おしゃべりピアノの今日の一言♪

考えたこと感じたことを 気ままに徒然に〜

今年のサイトウキネン……

2010年09月10日 | Weblog
今年もやっぱり~行って来ましたサイトウキネン
小澤さん、ご病気からの完全復活。そして早くも元気になられてサイトウキネンフェスティバルでは指揮されることを知り、Fさんと私は、居ても立ってもいられない気持ちで、松本へ向かった……

今年の夏は、猛烈な暑さと1滴の雨さえいつ降ったのか忘れてしまうほどの気候だったにもかかわらず、この長野へ向かう大切な日に限って、まるで台風と鉢合わせになるような空模様に、一抹の不安を感じながら、でも、心は躍っていた…

開演時間までには、かなりの時間があった為、Fさんと写真撮影。「サイトウキネンフェスティバル」と色鮮やかに書かれた旗を見ると、「あぁ、今年もついにまた、コンサートにやって来れたんだ!」と嬉しい気持ちで、心が高鳴った…

曲目は、権代敦彦「デカセクシス」とブラームスの交響曲第1番。
当初、全ての指揮は、小澤さんがされる予定だったが、ご病気は完治したものの、持病の腰痛の悪化と筋力低下により、小澤さんの指揮は、最初の1曲、チャイコフスキーの弦楽セレナードより、第1楽章のみとなった。

開演ブザーが鳴ると、まず最初に舞台に現れた小澤さん。
「まずは、皆さんに謝らなければいけない。病気は、完全に治ったんだけど、腰痛が……」
ご病気によって、10キロ以上お痩せになられたにもかかわらず、そんなことは微塵も感じさせられないような輝いた笑顔、生き生きとした表情から、「病気が治って、本当に良かったなぁ~」と、ほっとする気持ちが重なり、既に私の目からは、大粒の涙が…

どんな演出もいらない、一人の人間の生き様が人々の心を揺さぶり、発せられるオーラだけで、たとえその後の演奏がメチャクチャになってしまったとしても(そんなことは、到底ありえないが)そんなことは問題にさえならないような魔力を感じてしまうから、本当に不思議だ……

さて、その後の演奏については、申し上げるまでもない。「圧巻」の一言
曲の冒頭から、鮮烈な印象を与えるこの曲は、アマチュアからプロまで、演奏会のプログラムに取り上げられることも多く、私も何度かコンサートで聴いているが、小澤さん指揮のセレナードは、始めの特徴的なメロディが過度に誇張されることなく、息の長いフレーズで次へとつながり、あたかも全体が1つの円を形作っているような滑らかさを感じた。そして、中間部は、生への喜びに満ち溢れ、「これぞ音楽の醍醐味!」と拍手を送りたくなるような素晴らしい演奏だった。

小澤さんの指揮は、7分も本当にあったのだろうか……
それは、1分にも感じられないような短い時間であり、更にはオケの演奏というのに、指揮者から一瞬も目を離すことのできない、貴重なひと時だった

小澤さんの興奮冷めやらぬ中、プログラムは次へと続く。
曲は、現代曲にしては、わりと聴きやすい。始めの数分は、意外にも面白く感じられる箇所もあったが、途中から、管のうなりが動物のフ~ッと威嚇するような音のようにも聴こえ、高温が続くヴァイオリンはあまりにも連続するため、多少疲れた。しかし、その後、1番驚いたのは……

曲が終わり、拍手が鳴り響く中、客席から突然真っ赤なパンツ姿(スパッツかレギンスにも見えたが)の男性が、舞台に駆け上ったあまりにも、鮮烈な「赤」だったので、しばらく目を疑ったが、落ち着いてよく見ると、それはこの曲を作った作曲者で、赤いパンツに黒いYシャツ、そして、鍵盤柄のネクタイという…こちらが恥ずかしくなるような洋服衣装だった。

これも、個性としての表現の1つだろうか…でも、やはり、あの神々しささえ感じられる舞台に続いての演目であるならば、もう少し考えて欲しかったなぁ~と残念に思った

後半のブラームスは、つくずく、小澤さんの指揮で聴きたかったなぁ、小澤さんだったら、ここはこう指揮されるんだろうなぁと想像しながら聴いた。
代役として急に決まり、短期間でまとめることには、かなりのご苦労があったことと思われるが、このオケにふさわしい、のびのある豊かな音楽性があまり生かされず、平凡に淡々と演奏されているように感じられた

コンサートが終わり、ロビーに出ると、時計は9時を回っていた。

Fさんと私は、「今、電車が行ったばかりだから、あとまた1時間待たなきゃ~」と、がっかりしていたが、ふと左を見ると、なんと小澤さんにそっくりな方が…
「えっ」 思わず、胸に付けられた名札を見ると、やはり「小澤〇〇」と書かれている。
「わっ」 思わず、Fさんの肩をツンツンたたいて、「もしかしたら、小澤さんの親戚の方じゃない?」と聞くと、Fさんもびっくり…

2人で、目を輝かせながら近づいていくとなぜかその方も私達につられてか(あるいは、知人と思われたか)とても優しい笑顔で迎えて下さった
「せっかくの機会だから、何かしゃべりたいなぁ~
何と言ってよいものか思い当たらず、とっさに出た言葉が、なんと……

「あの~、小澤さんのお兄様ですか?」

すると、その方、後ろにのけぞって笑いながら「あれ~ぼく、そんなに年とってないよぉ~」と答えられたのだった
なんと、弟さんだったのだ…しかも、後でタクシーの運転手の方から、5,6歳下じゃないかと聞き、なんて失礼なことを言ってしまったんだろう~と穴があったら入りたい気持ちでいっぱいだった

しかし、そんな失敗にもめげず、Fさん、「先生、写真撮ってあげる!」と、またまた小澤さんの弟さんに写真について伺ってみると、これまた快く引き受けて下さった…ついでに、シャッターを押した後、「ちゃんと写ってるか確認したほうがいいよ」なんて、優しいお心配り
その時の写真がこれ↓

 髪型もお顔も声も全てそっくり…

こうして、第1日目が終わり、興奮冷めやらぬまま長野駅に到着し、夕食を済ませてホテルに着き、ようやく「さて寝ようかな」とベッドに入ったのが、午前3時半

台風はとっくに過ぎたよう…(それとも来なかったのかな?)
素晴らしい異空間と感動的な1日だった

もう、9月ですね~!

2010年09月05日 | Weblog
こんばんは!(…と言っても、皆さんがご覧になるのは日中が多いと思いますが…
秋ですね~と言いたいところが…今年は「まったく」秋がやってきません…なんでしょう~この暑さは
連続真夏日は、どんどん更新されるし、夏特有の夕立はおろか、いつ雨が降ったのか、それすら遠い昔のようで…

でも、もう新学期が始まり、このギラギラ太陽の下、運動会の練習をしている方々、本当にご苦労様です(と、小学生の皆さんに言ってもあれですが…
うちの生徒さんの中には、学校の先生もいらっしゃいますが、教室は、扇風機もないとか…本当に大変ですね…熱中症には、くれぐれもお気をつけ下さい。

そして、まだまだ夏~と思っていても、暦だけは待ってくれません。
そう、来月は、早くもザラ先生来日です あぁぁぁぁぁ…弾く曲がない

暑さと忙しさを言い訳に、このところ練習からかなり遠ざかっていた私
久しぶりに開いた楽譜のどれも、これといって満足に弾ける曲がない…
う~ん…こうなったら、あと1ヶ月。 気合でどうにかしないと……

しかし、どうにかしないといけないのは、練習だけではない…
そう、一番怖いのが…家の掃除
普段、なんとなく適当にしか掃除をしていない我が家は、ザラ先生がいらっしゃるこの時期になると、さぁ、大変
ピアノ室は、それでもなんとかなっても、和室、お手洗い、玄関…いろいろ…大掃除をしなくてはいけないところだらけで、こりゃまた年末年始より大変

去年など、先生、お手洗いとまちがえてしまったのか、私がガラクタを放り込んでおいたほうのドアを開けそうになり、先生のほうがとっさに「あっ、すみません」と赤面されてしまった。
まぁ、「あたり」と「はずれ」の部屋を用意しておくというのも、面白いかもしれないけど、あんまり先生を疲れさせてしまっても、なんですから…
まぁ、猫がうじゃうじゃ出てこなかっただけでもマシかもしれないけど、ともかく、数々の東京の豪邸ばかりで、プライベートレッスンをされている先生にとって、このド田舎の、しかも小さな古い家に来られること自体、本当はありえないことなのだ。。。

しかし、大変なだけでもないところが、ちょっぴり癒される。

先日、くるみの木のマスターから残暑見舞いのはがきをいただいた。
そこには、「CD、スクリャービン エチュードOp.8-12 いいですね。毎日、聴いています」と書き添えられていた。
去年、先生を囲んでの夕食会で、貸切にしていただいたのだが、その時、先生を少しでも知ってほしいと思って、私がさしあげたCDを今でも聴いていらっしゃるのだった…
う~ん…やっぱり、今年も、1日目の夜は、くるみの木かな………

いろいろ考えても、結局、「なるようになれ~」式B型の私は、実際にはあんまり何もしないのであった…
せめて、明日から、先生に喜んでいただけるように、とりあえず…練習しよう…