おしゃべりピアノの今日の一言♪

考えたこと感じたことを 気ままに徒然に〜

某コンクールの1日

2008年10月31日 | Weblog
昨日は、某コンクールの審査員として、ほとんど1日じゅう、いろんな演奏を聴き続けた

今年は、ちょうどお盆の頃、ひたちなかで地区の予選を、引き続き同じ地区で本選を~の予定だったが、コンサートの都合があって、やむを得ず地区本選だけはさいたまに変えていただいた。
審査員は1つの地区で4名ほどだったが、昨日はなんと同じ学校出身の先輩にあたる方や、私の同級生のご主人とご一緒することになり…休憩時間の控え室は、コンクールの緊張感というよりは、高校時代の思い出話に花が咲いた

昨日は、小学生から中学生まで、計60人ちょっと。
このコンクールは課題曲がないので、ほとんどの方が、他のコンクールや受験曲の練習用として使っていて、1曲だけ演奏する方よりも、むしろ3,4曲(バッハの平均律とベートーヴェンのソナタ、ショパンなどを合わせて)用意される方が多く、小学校低学年でも、曲目はかなりハイレベルだった。
なにしろ、小学校2年生でショパンのマズルカや簡単なワルツを演奏する方、高学年になるとドビュッシーやベートーヴェンのソナタの中でも難しいものを選曲している方など、とても小学生の演奏とは思えないほどしっかりしている。
なかでも、小学4年の男の子のイタリア協奏曲には、恐れ入った…まだまだあどけない、でもいかにも頭のよさそうな(私は秀才くんと名づけたかったけど)その方は、まるでピアノから自然に音があふれ出すような、軽快でしかも旋律それぞれが浮き彫りにされ、明るい音色が大変心地よかった
中学生になると、1年生から、リストの「カンパネラ」、ドビュッシーの「喜びの島」などなど、次々に高校生レベルのような曲が続出、それが一人や二人ではなく、ほとんどの方がそんなレベルの曲を選び、しかも表現的には拙いところがあるにしても、ちゃんと弾けている…ということは、テクニック的にはおそらく、ショパンのエチュードが弾けるくらいのレベルに達している方が多い、ということだろう…

その昔、ザラフィアンツ先生が「ロシアのピアノを目指す子供は、10代前半で、チャイコフスキーのピアノコンツェルトを弾けるよ」と言われて、すごくびっくりしたことがある。まぁ、ロシア人は体格も大きいし、特別なんだろうなぁと思っていたが、まさに日本もその勢いで頑張っている子供さんの多いのに、本当に驚いた。

○○年前を振り返ると、私は(前にも書いたかもしれないが)中学1年の秋に、初めて芸大の先生に聴いていただき、その時がツェルニー40番の20番で、バッハは2声のインベンションしかやっていなかった。
で、先生から「かなり遅れているから、これからはどんどん曲を進めていきましょう」と言われ、それからおよそ2年間、毎週テクニック類は1週間に5曲づつ(ツェルニー40番、50番、60番、クレメンティのグラドゥスアドパルナッスム、ケスラー、モシュコフスキー、クラーマービューローなど全曲)、バッハは3声と平均律全曲、そして曲はあまり進まなかったが、一応古典からロマン派くらいまで、毎日2時間くらいは練習時間を確保した。
ただ1週間でその量のテクニックを弾きこなすには、コツがあって、レッスンの終わった日に5曲の譜読みをなんとかやって、2,3日目におよそまちがえずに弾いて、後半2日でほぼ暗譜をしてテンポにのせて弾けるようにしていたと思う…
とはいえ、今考えると「たった2時間?」って思えるかもしれないけど、中学生が部活に入らなくても、学校から帰ってきて、夜9時頃までに2時間毎日とるのは振り返ると一番大変だったように思う。
芸高の場合は、国立だから勉強もできないといけない、というので、試験の結果や通知表はいつもピアノの先生に見せなければならなかったし…まぁ、幸いなことにその頃の私は勉強が好きだったから、一応埼玉県内で一番の女子高に入れるだけの学力はあったんだけど、入試の国語や英語はそれより、難しかったなぁ…

~なんてちょっと、自分の思い出話になってしまいましたが…
なぜ、ここで今日はこんなに書いたかというと…
ときどき、うちの生徒さんで、受験やコンクールを希望する方がいますが、それにしてはまだまだ「甘い!」という方もたくさんいて…
普通の方よりはできる、くらいでは音大受験は無理です
ましてや、ピアニストを目指したい方は、全国に山のようにいる、と考えても過言ではないかも
このところ、全国で1年間に開催されるピアノのコンクール(有名なものからそうでないものまで)の数は急激に増えている。だから、たとえ1つのコンクールで良い成績を修めたとしても、それはほんの一部に過ぎず、目指せるとは限らない…
もともとの素質(リズム感などのソルフェージュ能力や運動神経など頭の回転具合、集中力)と音楽的体験の豊富さ(環境など)プラス、どんな時もたえず練習できる我慢強さ、やる気、素直さなど全てが整って、そしてたえず努力し続けられれば目指せるのでは?~と昨日は、そんなことを考えながら、みなさんの演奏を聴いていた…

まだまだ、余裕のある方、これからでも気持ちを入れ替えて頑張りましょう
全力をかけて1つのことをやるのは、とても気持ちの良いものです

さまざまな想いをのせて…

2008年10月27日 | Weblog
嵐のような10月が過ぎようとしています…
今日は、ようやく気持ちの良い秋晴れですね

ピアノで始まりピアノで終わったような10月でしたが、「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」とは違うかな?
また、来年に向けて弾きたい曲が頭の中で、フル回転、楽譜の山積み状態です
そう、先ほどのレッスンで生徒さんから「第2部で先生が弾かれたような誰も知らないけど、難しすぎなくて綺麗な曲を発表会で弾きたいなぁ」という意見がありました~ということは、私も知らないけど埋もれているいい曲をたくさん見つけてこないといけないな~ってことでしょう~
またまた、平日午前中の銀座のヤマハで思いっきり座り込みをしなくては~←座り込んで、思う存分楽譜を探す!っていうことです~これは、秘かな楽しみごとだったりもします

さてさて…話題は変わって…
今度の日曜日はいよいよ(そして再び)、古河文学館で、フルートとのリサイタルがあります
今回の曲目は、純クラシックというより現代のポピュラーっぽいものから演歌、日本歌曲までいろいろせいぞろい…日ごろ、あまりクラシックを聴かれない方にも、じゅうぶん楽しめるプログラムです。また、野外では、灯篭が流され、幻想的な雰囲気を醸し出しているそうです。
ぜひ、いらしてくださいね

では、またね~

むかしの写真

2008年10月22日 | Weblog
N.N.さんとは、前回のブログで、本当に久しぶりの再会をしました。

なんていうか…人生って、本当に不思議です…
いろいろな方と出会い、教えていただき、自分自身は、いつも前を向いて歩いていくだけで必死だから、日常ではほとんどの事柄を次々に忘れていったりするんだけど、でもなんとなく、ちゃんとご挨拶ができなかった方、大きな影響を与えて下さった方など、何気なくふと思い出した時、それはもう単なる過去の通過点ではなく、何かはっきりとした形で、もう一度現れる予感なのかも…

今年はいろいろと、不思議な経験をしました…

これは、だいぶ昔の写真です…左が妹で右が私…
今とあんまり変わってないかも…

ゆるみ………

2008年10月21日 | Weblog
コンサートが終わって、およそ1週間…
最初は、なかなか緊張感が抜けなくて、妙に元気で、「さぁ、次は伴奏だぁ!」と気合十分だったのに、およそ1週間たって今は…う~ん、力が抜けすぎた
あれだけの緊張感から360度変わりすぎ…筋弛緩剤を精神に打たれたような感じ…(想像だけど~)

先週の火曜日に引き続き、今日の午前中も久しぶりのバレエへ出かけてきました
しかし、この前述したような精神といい、筋肉といい、たるみすぎの私が、まさかトゥで立てるわけがありません
水泳もそうだけど、週に2回くらい定期的に運動すると、身体が慣れてきて、とても快適でも、これが、時々…になったとたん、もう全然ダメ。だいたい、朝起きて、身体が全然そっちに向いてないもうちょっと、猫とゴロゴロしてよ~なんて、やってるうちに、8時半…「いけない!」と慌てて飛び起き、準備、準備

実は、来月16日の日曜日、年に1度の「大人のための発表会」があって
この写真の衣装を着て、「ナポリ」を踊るんです。が、ほとんど休み続けた私は、振り付けも忘れ、まるで振り(付け)に振り回されている状態
うわぁ~あと数回しかレッスンないのに…どうしよう…

考えてみたら、11月はまたまたハードな1ヶ月
1日はフルートの方と初合わせ&リハーサル、翌日はコンサート本番、次の日は振り替えレッスン、土曜の夜は学生時代にお世話になった先輩と栃フィルのコンツェルトがあり、次の日曜は発表会のリハ、翌日はザラフィアンツ先生にみんなでレッスン受けに行き、次の日曜はお楽しみ発表会本番、そして次の日曜23日は、いよいよ東関東のコンクール
「みんな、来年1月、ノバホールで弾けるように、がんばりましょう
そう、のんびりしてはダメ気合を入れなおさなきゃ

そして…明日は姪っ子、紅瑠美の誕生日。で、あさっては、なな…なんと…
わたしのBirthday…あぁぁぁ、もう、○○歳だぁぁぁ

Blues swing

2008年10月16日 | Weblog
今度の伴奏の練習をしていて、ふと…立ち止まる…ブルースって…

ブルースもジャズもなんとなく~イメージくらいはわかるけど、じゃあ、
何?っていうはっきりしたものが、イマイチ…
まぁ、ダンスのブルースとは全然違うってのはわかるけど…
(その昔、ソシアルは一通り踊りました~

これぞ、ブルースの名盤というのをご存知の方、もしくはジャズでもかまいません、教えてくださ~い!
(あと2週間で、どっぷりジャズに浸っている人のように弾きたいのです~

はじまりました…!

2008年10月14日 | Weblog
逆さ言葉ではありません。

実は、昨日、コンサートが終わりました。
でも「終わりました」っていう題名にすると、なんだか全てが終わって寂しい感じがするので、題名は「はじまりました」にしてみました

よく、ポピュラーの歌手の方達が、東京ドームのコンサートが終わった後、「ファンの皆さんの力を借りて、成功することができました!」なんて言うのを耳にしたことがありますが、まさにそれ!
始まるまでは、同じ古河で行うって何度自分に言い聞かせたところで、それは地元でも外国でも一緒!やっぱり知ったお顔ばかりのところは緊張します。そのうえ、準備不足とあっては…

でも、みなさんの楽しい、いかにもコンサートを楽しみに来てくれた笑顔に出会うたびに「あぁ、みんな楽しみに来てくれたんだ~、がんばらなきゃ!」っていう気持ちになって、それと共に、だんだん余分な力が抜けていったような気がします

まだまだ不十分なところも多々あり、反省点、いろいろ考えるとキリがありませんが、でも何度も「延期しようか」「あきらめてチケット代、みんなに返そうか=」なんて迷いを捨てて、やったかいがありました。
なんていうか…今は秋の空気もそのまま幸せな気持ちで楽しむことができます

実は今、昔、他の場所で教えていたときの生徒さんから、本当に嬉しいメールが届いたので、思い切って全文紹介しちゃいます…(ご本人の承諾を得ています~)

「~武満の曲はスーッと入って来る時と、一生懸命聴こうとしても音が身体の周りで空回りしている時があるのですが、今回は何となく透明?白?青?の情景が浮かびとても心地よかったです。ソナタは、個人的にジャズが好きなこともあるからかもしれませんが、いろんな表情があり音楽に引き付けられました。先生は前半の曲のほうが弾き慣れていらっしゃるのかもしれませんが、後半のほうが書きかけの楽譜を見ながら弾くことを?曲を?楽しんでいる雰囲気を醸し出されていたように感じます。私は全曲ほとんど目を瞑っていたので、あくまで感じただけですが。
ソナタ第4楽章までできたら、聴いてみたいですね…」

う~ん…初体験、初経験の曲について、このように語っていただけるとは…
なんだか、これからわけのわからないと思っていた現代へ、足を踏み入れそうです…

まぁ、ともかくとして…昨日はこれでやっと落ち着いて寝れる~と思っていたら、それどころか、興奮状態で一睡もできませんでした…
また、3週間後、文学館にて~今度は、どんなお客様方がみえるのでしょう。
楽しみです

シュガーレスピアノ…そしてあと2日。

2008年10月10日 | Weblog
ただ単純に「ピアノは甘くなかった…」って言いたかっただけです~
結局、なんでもそうだけど、本当に良いものを作り上げようと思ったら、試行錯誤を繰り返しながら、時間をかけなきゃダメですよね…

あと2日に迫ったミニコンサートを前に、今日は独り、反省会をしていました
振り返れば、本当にコンサートをやろうと思いたったのが、8月のはじめ、浴衣コンサートが終わってようやくあせり始め、今日まで1ヶ月ちょっと、遊びも捨ててレッスンの合間も練習し…の苦しい毎日でしたが、それでも全然時間は待ってくれない…
編み物に例えれば~こっちが攣れちゃったから、ここを緩めよう、なんていろいろやっているうちに、非常に硬い手触りわる~いのができちゃったり…
ケーキ作りもそうでしょ?慣れてきて、なんとなくの分量で、ちょっと省略したりすると、とんでもない形のができちゃったり…
なんでも丁寧に、時間をかけてやらなくては…

~と、いまさら反省してもしょうがないですね
当日は、開き直り戦法でいくしかない…かな。
それぞれは、涙が出るほど良い曲なのに…
みなさん、「これ、いい曲だなぁ~」と思ったら、楽譜を買って自分で練習してみてください
もしくは、CDを聴いてみたり~
その手助けに少しでもなれれば、嬉しく思います

コンサートまで…

2008年10月04日 | Weblog
いよいよ…もう10日後には泣いても笑っても、コンサートは終わっている…
今回のプログラムは、やや1曲づつが長いので中・高生以上の方でないと~と思っていたけど、何人か小学生の方達も来られることになり、嬉しいような、恥ずかしいような~
でも、文学館って音響設計はされていないから響きはよくないし、舞台がないフラットな床だから後ろの方の人は見えにくい難点もある。
ピアノを真ん中に出して、椅子を周りに並べようかな~なんて一瞬考えたんだけど、でもそのせいでまたひどく緊張しても困るし…

だいたい、私は何を隠そう…物凄く緊張するタイプです
自分でもこれは中学生の頃から変わらないから、もうこの緊張型には付き合っていくしかないんだなと諦めてはいるのですが…

そういえば~夕方のNさんは、昔ギターを習っていたそうですが、その先生のリサイタルでハプリングが…
先生が演奏中、突然「ごめんなさい!暗譜忘れました!」と言って、舞台の袖に隠れて楽譜を取りに行かれたそうです
それを聞いた私は、さもありなん!と妙に親しみを感じてしまいました。
実は、数年前、文京シビックセンターでの「スクリャビンの夕べ」に出演した時、ぎりぎりの時間まで恩師と語らっていたため、本番数分前のリハーサルで……やってしまったのです……そのギターの先生と同じことを…
その時は、「白ミサ」を弾いていたんだけど、ついでにカメラマンも前に行ったり後ろに来たりしながら撮影してたもんで、何となくあせりながら弾いているうちに、頭が真っ白に…で、思い出そうとしても全然つながらないから、カメラの人に「すみません!楽譜取りに行きます!」と宣言して、慌てるカメラマンを置いて、楽屋裏まで直行
なんと、その模様はモニターを通じて、もちろんその恩師の部屋にも流れていたらしく、私の頭が真っ白になる以上に、先生のお顔が真っ白になられていたようでもありました
ただ、リハーサルで大失敗をしたおかげで、その箇所を気をつけられたからか、本番は実に上手くいったのでしたが、心の中では、弾きながらいつでも逃げ帰れる用意をしていたり…今でも、振り返ると恐ろしい思い出です

だから、舞台で止まったり弾きなおさないでね~といつも言う私ですが、実際は…人間ですもん!どうなるかはわかりません…お楽しみです(いえ、お悲しみです
どうせなら、悲惨になったら、「返金箱」というのを設置して、そこから皆さんに帰りのおみやげを兼ねて、持っていってもらおうかしら…なんて考えたり…

あぁ~もう来週は、きっと、書き込みしません。
でも、みなさん、心配しないでねたぶん…こんな感じでいますから~