あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

64 -ロクヨン-前編

2016-06-26 14:27:02 | 映画 2016

まだ日常だったこの瞬間。
この後、この少女に待ち受けている運命を思うとやりきれない。
原作は読んでないけど、
あれだけ用意周到に二千万を受け取る方法を練り上げ、
そしてまんまと現金を手に入れたのに、
なぜ少女を殺さなければいけなかったの?

原作は「このミステリーがすごい!」で年間1位を獲得した、
横山秀夫の推理小説「64」です。
登場人物総勢150名だって。

たった7日間しかなかった昭和64年、
その7日間におこったいまだ未解決の誘拐殺人事件、
その事件に絡んで、物語は進行します。
警察の隠蔽工作疑惑、県警記者クラブとの確執、
キャリア上司との対立、刑事部と警務部の軋轢、
主人公三上の前には、様々な壁が立ちはだかり、
さらに父親として、娘の家出失踪という家族の問題も抱えています。
しかし、投げだしもせずひたすら立ち向かう三上。
苦渋に満ちた表情で演じる佐藤浩市さん、さすがだなあ。
感情移入しっぱなしで、一緒に腹を立てたり泣いたりしてしまいました。
感情移入してても、あ、私ならここは投げ出すなあ、
という場面は少々ありましたが・・・いや、ほとんど?
しかし、記者クラブとの会見、
国会の野次合戦を彷彿するのですが~?
現実ではもっと大人な応対をしているよね?

そして「ロクヨン」事件から14年後、
「ロクヨン」を摸倣した、新たな誘拐身代金事件が発生するのです。
したとこで前篇終了。
ええ~!?


監督:瀬々敬久
<D県警広報室メンバー>
三上義信 佐藤浩市 
諏訪尚人 綾野剛 
美雲志織 榮倉奈々 
<警務部>
赤間 滝藤賢一
二渡 仲村トオル 
<刑事部>
荒木田 奥田瑛二 
松岡 三浦友和 
三倉 小澤征悦
落合 柄本佑
<元ロクヨン捜査班>
幸田一樹 吉岡秀隆 
日吉 窪田正孝 
<他県警メンバー>
辻内 椎名桔平
<記者クラブ>
秋川 瑛太 
手嶋 坂口健太郎 
<ロクヨン事件関係者>
雨宮芳男 永瀬正敏 
目崎正人 緒形直人 
<三上家>
三上美那子 夏川結衣 
三上あゆみ 芳根京子 
2016年5月

世界から猫が消えたなら

2016-06-15 12:31:09 | 映画 2016
医者に脳腫瘍で余命わずかと宣告された「ボク」の前に、
自分と同じ姿をした悪魔が現れて言います。
「 あなたは明日死にます」
しかし、と悪魔は続けて囁くのです。
「 世界から何か消せば、1日生き長らえる」
悪魔が指定してゆく消すものとは、
電話、映画、時計、そして猫・・・。
消したものに関連した、大切な想い出も消えてしまうという設定ですが、
だけど「ボク」の記憶はそのままのようです。、
人々の、「ボク」に関連した想い出が消えてゆくんだね。
だから「ボク」が忘れ去られてしまう、
いないということになってしまう、ということだよね?

猫との想い出というよりは、
猫の存在に刻まれている母親や父親との想い出が語られています。
だからというわけではありませんが、
猫ちゃん、大人しい、静かすぎる・・・

でも可愛い

医者に余命宣告され、泣き叫んで飛び出すシーンがありましたが、
これは「ボク」のいつもの妄想で・・・という説明があり、
その瞬間、医者と対峙している診察室に戻っていました。
悪魔が登場したときも?同じ?妄想?
消えてゆく電話も映画も時計も「ボク」の脳内の出来事だった?
もしそうなら「 明日死にます」も根拠はないものになるよね?

そうであって欲しいと思ってしまうのは、
残される父親の心情を思ってしまうから。
息子が帰ってきた、心が通じ合った、
でも翌日亡くなった、ってどうよ?
自分も子どもを持つ身としては、泣くというよりやりきれないです。

映画好きな「ボク」
いろんな映画が出てきます。
メトロポリス、ライムライト、 ファイトクラブ、
太陽を盗んだ男、 ブエノスアイレス

映画マニアのつたや・・じゃなくて、たつやくんがいいの。
「ボク」に次から次へと「 今日はこれだ!」と映画を紹介します。
「 映画は無限にある。だからこのやり取りも永遠に続く」
これはストレートな愛の告白だよね、
ずっとこの友情を続けようという・・・・。

たつやくん&私 推奨「太陽を盗んだ男」

右で叫んでいるお婆ちゃんについては、
テレビドラマ「寺内貫太郎一家」を参照


監督 永井聡
佐藤健 僕/悪魔
宮崎あおい 彼女
濱田岳 タツヤ
奥野瑛太 トムさん
石井杏奈 ミカ
2016年5月公開


スキャナー 記憶のカケラをよむ男

2016-06-05 00:05:13 | 映画 2016
現代劇初となる狂言師の野村萬斎が、
物や場所に残った人間の記憶や感情、
つまり「残留思念」を読み取る能力を持つ元お笑い芸人、
薄暗い部屋で熱帯魚を相手に会話をする仙石和彦を演じ、
雨上がり決死隊の宮迫博之が、お笑いの元相方役丸山竜司を演じます。
こちらは借金でヤクザに追われるような男。
無神経な発言多々あり。
でも・・というより、だからこそいい相棒でした。

この2人が、失踪したピアノの先生を探して欲しいという少女の依頼から、
事件に巻き込まれてゆきます。
お笑いコンビが事件に巻き込まれると言っても、
そんなたいした事件じゃないでしょ~、いくら萬斎さんだからって、
冒頭からクスリと笑う場面があったしね、と思いつつ観ていたら、
物語はどんどんとんでもない方向に。
定番のカーアクション(?)や爆破シーンもあります。
でもでもでも!連続殺人の動機が納得いかないわ、理不尽だわ。
しかも間違いだったんかい!!
その犯人でさえ、最期に救う仙石和彦。
その優しさには泣けたけど。

ピアノの先生と仙石和彦の、ある意味ラブシーンもあります。

泣かされて、これで終わりかと思ったらまたそっと泣かされる、
そんな映画です。

この映画は脚本が古沢良太だというので観たの。
「リーガルハイ」の古美門センセイ、最高でしたから。
仙石和彦と丸山竜司の漫才コンビもテレビで登場してほしいな。


強い思いや感情はその場や物に残るんだそうです。

気をつけましょう・・・


・監督 金子修介  
・脚本 古沢良太
・仙石和彦 野村萬斎
・丸山竜司 宮迫博之
・佐々部悟 安田章大
・秋山亜美 杉咲花
・沢村雪絵 木村文乃 
公開2016年4月