11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

<平山相太の時代>が到来(3)

2006年01月28日 12時49分47秒 | サッカー
玉座の継承は日本のサッカー界に興味深い変化を起こすことになるかもしれない

<中田英寿の時代>
それは日本サッカーの主導権が中盤にあることを意味していた
本来、花形ポジションであるはずの最前線に陣取るフォワードは
言葉どおりの「forword(前方へ、明るみへ)」よりもむしろ
「backward」に気を使わなければならなかった
サッカーの本来の基準からみると(つまり欧州サッカーの価値観からみると)、これはいささか奇妙な状況だといえると思う

そして僕はこれこそが日本サッカーの得点力欠如の根本的な原因だと思っている
ゴールを奪うという前提に立てば
本来ならフィニッシャーが楽に仕事ができるような
攻撃スタイルを模索する必要があるはずだけど
実際には日本の前線に位置取る選手たちは
ファンにもてはやされる後方のテクニシャン達のプレイに合わせることを求められる
(でなければテレビの実況だか解説者に「中田のパスを感じていなかったですねぇ」などと、意味不明の非難を受ける羽目になるからだ)

そればかりか前線に位置取る選手たちは常に守備陣の要求にも応える必要がある

前線から絶えず圧力をかけていないと守備壁の決壊が免れないという
脅迫観念がこの国に蔓延っているからだ

だから平山のようなゴールに最も近い位置に陣取る選手が
中盤の絶対君主であった中田から王位を継承することは
得点力不足の抜本的な改革という点で大きな意味がある

<平山相太の時代>の到来は
決定力不足解決へのおおきな一歩前進であるとの確信を持つ

僕にとって近年もっとも魅力的な日本代表の試合は
アテネ五輪のアジア地区予選の終盤だった
やぶれかぶれの山本監督が披露した
平山を頂点とする大久保嘉人、田中達也との破壊力抜群の3トップ

センターフォワードの周囲をスピーディーなドリブルを武器とするアタッカーが
奔放に動き回り相手の守備網をかく乱する
右からは石川直宏が執拗なアタックを繰り返す
誰もが強烈なフィニッシュパンチを持っているから危険なことこの上ない
あのスタイルで乗り込んでいればアテネの惨敗はなかったと僕は確信している
僕はあの日本代表がもう一度観たい

願わくは将来の布石という意味で平山をドイツW杯でも観てみたいものだけど、、、
ドイツW杯で日本サッカー協会との契約が切れるジーコに
それを求めるのは少し酷というものだろう

平山はフェイエノールトに見限られたときと同様
日本代表でもちょっとだけ遠回りする必要がでてきそうだ