今日は終戦記念日。
「正義は負けろ」
「我正しと思わば負けよ。さすれば平和あり」
仏教学者・金子大栄師の言葉。
この言葉を引用して書かれた文章がある。
「正しいことを正しいと主張するのに何の遠慮がいるものか」
というのが、私たちの社会通念・世間常識。
でも今の世の中、正しいことを正しいと主張するところに、どのくらい揉めて、争い、
憎み合い、はては殺し合うことか。
俺だけが正しいんだぞ、という態度に、どれだけの嫌悪感を感じることか。 （出典忘却）
自分が正しいと思うところに、争いが生まれる。
その思いを互いが引っ込めるところに、平和がある。
けれど、それができない自分を見る。
分かっていても、己の正しさを引っ込めず、主張してしまう自分がいる。
己を正当化するために、相手の違いを糾弾してしまう自分を知る。
そういう自身の姿を照らし出し、示してくれるのが仏の教え。
そして、そんな自分に気付かされるたびに、救い難い我が身を知る。
同時に、救い難いからこそ見捨てられないと、立ち上がってくださった仏の慈悲の中にある我が身を知る。
一人一人に正義があって。
でも、それが本当に正しいなんて、誰の正義にも言えるものじゃない。
けれど、これだけは確かなこと。
戦争に正義はない。
南無阿弥陀仏