週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
045-941-3541

日々是好日

2016-01-27 22:14:21 | 法話のようなもの

今日は龍くんの学校グッズの買い出しに、ららぽーと横浜へ行ってきました。

  

広いので歩くだけでも良い運動です。
いつも歩数を稼ごうと、車は目的のお店から一番遠い駐車場に停めています。

さて、ららぽーと内にあるイトーヨーカドーのエスカレーターに乗っていると、「本日は大安です」というのぼりと一緒に赤い下着を身に着けた男性のマネキンが立っているのが見えました。

どういうことか分からないので調べてみると、申年に赤い下着を身に着けると「病が去る」「迷いが去る」という言い伝えがあるそうで、相手にプレゼントするなら申の日の大安や友引・先勝がいいとのこと。
そして、どうやらその申の日の大安が今日だったようです。

二重三重の縁起担ぎにビックリ。
世の中、迷信や縁起担ぎがいろいろあるものですね。
でも、どうやらこういうことは昔からあったようです。

親鸞聖人が残されたご和讃に迷信俗信に惑わされている人々を憐れんで詠まれたものがあります。 

  悲しきかなや道俗の
  良時・吉日えらばしめ
  天神地祇(てんじんじぎ)をあがめつつ
  卜占祭祀(ぼくせんさいし)つとめとす

「悲しいことに、今時の僧侶や民衆は、何をするにも日の良し悪しを気にしてみたり、天の神・地の神を崇めて、占いやまじないなどにいそしんでいる」

800年前に詠まれたご和讃に説かれていることが、科学の発達した今日でも全く違和感なく受け入れられるところに、人間の根元的な迷いは今も昔も変わらないということを教えてくれています。


どのような巡り合わせにも原因があり、それによって結果が生じます。

例えば「申年に赤いパンツをはくと病気にならない」に因果関係はあるでしょうか?
辞書にも書いてあるのですが、迷信とは因果関係の道理を捻じ曲げてしまうものだと受け止めてください。

大事なのは、惑わされないということです。
これは迷信や占いなどの俗信を全否定するということではありません。
「〇〇しなければ悪い結果になる」「〇〇すると良くない」という迷信や占いに出会った場合でも、そのことに流されない生き方があるということ、気にする必要がなくなるということです。

今すぐ変えるのは難しいかもしれませんが、迷信などによって物事の本質を見失ってしまったことに気づいたとき、「惑わされている」という自覚を持つことが仏の道の第一歩です。



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