マツモトの研究生活。

研究生活を綴ります。
近況報告が多いです。
コメント頂くと狂喜乱舞します。

ウソツキ村。

2006-06-11 20:38:41 | 日想。
俺は地元で塾講師のバイトをやっているんです。
先日の授業でのことなんですが、
中休みも終わってさぁ後半の授業、という時に初めて入れてみました
雑談。

今までなんだかんだ授業はするものの、数学以外の話を俺からフることはなかったんですよ。
雑談なんて授業より何百倍難しいか・・・
ですから今日いきなり「ダイエーにおもしろい子供の人形があってさぁ」
みたいな話しろって言われても絶対無理です。断固お断りです。
・・・実は家で何回もシュミレーションしてみたんですよ。でも、
シュミレーション内でさえ全く笑いが取れてない(泣)

ま、徐々に慣れていけばいいんですよ!(汗を拭いながら)
というわけで今日はこんなとんち問題を考えてもらうことにしました。


 あなたは今、2つの分かれ道の前にいます。
 一方の道は正直村へ、もう片方の道はウソツキ村へ通じています。
 あなたは正直村へ行きたいのですが、
 どちらの道がどちらの村へ通じているかはわかりません。
 その分かれ道では正直村かウソツキ村の村人が1人、交代で案内をしています。
 どちらの村人かはわかりません。
 ただし、正直村の村人は必ず本当のことを言い、ウソツキ村の村人は必ず嘘をつきます。
 
 それでは、この案内人にどのように質問すれば必ず正直村へ行けるでしょうか?



正解を書いてしまうと、
『あなたの村はどちらですか?』
と聞けばいいのです。
案内人が正直村の村人なら、そのまま正直村への道を案内してもらえます。
案内人がウソツキ村の村人なら、
自分がウソツキ村から来たのを偽り正直村への道を案内します。
だから、案内人がどちらの村人であっても正直村へ行くことができるわけです。

う~ん、良い問題です。
嘘つきの自己言及という論理的な矛盾、クレタ人のパラドックスから
果てはラッセルの逆理までも彷彿とさせる問題。
このような論理のおもしろさに気が付けば、
きっとみんな数学を好きになってくれるはず・・・・


「先生ー、私ウソツキ村に行きたい。」

ぶっ(吹いた) な、なんでなん?」
 
「だって私ってあまのじゃくやしー」

「そうかー、でも正直村への行き方がわかったらウソツキ村へも行けるやろ。」


問題に興味を持ってくれてるようでうれしいんですが、
ツッコミどころはそこなのか?


その後しばらく問題設定についての質問が相次ぎ、


「先生ー、正直村はどっちですかって聞いたら?」

やっと答えを考えてくれている(涙)

「ほんまにそれで行ける?」

「! そっかそっかー、わからんよね。今の無し!!」

うんうん、間違うことは悪いことじゃないです。
こうして試行錯誤していけばきっとこの問題のおもしろさに気が付いてもらえるはず!

しかし俺の思惑に反し、もう1人の子がとんでもない答えを出しました。

「『あなたは人間ですか?』って聞く。」


!!


「『はい』って答えたら正直村の人やし、『いいえ』って答えたらウソツキ村の人やろ。
 その後道聞いたらええやん。」


・・・・・・


「あ、『正直村の人は正直ですか?』って聞いてもいいかも。」


か、賢い・・・・
自明の真理を問うことで、正直者とウソツキを判別するってわけか。。
俺をはるかに超えている・・・。

その後、道以外のことは聞いてはいけない(もしくは聞いても『わからない』と答える)
という条件をつけたら、他の子がすらっと答えを出してしまいました。



俺もまだまだ頭カタいですね・・・。
もっと勉強させてもらおうっとw(←一応先生です)