佐賀大学病院放射線科アンオフィシャルブログ ~さがの読影室から~

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とある研究会2

2008年09月28日 10時14分50秒 | 研究会・学会
kumaです。とあるところまで私が尊敬するS先生の講演を聴講しに行ってきました。
参加者は約80名ほどで、K大学の研修医や学生もきてました。
佐賀からは、私、okaji先生、mune君とKen.M先生の4名で高速をかっとばして参加してきました。
そのほかにも、佐賀の関連病院からは高木病院から2名、田主丸中央病院から1名きていました。

では、簡単に大事だなと思ったことを箇条書きにしますね。

1.画像所見が一元的なのか、2元的なのかを考えること。

2.小児がんの予後改善に伴い、2次がん発生が5-10%に認められるそうです。2次癌は、脳、骨、頭頸部に出やすい。AMLでおきやすい。5歳以下での放射線治療歴は2次発がんのリスクが高い。2次性AMLは1次癌発生後、5年以内にでやすい。という、ポイントを話されていました。

3.悪性リンパ腫は普通は均一に濃染するが、免疫不全状態だとリング状に濃染する。悪性リンパ腫は急速増大することがある。悪性リンパ腫は皮質より、脳室よりにでやすい(皮質の肥厚の有無をチェック)。

4.妄想することも大事!(S先生の場合は見事なまでのプロファイリングと思いましたが。)

以上です。詳細にメモってはいたのですが、諸般の事情により割愛させていただきました。

S先生の講演は非常にテンポがよく、診断のポイントを的確に話されるので、聴講後は自分がかしこくなった気がします。また、今回は講演の前にS先生から「kumaちゃんに1題、問題をあてるわ!」とふられていたので、非常に集中して講演を聴けました。実際には、S先生から問題をふられることはなかったので、講演が終わったあとには非常にほっとした気持ちになりました。

診断ができる人の講演をきくと、その人の思考回路に触れることができ、今後の自分の画像診断において参考になることだらけです。みなさんも、日常業務が忙しいかもしれませんが、ぜひ、積極的に研究会・学会には参加しましょうね!

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2 コメント

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ありがとうございました (mune)
2008-09-28 14:50:53
お忙しい中、ありがとうございます!
症例3については、僕も読影のポイントを聞き逃していました…どちらかというと、病歴を重視されていた気がします。
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PNETの画像の特徴 (kuma)
2008-09-29 16:31:02
腫瘤の大きさの割りに浮腫が少ない。
腫瘍内に壊死や出血を伴い、内部は不均一な信号を呈するが、嚢胞や石灰化は少ない。
充実成分は細胞密度が高く、間質に乏しいため、T2WIで比較的低信号~淡い高信号を呈し、CTでは高吸収値を呈する。
造影効果が強い。
ADCは低下、DWIは高信号。

以上のように教科書には記載されていました。
でも、今回見せていただいた症例は、あまり合致していなかったような気がします。
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