファイヤーの“櫓(やぐら)”が
どかーんと、出来たばかりのところでした。





ひょんなご縁で、そんな楽しげなお祭りに 参加させてもらえることになりまして。






その2(設営+本番編)に続く。







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