11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

次代の旗手はヘディングの名手(2)

2006年01月28日 12時51分09秒 | サッカー
巨漢が揃うオランダリーグでも平山相太の空中戦は一際目立つ

オランダ人に囲まれてもやっぱり大きいし、肘の使い方や身体のぶつけ方も巧い
オランダ人はヘディングがあまり得意じゃないから
ヘラクレスの長身FWは彼らにヘディングの仕方を教えているようにさえみえる
足元のスキルだってなかなかのものだ
RBCのディフェンスふたりを手玉にとって
美しいボレーシュートの映像を欧州中に発信させたりもした

改めて言うまでもなく平山は優れたセンターフォワードだ
でも、きっとそれ以上のなにかがある
少なくとも日本のファンはそう思っている

ワールドユースでブラジル相手にヘディングシュートを決めて注目された平山は
高校サッカー界の巨人、国見高校に在籍して選手権連覇の偉業を果たしたうえ
2大会連続で得点王を獲得して大会通算得点の記録を塗り替えた

即座にひと世代上にあたるアテネ五輪代表に招集されると
今度はデビュー戦でヘディングを沈めて日本中に非凡さを証明してみせた
本大会でこそ山本昌邦監督から理不尽な仕打ちを受けたものの
アジア地区予選ではチームのキープレイヤーとして予選突破に貢献している

2度目のワールドユースではグループリーグ緒戦で
開催国のオランダを圧倒するヘディングシュートを叩き込み注目を集めた
このゴールは大会後に念願の欧州移籍を果たす決定的な要因となる

移籍先のヘラクレスではたった15分のお披露目で
いきなりふたつのヘディングを決めてチームの勝利に貢献
鮮烈なデビューを飾った
欧州に所属する日本人選手のデビュー戦2ゴールは偉大な中田英寿以来で
日本のサッカーファンが次世代の旗手として即座に平山の顔を思い浮かべるのも無理はない

かねてからサッカーだけに執着するつもりがないことを公言している中田は
迫るドイツW杯を侍のユニフォームを着て挑む最期の大会だと位置づけているかもしれない
とすると日本サッカー界にとって2006年の6月はひとつの時代の集大成となる可能性がある

もしそうであるとすれば
平山は中田が空けた将軍の席を受け継ぐ器だと思う

1997年に中田が三浦知良からその席を引き継いだと同じように