あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

ピクセル

2017-06-13 17:45:56 | 映画 2015
「パックマン」「ギャラガ」「ドンキーコング」など、
クラシックアーケードゲームが流行った80年代、 
どこかにいるであろう宇宙人に友好のメッセージとして、
それらのゲームの映像を発信した、というプロジェクトがありました。
あったのですが・・・それをすでに誰も覚えていない2015年、
そのメッセージを地球からの宣戦布告と勘違いした宇宙人が、
地球に対して、突然の攻撃を始めます。
80年代のアーケードゲームを分析、キャラを兵器として再現、
襲撃された場所は、あらゆる物質がピクセル化してしまいました。
圧倒的な科学力になすすべもなく、地球は滅亡の危機に。
その危機に立ち上がったのは、
かつての天才ゲーム少年サムとラドロー、エディ、
そして大統領のウィルでした。


ゲームに縁のない私でも、面白かったな~。
全編笑いっぱなしでした。
ウイットにとんだ会話の応酬もなかなか。
この映画、ゲームにはまっていた人なんかは、
ネタ探しでもいっぱい遊べたよね。

おたく道一直線のラドローくん、
頑張って体型を維持するとことか、
一途な恋を成就させるとこ、好きよ。
元気な子供たちに恵まれてよかったね。

大統領・・・
字が読めなかったり、難しい言葉がわからなくても、
偉ぶらず、人を分け隔てせず、なんていい大統領なんでしょ。
私もオバマ大統領の次に好きです。
小難しい単語や言い回しを使うイギリスの首相との会話場面は、
笑わせてもらいました。

そしてエディ。
最初は、なんて傲慢きわまりない男!と思っていたのに、
いや~、これが慣れてくると憎めなくて可愛い。
女性にもてるのはわかるわ~。


街を破壊してゆくパックマンに近づいて、
岩谷教授が優しく語りかけます「君はほんとうはいい子なんだ」


まるで「未知との遭遇」な情景・・・・
と感動・・・・・
オチで爆笑。


監督 クリス・コロンバス
サム・ブレナー アダム・サンドラー 「ギャラガ」の世界チャンピオン 
ウィル・クーパー ケヴィン・ジェームズ サムの幼なじみ アメリカ大統領 
ヴァイオレット・ヴァン・パッテン中佐 ミシェル・モナハン アメリカ軍中佐 
エディ・プラント ピーター・ディンクレイジ 自称火炎噴射男
ラドロー・レイモンソフ ジョシュ・ギャッド サムとウィルの親友 
ポーター大将 ブライアン・コックス ヴァイオレットの上司 
マティ マット・リンツ ヴァイオレットの一人息子 
岩谷教授 デニス・アキヤマ パックマンの生みの親 
バグショー首相 フィオナ・ショウ イギリスの首相
2015年9月公開


登場するレトロゲームは、ほとんど日本のゲームです。
パックマンの生みの親岩谷教授も登場しますが、
もちろん本人ではありません、役者さんです。
でも、岩谷さん本人も、幼いサムたちが通っていたゲームセンターで、
ゲームの修理をするナムコのエンジニア役として一瞬だけ登場しています。

ライオン 〜25年目のただいま〜

2017-06-06 15:29:29 | 映画 2017
「迷った距離1万キロ、探した時間25年、道案内はGoogle Earth」
サルー・ブライアリーのノンフィクション本、
「25年目のただいま 5歳で迷子になった僕と家族の物語」
が原作です。 

仕事を探しに行った兄を駅構内で待つ間、
停車中の列車内にはいりこみ、そこで寝てしまったサル―。
その車両は回送列車でした。
サル―はノンストップで遙か遠くの町カルカッタまで運ばれてしまいます。
同じインドにもかかわらず、言語が異なるために、
サルーの言葉は誰にも通じません。 
サル―は孤児となって、あてもなく街を彷徨うのでした。
その後孤児院に収容されたサル―は、
オーストラリアで暮らすブライアリー夫妻の元に引き取られます。
夫妻のもとで立派に成長したサル―でしたが、
学生仲間のホームパーティーでインドの揚げ菓子を見たことで、
幼い頃の記憶がよみがえるのでした。


「道案内はGoogle Earth」が主テーマだと思っていましたが、
ブライアリー夫妻の元に引き取られるまでの、
サル―と母カムラや兄グドゥとの貧しくても愛情深い日々や、
カルカッタをひとり彷徨うサル―、
それらがリアルな生活風景とともに、
丁寧に映し出されていってます。

しかし!サル―の可愛さに胸きゅんしていたら(古い?)
次の場面では、
あっという間にベッドシーンをする大人になってました。
すぐに気持ちがついていけなかったわ~。
途中経過はなし?


子ども時代のサル―が可愛い!!
貧しい暮らしの中、自分も家族のために役に立ちたいと一生懸命で、
それがまた、いじらしいし、けなげだし。
そんなサル―に、揚げ菓子が食べたいとねだられて、
お金がないがためにまた次にと言わざるを得ないグドゥの気持ちを考えると、
ほんとうに切ない。 



この映画、25年ぶりに故郷を探し当て、母親とも会えて、
ハッピー―エンドなお話なんだよねと思っていたの。
でもグドゥが・・待っているはずのグドゥが・・・
サル―が何度も何度もその名を呼んだグドゥ・・・・
私はエンディングで、線路脇をじゃれ合いながら歩く、
グドゥとサル―の回想シーンが流れて大泣き。  
いまでも泣けてしまいます。


監督 ガース・デイヴィス 
サルー・ブライアリー デーヴ・パテール
幼少期のサルー サニー・パワール 
スー・ブライアリー ニコール・キッドマン 養母
ルーシー ルーニー・マーラ サル―の恋人
ジョン・ブライアリー デビッド・ウェナム 養父
ミセス・スード ディープティ・ナヴァル 
マントシュ ディヴィアン・ラドワ サル―の義弟
カムラ プリヤンカ・ボセ サル―の母
グドゥ アビシェーク・バラト サル―の兄
2017年4月


インドでは現在でも、
年間8万人の子どもたちが行方不明になっているそうです。  
そして、多くのストリート・チルドレンが路上で生活、
そんなストリート・チルドレンを狙って、
臓器売買、児童買春、人身売買などが当たり前のように行われています。
カルカッタを彷徨っていたサル―を家に連れ帰り、
親切に世話をやいてくれた女性とその相棒の男性に、
不穏な空気を感じて逃げ出さなければ、
サル―も危なかったのです。
5歳のサル―が孤児となって彷徨うカルカッタでの苛酷な経験も、
孤児院での理不尽な生活も、
淡々と現実が描かれているだけです。
声高に主張しているわけではありません。
でも、それがかえっていろんな問題を提起しているようです。