点を取らなければいけないACミランのアンチェロッティ監督が注目のカフーをライトウイングとして投入したのは後半19分。
ロナウジーニョはどうやって応対するかなと観察していると、またしても彼には意表をつかれた。このブラジル人アタッカーは本来の左ウイングではなくセンターフォワードの位置に移っていた。
カフーのマークについたのはセンターフォワードのサミュエル・エトオのほうだった。
バルセロナの . . . 本文を読む
田舎町ビジャレアルのエースにとって
サッカーボールとは長年連れ添った妻のような存在だった
昔気質の職人のような風貌のリケルメは
ボールを思うがままに扱った
大抵のばあいボールは従順に従った
しかしこの日はどこかすれ違っていた
終了間際のPKのシーン
リケルメはボールを抱えるとキスをした
観ているほうが不思議に思うくらい幸福にはみえなかった
リケルメは4、5回ほど唾を吐いてからボールを蹴っ . . . 本文を読む
賭けには失敗したもののロナウジーニョの背後を突くというアンチェロッティの狙いは理に適っている。
積極的な攻撃参加を図ったスタムを、ロナウジーニョはほぼ完全に黙殺した。
そのため、スタムは頻繁にフリーでボールを受ける機会を得ていた。ロナウジーニョをフリーにするのは自殺行為に等しいけど、どうせマークしたって完全に抑えられはしないのだから、それだったら前に出てみるという発想は面白い。無骨なセンタ . . . 本文を読む
アーセナルのチャンピオンズリーグにおける堅守の最大要因はジウベウト・シウヴァ。
好調レーマンに、トゥーレやセンデロスの身体能力も効いているけど、その前でどっしりと構える巨躯のブラジル人なくして、829分無失点記録は成しえなかった。マケレレ的な役割を任せられながら、ときおり前線に飛び出す大胆さもいい。
ただアウェーゴール奪取にこそ失敗したものの、ビジャレアルの決勝進出のチャンスが途絶えたわ . . . 本文を読む
プレミアリーグにブラジル人選手がほとんどいないのは英国人が自国のサッカーに誇りを持っているからだと思う。
世界最強の国の選手たちを集めればチーム強化は容易になるはずなのに、サッカーの母国であるというプライドはその単純な発想を良しとしない。
プライドが邪魔をしなければイングランドはフース・ヒディングを手に入れていたはずだ。巨額の年俸が保証されるイングランド代表監督の座に魅力を感じないものはい . . . 本文を読む
サッカースタイルに大きな理想を掲げる4チームが準決勝に出揃った。
05-06シーズンのチャンピオンズリーグはロマン主義者にはたまらない大会となりつつある。
いずれもパスを主体としてゲームを構築し、攻撃的に、「美しく勝利する」ことを目的としたチームだから。
3トップで魅せるサッカーの筆頭格であるバルセロナ。
ロナウジーニョと彼の仲間たちは世界中をとりこにする。
イタリアらしからぬACミランは強烈 . . . 本文を読む
田舎さながらのクラシックなスタイルが売りのビジャレアルは、いかにもジーコ監督が好みそうなチーム。
パスワークを土台にゲームを構築し、傑出した選手のスキルで勝負を決める。
ただ日本代表の攻撃は中村俊輔に頼りがちだけど、ビジャレアルの攻撃はリケルメに完全に依存している。
リケルメはきっとビジャレアルのどのレストランに行ってもタダで食事ができるだろう。
特筆すべきはボールキープの際にみせるテクニック . . . 本文を読む