最後に、IMRT専用の放射線治療装置があれば別ですが、従来法と兼用で装置を使用した場合、IMRTが長い時間装置を占拠してしまい、従来法がさばけなくなるといった弊害もあります。(いわゆるスループットの問題)市中病院でも放射線治療が普通に行われている都会ならともかく、限られた病院でしか行われていないような地方では、高精度の放射線治療を行うことが、骨転移などすぐにでも放射線治療が必要な患者さんの治療機会を奪うことにもつながりかねないという現実があります。

当院でも治療機器の更新に伴い、技術的にはIMRTが可能になります。しかしスタッフの数や従来法の症例数から考えると、なかなか容易に足を踏み出すわけにはいきません。

by hirako
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所在地 佐賀県佐賀市鍋島5丁目1番1号 医局直通TEL 0952-34-2309 医局直通FAX 0952-34-2016
これまでの「IMRTについて」の記事はこちらです。
・IMRTについて その1
・IMRTについて その2
・IMRTについて その3
・IMRTについて その4