あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

ローズの秘密の頁(ぺージ)

2018-02-10 17:15:01 | 映画 2018
アイルランド西部にある聖マラキ精神病院。
ここに、産まれたばかりの自分の子を惨殺したという女性が、
精神障害犯罪者として40年もの間収容されていました。
病院が取り壊されることになり、
転院する患者たちの再診のため、病院を訪れた精神科医グリーン医師は、
その女性ローズを看ることとなります。
彼女は赤ん坊殺しの罪を否認し続け、
自分の名前は「ローズ・マクナリティ」と訴え続けるのでした。
入院以来聖書の余白に何十年にもわたって秘かに日記を書き続けてきたローズ。
グリーン医師は、戦争に翻弄され、イギリスとアイルランドの確執に翻弄された、
彼女の半世紀前からの人生を知ります。
彼女は本当に自分の子供を殺してしまったのか?
真相は意外な結末であきらかにされたのでした。

静謐な空気のなか、
老女となったローズが、ピアノソナタ第14番「月光」を弾く、
その姿が凛として、とても綺麗。

このシーンは泣けます。
ローズの言葉が真実なのか妄想なのか、
まだ何もわからないときではあったけど、
実際に子供を殺したのかも?とさえ疑っていましたが、
でもそれでも、胸をうつ美しい旋律。
「月光」がこんなに哀しく聴こえたのは初めてです。

ラストシーンも泣けました、
「よかったね」という安堵と、回想シーンの切なさで。
でも「よかったね」と同時に、もやもやしましたよ~。
あまりにも理不尽で。
精神病院の患者には、治療というより処置なんだねとか、
宗教ってなんのために存在するんだろう、とか。
神父は司祭にまで昇り詰めたんかい!とかね。

監督 ジム・シェリダン
ロザンヌ・マクナルティ(ローズ) ヴァネッサ・レッドグレイヴ
若い頃のロザンヌ・マクナルティ ルーニー・マーラ
グリーン医師 エリック・バナ
ゴーント神父 テオ・ジェームズ
マイケル・マクナルティ ジャック・レイナー
看護師 スーザン・リンチ
2018年2月公開