2006年の5月,鹿児島~川辺~枕崎~指宿~鹿児島の合計150km近くを自転車で回った。時間は枕崎まで3時間半,指宿まで4時間,鹿児島まで3時間ぐらいだったように思う。
枕崎からはほぼ線路沿いを移動したので,駅を移動距離の大体の指標としていた。駅といっても枕崎~山川間は下の写真のようなものばかりだが・・・
(2006年5月21日撮影)
以前も少し触れたことがあるかもしれないが,駅名板にイラストが書かれていることがある。そのイラストはよく知られているものから,本当に有名なのかと疑いたくなるようなものまである。今回の記事では,このときのルートに沿ってイラストをもとに地域の名物などを見ていきたい。なお番号は,枕崎から数えた駅の番号を示している。
1 枕崎 【火の神公園】
火の神公園に立神岩はある。
駅からはかなり遠くにあるが,標高42mあるために,市の中心街の海岸からでも見ることができる。航行などにおいても重要な目印となる。
この間に海沿いで旧知覧町を通る。海のイメージの少ない知覧だが南部は海に面している。
6 頴娃大川 【キス釣り】
ちょうど,旧知覧町と旧頴娃町の町境付近に大川集落がある。漁業の町のイメージはしないこともないが,キス釣りが名物と言われても正直イメージが湧きにくい。
7 水成川 【えび】
番所鼻近くのリアス式海岸は伊勢海老の天然のすみかとなっている。また,イラスト背後に描かれているのは開聞岳だろう。伊能忠敬が三国名勝図会で賞賛した風景であり,開聞岳を臨むことができる。
8 石垣 【お茶の特産地】
旧頴娃町,旧知覧町は茶の産地となっている。
このイラストは他のものよりも砕けた印象を受ける。
背景には開聞岳と思われる山が描かれている。
この間に上の写真に出てきた御領駅を通る。自分のバイト先の前のボスが好きだといっていた駅だ。集落の中にあり,国道からのアクセスの仕方もやや複雑になっている。
また,山川までの区間において唯一駅舎があり,乗り場が2つある西頴娃駅もある。時間帯指定で有人駅となっている。
頴娃よりも西頴娃の駅前の方が中心街となっている。
11 頴娃 【茶】
特産品である茶に関するイラストで,石垣のものとはデザインが完全に異なっている。
この間に旧開聞町を通り,旧山川町へ入る。旧開聞町の駅にはイラストは描かれていない。開聞岳のある町ではイラスト化されていない開聞岳が,隣の2町では,イラストに描いている。
16 西大山 【開聞岳と菜の花と方位磁針と日本列島】
開聞岳と菜の花のロケーションと一緒に,JR最南端の駅であることもイラストに含めている。沖縄のモノレール駅が開設されたことを受け,本土最南端の駅とされたが,沖縄は本土ではないのかという指摘からJR最南端と何度か表現が変わっている。駅から見える開聞岳がきれいだ。
17 大山 【うなぎ池】
池田湖の横に見える小さな池がうなぎ池で,駅とは少し離れている。
また,うなぎ池の周辺には鰻温泉がある。
イラストの背後には開聞岳と思われる山が見られる。
18 山川 【つまべに蝶】
日本のシロチョウの中で最大の種類であり,別名「幸せを呼ぶ蝶」と言われている。分布の北限は九州南端部である。駅周辺にも飛んでいる時期があるそうだ。
19 指宿 【ハイビスカスとフェニックス】
両方とも南国のイメージを強く出している指宿市では頻繁に見る植物だ。
20 二月田 【殿様湯】
島津家の行館と関わりのある古くからの由緒のある温泉。歴史のある温泉の他にも砂蒸しや健康志向の温泉など,指宿には多様な温泉が存在しており,幅広い年代のニーズに合わせられるようだ。
21 宮ヶ浜 【日本一海に近かった駅】
現在駅前は埋立地だが,かつてはイラストのように堤防を挟んでその向こうは海だった。指宿へ行くときはこの駅に寄ることが多いが,この風景を見るたびにがっかりしている気がする。
cf.(No.23)海に近い駅
23 生見 【生見海水浴場】
駅から北の方に海水浴場があるが,結構距離がある。
駅は鹿児島市と指宿市の境目付近にある。
24 前之浜 【キス釣り】
前之浜に漁港があるが,キス釣りが有名だとは聞いたことがない。
イラスト自体は頴娃大川のものと同じと思われる。
25 喜入 【メアサスギとキャンプ場】
メアサスギは旧喜入町の町木である。
個人の感覚として喜入でキャンプをするというイメージはあまりなかった。
そのために喜入を代表するイラストがこの2つであることを知って驚いた。
27 瀬々串 【つわぶき】
つわぶきは旧喜入町の町花である。キク科の常緑多年草であり,秋になると黄色い花を咲かせる。葉柄は食用としても用いられる。
28 平川 【烏帽子岳神社】
烏帽子岳は標高522mであり,平川動物公園付近を入り口と約8kmコースと平川駅から山頂まで約5kmのコースが自然遊歩道がある。山頂にある烏帽子嶽神社は健速須佐之男命,天之手力男命を祭神としている。お嶽めといって参拝する人々もいるそうだ。
29 五位野 【平川動物園のコアラ】
平川動物公園のコアラが描かれている。昭和59年10月25日,まず雄2頭が来園,つづいて昭和60年5月14日に雌4頭が来園した。開園30周年を記念して「コアラふれあいの森」が平成14年10月に整備され,オープンしている。
31 慈眼寺【稲荷神社】
島津家18代目の家久は,この地を賞賛して自分の号である「慈眼」にちなんで慈眼寺と名付けた。1869年の廃仏毀釈によって,寺は焼失し,そのあとには稲荷神社が建てられた。慈眼寺についてはまた別の記事を書く予定。
cf.(No.14)やがて過去になる建物から見える過去
32 谷山 【くろじょか】
周辺の黒じょか工場があるのかと思ったが,見つけることはできなかった。
なぜ谷山駅にくろじょかを描いたのかは分からなかった。
36 鹿児島中央 【西郷隆盛と桜島】
鹿児島を代表する人物と景観が描かれている。
隣の鹿児島駅も桜島は描かれているが,西郷隆盛の代わりに桜島大根が描かれている。
ただ単に列挙になってしまった気もするが,指宿に行く機会が最近なかったのでかつての旅の記録を書いてみた。
ここの場所についても機会があれば,記事を書くことにしたい。
卒論提出後,最初の記事ということもあり,走り書きの部分があるので,後々更新するかもしれません。
枕崎からはほぼ線路沿いを移動したので,駅を移動距離の大体の指標としていた。駅といっても枕崎~山川間は下の写真のようなものばかりだが・・・
(2006年5月21日撮影)
以前も少し触れたことがあるかもしれないが,駅名板にイラストが書かれていることがある。そのイラストはよく知られているものから,本当に有名なのかと疑いたくなるようなものまである。今回の記事では,このときのルートに沿ってイラストをもとに地域の名物などを見ていきたい。なお番号は,枕崎から数えた駅の番号を示している。
1 枕崎 【火の神公園】
火の神公園に立神岩はある。
駅からはかなり遠くにあるが,標高42mあるために,市の中心街の海岸からでも見ることができる。航行などにおいても重要な目印となる。
この間に海沿いで旧知覧町を通る。海のイメージの少ない知覧だが南部は海に面している。
6 頴娃大川 【キス釣り】
ちょうど,旧知覧町と旧頴娃町の町境付近に大川集落がある。漁業の町のイメージはしないこともないが,キス釣りが名物と言われても正直イメージが湧きにくい。
7 水成川 【えび】
番所鼻近くのリアス式海岸は伊勢海老の天然のすみかとなっている。また,イラスト背後に描かれているのは開聞岳だろう。伊能忠敬が三国名勝図会で賞賛した風景であり,開聞岳を臨むことができる。
8 石垣 【お茶の特産地】
旧頴娃町,旧知覧町は茶の産地となっている。
このイラストは他のものよりも砕けた印象を受ける。
背景には開聞岳と思われる山が描かれている。
この間に上の写真に出てきた御領駅を通る。自分のバイト先の前のボスが好きだといっていた駅だ。集落の中にあり,国道からのアクセスの仕方もやや複雑になっている。
また,山川までの区間において唯一駅舎があり,乗り場が2つある西頴娃駅もある。時間帯指定で有人駅となっている。
11 頴娃 【茶】
特産品である茶に関するイラストで,石垣のものとはデザインが完全に異なっている。
この間に旧開聞町を通り,旧山川町へ入る。旧開聞町の駅にはイラストは描かれていない。開聞岳のある町ではイラスト化されていない開聞岳が,隣の2町では,イラストに描いている。
開聞岳と菜の花のロケーションと一緒に,JR最南端の駅であることもイラストに含めている。沖縄のモノレール駅が開設されたことを受け,本土最南端の駅とされたが,沖縄は本土ではないのかという指摘からJR最南端と何度か表現が変わっている。駅から見える開聞岳がきれいだ。
池田湖の横に見える小さな池がうなぎ池で,駅とは少し離れている。
また,うなぎ池の周辺には鰻温泉がある。
イラストの背後には開聞岳と思われる山が見られる。
日本のシロチョウの中で最大の種類であり,別名「幸せを呼ぶ蝶」と言われている。分布の北限は九州南端部である。駅周辺にも飛んでいる時期があるそうだ。
両方とも南国のイメージを強く出している指宿市では頻繁に見る植物だ。
島津家の行館と関わりのある古くからの由緒のある温泉。歴史のある温泉の他にも砂蒸しや健康志向の温泉など,指宿には多様な温泉が存在しており,幅広い年代のニーズに合わせられるようだ。
現在駅前は埋立地だが,かつてはイラストのように堤防を挟んでその向こうは海だった。指宿へ行くときはこの駅に寄ることが多いが,この風景を見るたびにがっかりしている気がする。
cf.(No.23)海に近い駅
駅から北の方に海水浴場があるが,結構距離がある。
駅は鹿児島市と指宿市の境目付近にある。
前之浜に漁港があるが,キス釣りが有名だとは聞いたことがない。
イラスト自体は頴娃大川のものと同じと思われる。
メアサスギは旧喜入町の町木である。
個人の感覚として喜入でキャンプをするというイメージはあまりなかった。
そのために喜入を代表するイラストがこの2つであることを知って驚いた。
つわぶきは旧喜入町の町花である。キク科の常緑多年草であり,秋になると黄色い花を咲かせる。葉柄は食用としても用いられる。
烏帽子岳は標高522mであり,平川動物公園付近を入り口と約8kmコースと平川駅から山頂まで約5kmのコースが自然遊歩道がある。山頂にある烏帽子嶽神社は健速須佐之男命,天之手力男命を祭神としている。お嶽めといって参拝する人々もいるそうだ。
平川動物公園のコアラが描かれている。昭和59年10月25日,まず雄2頭が来園,つづいて昭和60年5月14日に雌4頭が来園した。開園30周年を記念して「コアラふれあいの森」が平成14年10月に整備され,オープンしている。
島津家18代目の家久は,この地を賞賛して自分の号である「慈眼」にちなんで慈眼寺と名付けた。1869年の廃仏毀釈によって,寺は焼失し,そのあとには稲荷神社が建てられた。慈眼寺についてはまた別の記事を書く予定。
cf.(No.14)やがて過去になる建物から見える過去
周辺の黒じょか工場があるのかと思ったが,見つけることはできなかった。
なぜ谷山駅にくろじょかを描いたのかは分からなかった。
鹿児島を代表する人物と景観が描かれている。
隣の鹿児島駅も桜島は描かれているが,西郷隆盛の代わりに桜島大根が描かれている。
ただ単に列挙になってしまった気もするが,指宿に行く機会が最近なかったのでかつての旅の記録を書いてみた。
ここの場所についても機会があれば,記事を書くことにしたい。
卒論提出後,最初の記事ということもあり,走り書きの部分があるので,後々更新するかもしれません。
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