あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

君の名は。

2016-10-28 22:03:25 | 映画 2016
とりあえずこの映画、
なにも予備知識なしで観たほうがいいかな~。
私は、男女入れ替わりの話で、えらくヒットしている、
という情報だけで観にいきました。
男女の入れ替わりってよくある話だけど、
ヒットしているのはなんでだろ?と思ったから。
後半から予想とは違う展開、また違う展開へと続き、
結果、最期には泣かされてしまいました。
アニメを見て泣いたのは「蛍の墓」以来です。
でも「蛍の墓」は見終ったあと、二度と観ない!と思っちゃったの。
「君の名は」はまた観たい映画です。
ハッピーエンドで泣くのは気持ちいいよね~。


山深い田舎町に暮らす女子高校生三つ葉は、宮水神社の娘です。
実家の神社の巫女を継ぐべく、妹とともに祖母に鍛えられる日々を送っていて、
そんな生活にうんざりしています。
「来世は東京のイケメン男子にしてくださ~い」
都会に憧れる三つ葉はそう叫ぶのでした。
そんなある日、自分が男の子になる夢を見ます。
見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がる東京の街並み。
一方、東京で暮らす男子高校生瀧も、奇妙な夢を見たのです。
行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっている夢。
いくどかそんな体験をしていくうちに二人は気付きます、
「入れ替わってる?」と。
しかし、お互いに気持ちが通じはじめた矢先、
唐突に入れ替わりは途切れてしまうのでした。
瀧は三葉に会いに行こうと決心します。
そしてやっと辿り着いた糸守町で瀧が見た光景は・・・・

ここで3・11を思い出してしまった人は多いんじゃないかなあ。
見ているだけしかできなかった光景が、どうしても過ってしまいます。
これは3・11以後だからこそ、湧いてくる感情かも。

こういう物語だったのか、と自分のなかで終了させたのですが、
でも瀧君は諦めないのです。
ここから私、やけに感情移入してしまいました。
もしかしたらなんとかなる?
やっぱりだめ?とハラハラもしました。

3・11への鎮魂の物語にもなっているのでしょうか。
物語のなかでやり直して、救えなかった人を救って・・・

映像が綺麗です。
壮大に広がる雲海が、彗星落下のシーンが、
ドラマチックです。
精緻に写実的に描かれた風景にも目を奪われます。
樹木、小川を流れる水、岩の質感、建物。
画面いっぱいに紅葉が広がっているのを見たときには、
おお!と感動さえしちゃいました。

それだけに人物が・・・・
髪だって線描きにベタ塗りです。
畳が、携帯が、本物と見まごうばかりに緻密なだけに、
そんななかで線描きの人間が動いているのは、
三次元の世界で二次元が動いているようで、
これにはちょっと違和感がありました。
背景か人物、どちらかが歩み寄ったほうがいいんじゃないかなあ。




監督:新海 誠
立花 瀧 声・神木隆之介 東京の都心に住む男子高校生
宮水 三葉 声・上白石萌音 岐阜県糸守町に住む女子高生
奥寺 ミキ 声・ 長澤まさみ 瀧のアルバイト先の先輩
宮水 一葉 声・市原悦子 三葉の祖母、宮水神社の神主
勅使河原 克彦 声・成田凌 三葉の同級生
名取 早耶香 声・悠木碧 三葉の同級生
藤井 司 声・島﨑信長 瀧の同級生
高木 真太 声・ 石川界人 瀧の同級生
宮水 四葉 声・谷花音 三葉の妹
宮水 俊樹 声・てらそままさき 三葉の父
宮水 二葉 声・大原さやか 三葉の母
2016年8月公開

SCOOP!

2016-10-21 12:34:19 | 映画 2016
写真週刊誌「SCOOP!」に所属し数々のスクープ写真を撮ってきた、
カメラマンの都城静。
今ではギャンブルに溺れ、借金に追われる生活をしている、
フリーのパパラッチです。
そんな日々を送っていたある日、
「SCOOP!」の新人記者行川野火とタッグを組むことになります。
次々とスクープをものにする静たちだったが、
やがて大きな事件に関わることになり……。

あの「福山雅治」がうらぶれた中年パパラッチ役?
どう演じるんだろ?と思いつつ観にいきましたが、
ぼさぼさ髪にヨレヨレジャンパー、おひげと、
もうそのものでしたわ~。
えっと、かなりスケベなとこは役作りで?


私的にツボったのが、何度かお尻をボリボリ掻いていたとこ。
中年のオジサン感全開でした。

都城静とチャラ源がじゃれあっているシーンがよかったです。
女性との絡みよりも、この場面がお気に入り。
でも、オトコ同士の友情っていいな、としみじみさせたとこで、
これがとんでもない結末になってしまうのですが。
チャラ源は怖い!だけど憎めないキャラ。
ほんと、リリーさん凄いなあ。

一緒に仕事をしていくうちに、
都城静と野火ちゃんがいい感じになっていくのは、
なんだか王道の少女漫画のようで、
結ばれたときのちと長いベッドシーンも余計、と思っちゃった。
師弟関係だけに絞ってくれていれば、
ラストで、そこ撮るんかい!!?なモヤモヤはなかったと思う。

しかし、ラストの写真、あれってスクープ?
「世間がセンセーショナルな写真を見たがっている」
から撮ったという類いだよね?


監督 大根仁 
都城静 福山雅治 現在は芸能スキャンダル専門のパパラッチ
行川野火 二階堂ふみ 写真週刊誌「SCOOP!」の新人記者
横川 定子 吉田羊 写真週刊誌「SCOOP!」の副編集長
馬場 滝藤賢一 写真週刊誌「SCOOP!」の副編集長
チャラ源 リリー・フランキー 情報屋
小田部 新造 斎藤工 若手代議士
塚本晋也 文芸誌編集長
2016年10月公開

日本国憲法

2016-10-18 16:12:49 | 映画 2005


2005年、自衛隊のイラク派兵が決められた頃に制作された、
ドキュメンタリー映画です。
プロローグの部分で、当時の小泉首相が登場、
国会で演説する姿が映りました。

映画は、多数の人たちにインタビューしたもので構成されています。
歴史家のジョン・ダワー、作家・政治学者のC・ダグラス・ラミス、
社会学者の日高六郎、日本国憲法草案作成に携わったベアテ・シロタ・ゴードン、
政治学者のチャルマーズ・ジョンソン、シリアの民主活動家ミシェール・キーロ、
そして言語学者のノーム・チョムスキーほか。
日本国憲法を、日本の外からの視点で見るという映画になってます。

最初は、アメリカからの押し付け憲法だとか、
アメリカの占領下において1週間で作られた憲法だとか言われている、
日本国憲法が成立するまでのエピソード。

敗戦という形で終わった日本、
新しい憲法が必要だということになって、
民間ではさまざまな立場や政治的見解をもつ人たちによって、
多くの憲法草案が作られたようです。
戦争中に弾圧されていたグループ、民間人に学者を加えたグループ、
弁護士のグループなど、保守から革新まで、さまざまな憲法草案が作られたとか。
これらの草案はGHQ民政局にも提出されました。

政府はそれとは別に、第一級の専門家を集めて(憲法調査委員会)
憲法草案づくりを命じています。
しかし、当時提出された数ある草案の中で、
この政府案が最も保守的だったそうです。
明治憲法の焼き直し、天皇主権の中央集権的なもので、
これでは「民主主義」「言論の自由」といった新しい憲法をつくれそうにない、
とGHQ民政局は判断、
結局、民政局(マッカーサー)が指示して、部下に草案をつくらせます。
民政局は提出された民間からの草案に全部目を通し、
アメリカの憲法だけでなく、「権利」「社会福祉」等が、
アメリカよりも進んでいたヨーロッパ各国の憲法もリサーチしてます。

憲法とは誰のためのものか。
C・ダグラス・ラミスさんが指摘します。
「 憲法というのは、本来国民が政府に強いるもの。
押しつけられたものというが、
国民への押しつけではない、政府への押しつけ」

戦後からいままで、憲法がまったく変更されなかったのは、
アメリカの意向ではなく、国民がそれを望んで、選んだから。
中国に共産政府が誕生、朝鮮戦争が勃発というなかで、
日本も軍事で協力して欲しいというアメリカ側の圧力があったといいます。
当時の副大統領ニクソンが来日した際、
「 憲法9条は間違っていた、日本は改憲した方がいい」と発言。
それに応えるように、当時の政府も改憲したがっていましたが、
国民の平和の意識や反対が強かったため、できませんでした。

そして日本国憲法には、
日本が軍事国家に逆戻りしないことを宣言する、
という意味もあると映画では訴えています。

諸外国からどう見られていたか?
いまでも日本国内では、
15年戦争は侵略戦争ではなかったとか、
いやそれは違うとか、
自分たちのやったことを自分たちで論争しているという状況ですが、
この映画に登場するアジア各国の人たちの言葉を聞いていると、
日本が何をしたか、どう見られていたか、
というのがイヤになるほど見えてきます。
( じつは、ここで目をそむけたくなりました)
その人達は決して、声高には非難していないのですけど。

映画は、イラク戦争反対!のデモシーンで終了しています。


監督ジャン・ユンカーマン
ジョン・ダワー
C・ダグラス・ラミス
日高六郎
ベアテ・シロタ・ゴードン
チャルマーズ・ジョンソン
ミシェール・キーロ
ジョゼーフ・サマーハ
バン・チュンイ
シン・ヘス
ノーム・チョムスキー
2005年7月公開


「 普通の国になりたいと言いますが、
普通の国家とはなんですか?
アメリカを普通の国家というなら、違う、
アメリカはすでに軍事国家です。
半世紀日本は戦争をしていない、
アメリカは次々と戦争をしている、するのが当たり前。
日本ではしないのが当たり前」
監督の言葉です。

超高速!参勤交代リターンズ

2016-10-14 15:37:29 | 映画 2016
2014年に公開された「超高速!参勤交代」の続編です。
前作では磐城国の小藩湯長谷藩が、
藩の所有する金山に目をつけた幕府老中の陰謀で、
参勤交代を終え国元に辿り着いたばかりなのに、
5日以内に再び参勤交代せよ!という無理難題を言われてしまう。
幕府の命を断ったり期日に間に合わなければ、藩はお取り潰しです。
しかしこの難題を見事クリア、意気揚々と帰国。
メデタシメデタシ・・・。
これが面白かったもんで、続編も迷うことなく観にいきました。
なるほど~、松平信祝くんがまた出てきたんですね。

牛久でアルバイトに精を出していた家臣たち、
( みんな一芸に秀でた者ばかりで、
剣で、弓で、大道芸で、お料理で、小銭を稼ぎます)
目標金額達成での祝いの席で、湯長谷で一揆が発生したとの情報が!
老中信祝が、復讐のため湯長谷藩を壊滅させようと画策してきたのです。
一揆を収めるためには2日以内に湯長谷へ帰らなくては藩がお取り潰し。
政醇らは行きの倍の速さで走って、どうにか故郷へ帰り着きます。
しかし、城は既に乗っ取られてしまっていたのです。

倍の速さで走ってって・・・出来るのか!?
という疑問はおいといて(笑)

牛久は庭とまではいいませんが、
ご近所さんで馴染みがあるから、地名が出てくるだけで嬉しいわ。

大人のファンタジーだよね、これ。
勧善懲悪がなんと気持ちいいこと。
思わず笑ってしまう場面も多数。
しかも(敵は別にして)誰も死なないのよ。
老中松平信祝は、絵に描いたような悪いお方です。
今の政治家が(頭のなかで)言っていることを、
堂々と口に出しておられます。

ちなみに湯長谷藩は、福島県いわき市内に実在した藩だって。


監督本木克英
内藤政醇(ないとう まさあつ) 佐々木蔵之介 湯長谷藩4代藩主 
相馬兼嗣(そうま かねつぐ) 西村雅彦 湯長谷藩家老
荒木源八郎(あらき げんぱちろう)寺脇康文 武具奉行
秋山平吾(あきやま へいご) 上地雄輔 祐筆
鈴木吉之丞(すずき よしのすけ) 知念侑李 側用人
増田弘忠(ますだ ひろただ) 柄本時生 馬廻 
政醇の飼い猿・菊千代の世話をしている
今村清右衛門(いまむら せいえもん) 六角精児 膳番
瀬川安右衛門(せがわ やすえもん) 近藤公園 江戸家老
お咲 深田恭子 牛久の旅籠「鶴屋」の飯盛女
雲隠段蔵(くもがくれ だんぞう) 伊原剛志 戸隠流の抜け忍
琴姫(ことひめ) 舞羽美海 政醇の妹
松平輝貞(まつだいら てるさだ)石橋蓮司 老中首座
松平信祝(まつだいら のぶとき) 陣内孝則 老中
徳川吉宗(とくがわ よしむね) 市川猿之助 8代将軍
大岡忠相(おおおかただすけ) 古田新太 寺社奉行
2016年9月公開

「あまちゃん」の後遺症が残っているのか、
古田新太さんが大岡越前役で登場したときには、ドッキリかと・・・
ちゃんと爽快に悪を裁いてくれました。