あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

2016-11-27 23:53:17 | 映画 2016
ハリー・ポッターシリーズのスピンオフ作品。
ホグワーツ魔法学校で使われている教科書「幻の動物とその生息地」の著者、
ニュート・スキャマンダーが活躍します。
ハリーポッターシリーズの約70年前のお話だそうで、
だからとうぜん、ハリーポッターでお馴染みの名前が飛び出したりします。

人より動物とのコミュニケーションが得意なニュートは魔法動物学者で、
世界中を旅し、発見した魔法動物を記録したり、捕獲や保護をしています。
そんなニュートが立ち寄ったニューヨークでは人間界と魔法界の関係が悪化していて、
その上、黒い影が街を破壊する事件が度々起きていました。
不穏な空気が漂うニューヨーク。
なんとニュートの魔法のトランクから、匿っていた魔法動物が逃げてしまったのです。
ノー・マジ(人間)のジェイコブや魔法議会のゴールドスタイン姉妹を巻き込み、
動物の捕獲をしていきますが、同時期に発生した大統領候補の殺害を、
魔法動物によるものと決めつけられ、投獄されてしまいます。

「ハリーポッター」は主人公が成長してゆく物語なのですが、
こちらは、すでに確固たる自分を持っている学者が主人公です。
強いヒーローでもありません。
魔法動物にも助けられながら解決してゆきます。
どちらかというと大人のファンタジー?
巻き込まれるのがおじちゃんジェイコブだし(笑)
お色気たっぷりのクイーニーもいるし。

自然や動物、人の関わり、と問題提起もしているよね。


監督デヴィッド・イェーツ
ニュート・スキャマンダー エディ・レッドメイン 魔法動物学の魔法使い
ポーペンティナ・ゴールドスタイン キャサリン・ウォーターストン 米国魔法省で働いている魔法使い
クイーニー・ゴールドスタイン アリソン・スドル ティナの妹で相手の心を読み取る魔法使い
ジェイコブ・コワルスキー ダン・フォグラー ノー・マジ(人間)
パーシバル・グレイヴス コリン・ファレル 米国魔法省の魔法使い
セラフィナ カーメン・イジョゴ 米魔法省MACUSAの代表
クリーデンス エズラ・ミラー 魔女を嫌う母親からDVを受けていた
2016年11月公開


トランクから逃げ出した愛すべき魔法動物たち

二フラーはキラキラお宝が大好き。
逃亡して宝石店にもぐり込み、
見つからないようオブジェと化していたのに、
探しているニュートと目が合い・・・

見つかっちゃった!とフリーズしてしまう二フラー可愛いすぎる。


ボウトラックルのピケットは植物タイプの魔法動物です。
ニュートに懐いて離れようとしないので、いつも彼のポケットの中。
ピッキングが得意なんだよ~。



デミガイズは性格は非常に穏やか、自由自在に姿を消す能力あり。
予知能力を持っているので捕獲は非常に難しい。
体毛が「透明マント」の素材に使われているので、乱獲されてしまう?



魔法動物ではありませんが ノー・マジ ジェイコブ

もう若くはなく小太り、イケメンとは言えないお顔なのですが、
性格は素敵なのです~。
魔法動物に家を壊滅状態にされたのに怒りもせず、
連れ込まれた魔法世界にも恐ろしげな魔法動物にも速攻馴染むところは、
ただものじゃない気もいたしますが。
心が読めるクイーニーだから、そんなジェイコブを選んだんだね。
念願のパン屋さん、大繁盛おめでと~。

インフェルノ

2016-11-24 15:39:57 | 映画 2016
「ダ・ヴィンチ・コード」「天使と悪魔」に続き、
ハーバード大学教授ロバート・ラングドンが活躍するシリーズ第3弾です。

ラングドンはフィレンツェの病院の一室で目を覚ましましたが、
ここ数日間の記憶がなく、世界が灼熱地獄と化す幻影に悩まされます。
ラングドンの記憶がないことについて彼の担当医シエナ・ブルックスは、
頭部への銃撃による怪我が原因で記憶喪失に陥っているのだと説明しました。
そのふたりの前に突然、女殺し屋のヴァエンサが現れ、襲ってきます。
ラングドンとシエナはやっとのことで難を逃れ、
シエナのアパートへと逃げ込むのでした。

記憶が不確かなまま、それでも、
科学者ゾブリストが人口の超過問題の解決策として、
大量殺戮を可能とする「インフェルノ」というウィルスを開発、
世界に広めようとしている事実を知ったラングドン。
詩人ダンテの叙事詩神曲の地獄篇になぞらえて計画されていると確信、
ダンテの作品や歴史そしてフィレンツェに関する豊富な知識を頼りに、
暗殺者や政府機関の追っ手を逃れつつ、
文字や言葉といった手掛かりを追って、
フィレンツェやヴェネツィア、ブダペスト、イスタンブールと、
世界の都市を駆け巡ります。


全篇、最期までハラハラドキドキの連続です。
最期にはちゃんと、収まるとこに収まるとわかっているからいいけどね。
しかし、敵味方のどんでん返し、ひどくない?
いい人なのね、と思っていてもオセロのように反転するんだもの。

で、昔はなにかと悲鳴をあげて気を失っていた海の向こうの女性たちですが、
いま登場する女性たちは強い、強すぎます。
病院に現れた女殺し屋の攻撃の仕方は凄まじかったわ。
中盤で、あっけなく死んじゃったけどね。
ワザとじゃないとはいえ、世界遺産の絵を破壊するというおまけつきで。
あっけなくと言えば、ダークヒーローのようでかっこいい、
と思った便利屋さんもあっけなく死んじゃったなあ。

ヒロインのシエナ、綺麗でしたね~。
ときに聖画を見ているようでした。
そのシエナの「愛していたの」という言葉に胸をつかれてしまったけど、
それ以上に便利屋さんの言葉、
「 若い者は何をするやら。せめて35才にならないと」
には妙に納得してしまいました。



科学者なのにロマンチストなんだね。
世界を股にかけて謎を仕掛けたゾブリストくんには敬意を表しますが、
肝心のブツの隠し方がいまいちです、詰めが甘いです。
覗いてすぐに見つかる場所なんて・・・


あ、どうでもいいことですが、
教授の傷の回復力はすごい。

監督 ロン・ハワード
ロバート・ラングドン トム・ハンクス ハーヴァード大学の宗教象徴学者
シエナ・ブルックス フェリシティ・ジョーンズ 女医
クリストフ・ブシャール オマール・シー WHOの一員
バートランド・ゾブリスト  ベン・フォスター 科学者
ハリー・シムズ イルファーン・カーン 危機管理会社のCEO
エリザベス・シンスキー  シセ・バベット・クヌッセン WHO指揮者
ヴァエンサ アナ・ウラル 女殺し屋
2016年10月公開


ダンテのデスマスクがよかったな、哀愁を帯びた表情で。

オケ老人!

2016-11-12 15:22:21 | 映画 2016
老人たちが活躍する、痛快クラシックエンタテインメントです。
左とん平さん79才、小松政夫さん74才、石倉三郎さん69才、
そして笹野高史さん68才。
なんと笹野さんが最年少。
でも笹野さん、なんというか、絵に描いたような老人というか・・・
最年少でも(笑)
存在そのものに味があります、私の理想です。

病室での「最期の一葉」芝居は、私も一瞬騙されました。

映画では、左とん平さんがクラリネット、小松政夫さんがチェロ、
石倉三郎さんがティンパニ、笹野高史さんがコンマスとバイオリン担当です。

梅が岡高校に赴任してきたばかりの数学教師千鶴は、
学生時代からオーケストラでバイオリンを弾いていました。
ある日、地元の文化会館で聴いたアマチュアオーケストラの演奏に感激、
入団を決意します。
ところがこの町にはアマチュアオーケストラがふたつ存在していて、
千鶴は間違えて老人ばかりの「梅が岡交響楽団」に入ってしまいました。
若者の入団を喜ぶ老人たちを前に勘違いだと言い出せなくなった千鶴、
成りゆきから指揮者をつとめるハメになったのです。

明るくて軽~いブラックユーモアが盛りだくさんです。
いまだ最期まで演奏出来ないという「梅が岡交響楽団」の面々。
エルガーの ♪ 威風堂々 は雑音にしか聴こえません。
「エルガーに謝れ!!」という千鶴の心の叫びが笑えます。
杏さんは困惑した表情を浮かべるのが抜群に上手いよね~。

映画の始まりあたりで、昌江さんだったかな?口ずさんでいたのは。
♪ 遠~き~山に~ 日~は落ちて~
よく歌ったよなあ・・・と懐かしんでいたら、
これが泣ける伏線だったんだよね。
ドヴォルザークの ♪ 新世界 は最後のクライマックスで演奏されます。

この映画は、
映画館のスクリーンで観て、そして演奏を大音響で聴くのが一番!
音楽って感情を増幅させるもんなんですね。
笑ったし泣いたし。
私も今からでも間に合うなら音楽を始めたくなっちゃった。
ただし、最期まで演奏できない頃の梅ヶ丘交響楽団限定ですが。

ところで超有名なフランスの指揮者ロンバールさんですが、
「小さな巨人」と言われているだけあって、ちっさ!
けどフランス語を話す声色も抑揚も、耳に心地よかったなあ。


監督 細川徹
小山千鶴 杏
野々村和音 黒島結菜
坂下くん 坂口健太郎
野々村秀太郎 笹野高史
及川さん(クラさん) 左とん平
花田富雄(トミー) 小松政夫
花田昌江(マーサ) 藤田弓子
戸山(棟梁) 石倉三郎
清水真弓(真弓センセイ) 茅島成美
宮崎しま子(しま子) 喜多道枝
竹岡亮吉(ラバウルさん) 森下能幸
大沢コーイチ 萩原利久
フィリップ・ロンバール フィリップ・エマール
大沢義郎 光石研
2016年11月公開


エンドロール、どうせ振り返り映像が流されていると油断していたら、
ハッピーエンド後のその後のハッピーが映っていました。


イングリッド・バーグマン 愛に生きた女優

2016-11-10 17:37:31 | 映画 2015
イングリッド・バーグマン生誕100周年記念ドキュメンタリーです。
君の瞳に乾杯!のセリフが有名な「カサブランカ」をはじめ、
「誰が為に鐘は鳴る」「ガス燈」「サラトガ本線」「白い恐怖」「汚名」と、
数々の映画に主演し、
7度のアカデミー賞ノミネート、3度の受賞歴をもつバーグマンは、
ハリウッド黄金期のなかでも才能と美貌において傑出した存在でした。
幼い子供がありながら夫以外の男性と恋に落ち妊娠した事件は、
まだ保守的な時代だった1950年代にあって一大スキャンダルとなり、
非難を浴びましたが、それでもイングリッドは毅然と愛に生き、
演じることを愛し、生涯現役を貫いています。
この映画は、監督スティーグ・ビョークマン監督に、
バーグマンとロッセリーニの間に生まれたイザベラが、
「ママの映画を作りませんか」と提案したことから始まりました。

バーグマンは、幼い頃からの写真や、膨大なホームムービーや日記、
手紙など、膨大な資料を残していました。
映画は要所要所に、手紙や写真、映像が挿入されます。
子供たちの証言も流されます。
幼い子どもたちと遊ぶ映像では、バーグマンはごくごく普通の母親。
勝手に描いていたイメージが180度変わりました。



どうしてもね、バックを黒く塗りたい女優だったの。
でもホームビデオのバーグマンは、
さんさんと輝く太陽の下で、帽子もかぶらず!
海で子供たちと遊んでいました。
女優が日焼けしていいのか~!?と思ったけど、
それでもあの美しさだもんなあ。


監督 スティーグ・ビョークマン
ナレーション アリシア・ヴィキャンデル
イザベラ・ロッセリーニ
イングリッド・ロッセリーニ
ロベルト・ロッセリーニ
ピア・リンドストローム
フィオレラ・マリアーニ
リブ・ウルマン
シガニー・ウィーバー
ジャニーン・ベシンガー
2015年公開