あ・しねま・たいむ

今日も映画でまったり

女王陛下のお気に入り

2019-02-28 23:07:19 | 映画 2019
18世紀初頭、英国はスペイン継承戦争でオーストリア側に付き、
フランスとの戦争の渦中にありましたが、
英国の女王アンは政治活動にはあまり興味がなく、
しかも肥満が原因の痛風に悩まされていることもあって、
政策決定は少女時代からの親友である側近サラに任せっきりの状態でした。
女王は心身が不安定、朝令暮改や気分の変化も頻繁、
ときに臣下や召使いに当たり散らします。
そんな女王に屈託のない意見を述べ、容赦ない言葉も投げかけるサラ。
彼女は宮殿内に私室を持ち、女王の寝室への隠し通路と扉の鍵も与えられています。
そんななか、没落貴族の娘アビゲイル・メイシャムが、
サラの縁故を頼って宮廷へ上がり、女中となりました。
他の女中たちから嫌がらせを受けるアビゲイルでしたが、
薬草の知識と優しさと細やかな心遣いから、サラによって侍女に昇格します。
そしてアビゲイルは、サラが政治的駆け引きに没頭しているうちに、
少しずつ女王のお気に入りの座をつかんでいくのでした。


女同士の愛憎が、国家の政策さえ変えてしまったのね。
華麗な映像と美しい音楽、豪華な衣装も素晴らしかったです。
が!!内容はドロドロドロドロとしておりました。
肥満のせいで病気がち、気難しくてすぐ癇癪をおこす女王アン、
( でも笑うと可愛い、と思った瞬間が)
歯に衣着せぬ、才気煥発な女サラ、
( 凛々しくてかっこいい)
そして不幸な境遇でも負けずに頑張るアビゲイル・・・・
とうぜん、アビゲイルを応援したくなるよね~。
が!!後半の豹変はなに?
それとも元々の性格だったの?

え~?え~??と内心叫びましたよ~。
エマちゃん、この時代、この俗語はあったの!?
いや、知りたくはありませんが・・・・

男性陣はあまり活躍してません。
若手英国美青年が出演とフライヤーに書いてあったけど、
み~んな派手なカツラを装着してまして、化粧もしてて、
ビジュアル系バンドが大集合したみたいで、濃いかったなあ。


監督 ヨルゴス・ランティモス
アン女王  オリヴィア・コールマン
アビゲイル・メイシャム  エマ・ストーン サラの親族
マールバラ公爵夫人サラ  レイチェル・ワイズ 女王の親友で側近
ロバート・ハーレー  ニコラス・ホルト 政治家、アビゲイルの遠縁
サミュエル・マシャム大佐  ジョー・アルウィン 若い貴族
マールバラ公爵ジョン  マーク・ゲイティス サラの夫、陸軍軍人
シドニー・ゴドルフィン  ジェームズ・スミス 首相
メイ  ジェニー・レインズフォールド 娼館の女主人 
2019年2月公開

ちなみにサラの子孫は、
英国首相ウィンストン・チャーチル&元イギリス王妃ダイアナだそうです、
これにはびっくりです。


翔んで埼玉

2019-02-26 23:56:01 | 映画 2019
漫画家の魔夜峰央が30年以上前に、
当時自らも居を構えていた埼玉県を自虐的に描いたギャグ漫画が原作です。
2015年に復刊、それが反響を呼び、今回の映画化に。

埼玉県に住んでいる菅原一家が車で、
娘の結納のために婚約者の家族の待つ東京に向かっています。
その道中に車のラジオから流れてきた埼玉に伝わる都市伝説。
それは埼玉県人が東京都民にひどい迫害を受けていたという物語でした。
通行手形がなければ東京に出入りさえできず、強制送還されてしまう埼玉県民。
そんな日々が続くなか、
東京にある超名門校白鵬堂学院に、ひとりの転校生がやってきました。
アメリカからの帰国子女、じつは埼玉県民の麻実麗です。
白鵬堂学院の頂点に君臨する都知事の長男百美は、
そんな麻実麗の前に立ちはだかります。


オープニングで原作者の魔夜峰央が登場します。
「 この物語はフィクションであり、
実在の人物、団体、地名とは一切関係ありません」 
と断りを入れております・・・ここからもう可笑しい。
以降、ビジュアルといい話の展開といい、
あまりにもくだらなさすぎて( いい意味で)笑いっぱなしでした。
もうね、
常磐線沿線はあんなに荒野じゃない、少しは家が点在してるとか、
常磐線はあんなに農家の納屋のような車内じゃないとか、
常磐線ではヌー(だったかな?)の大移動で電車が止まったりしないとか、
固いことは考えずに楽しむべき映画です。
・・・・・私、茨城県民なので東京へ行くのに常磐線を利用してますが。


百美くん、人を見下す表情がしびれる・・・
そして麗くんに恋したあとの健気さも可愛いかったなあ。

原作が濃すぎるので映画化したらどうなるんだろうと思っていたら、
「都市伝説」という形で入れ込んだ構成になっていました。
だからどんなぶっとんだ設定でもすんなりはいりこめたんだね。
菅原一家のやりとりも爆笑もんでした。


監督 武内英樹
壇ノ浦百美 二階堂ふみ  建造の息子。白鵬堂学院の生徒会長。
麻実麗 GACKT  白鵬堂学院に転入してくる。実は埼玉出身。
阿久津翔 伊勢谷友介  建造の執事。実は千葉県出身。
壇ノ浦建造 中尾彬  百美の父。東京都知事
壇ノ浦恵子 武田久美子  百美の母
埼玉デューク 京本政樹  伝説の埼玉県人
西園寺宗十郎 麿赤兒  麗の父親。
おかよ 益若つばさ  麗の家のお手伝いさん
下川信男 加藤諒  白鵬堂学院Z組(埼玉出身者クラス)に所属する男子生徒
神奈川県知事 竹中直人  神奈川県知事。

菅原好海 ブラザートム  埼玉生まれの埼玉育ち。
菅原真紀 麻生久美子  千葉県出身
菅原愛海 島崎遥香  菅原家の娘。結婚後は東京に住む予定でいる。
五十嵐春翔 成田凌  愛海の婚約者
2019年2月公開


エンディングではなわさんが、佐賀の歌ではなく、
「埼玉県のうた」を歌っています。
これがまた笑えるの。
最初から最後の最後まで楽しめる映画だったな~。




アリー スター誕生

2019-02-24 17:20:28 | 映画 2018
「スター誕生」として4度目の映画化作品です。
歌手を夢見ながらもドラァグ・バーでウェイトレスとして働くアリー。
カントリー歌手で名を馳せていたジャクソン・メインは、
立ち寄ったそのバーでアリーの歌を聴き、心を揺さぶられました。
ジャクソンはアリーを説得し、自身のツアーに出演させます。
同じステージに立ち、ぶつかりあい、互いを知っていくうちに、
ふたりは激しい恋に落ちていきます。
そして、ジャクソンに導かれてアリーは、
華々しくデビューを飾って、瞬く間にスターダムを駆け上がっていくのですが、
全盛期を過ぎたジャクソンの栄光は徐々に陰り始めていくのでした。


お約束のストーリー展開だなあと思いつつ、
でもそれでもラストで泣いてしまったのは、
( 私はジャクソンに感情移入しまくりでした)
ふたりが惹かれてゆく過程が細やかだったのと、
なによりも物語のなかで歌われる曲がどれもよかったの。
ガガの圧倒的な歌唱は凄かったです。
そして、ジャクソンのギターと渋い歌声が素敵。
歌の力って凄い。
「ボヘミアン・ラプソディ」がご一緒にという形だとしたら、
こちらはじっくり歌を聴く映画かな。
この映画で使われる曲は、すべてアフレコじゃなく本人歌唱、
ライブ感を出すためにその場で撮ったものだそうです。
ガガはともかく、ブラッドリー・クーパーもとは・・・
クーパーはこの映画のために、ギターも猛練習して弾けるようになったとか。
それは映画を観たあとで知りましたが、
いや~、ギター弾くスタイルといい音といい、かっこよかったです~。


監督 ブラッドリー・クーパー
ジャクソン・メイン ブラッドリー・クーパー 国民的人気を誇るミュージシャン
アリー レディー・ガガ 歌手志望のウェイトレス
ボビー サム・エリオット ジャクソンの兄
レズ ラフィ・ガヴロン アリーのマネージャー
ジャクソンのバンド ルーカス・ネルソン&プロミス・オブ・ザ・リアル
2018年12月公開



ラストシーンでは泣きながらも、
ちあきなおみの ♪喝采 を思い浮かべちゃったよ


ファースト・マン

2019-02-20 15:26:19 | 映画 2019
1969年、人類として初めて月面に降り立った宇宙飛行士、
ニール・アームストロングの視点で描かれた映画です。 
アポロ11号に搭載されたコンピューターの性能はファミコン以下!
まだ携帯電話もなかった時代!!
( 携帯はあっても月からは使用不能ですが・・・)
そんな50年前に、月へと飛び立ったアポロ11号、
「 それは人類初の月面着陸という、前人未踏の未知なるミッションにして、
人類史上最も危険なミッションだった」
という謳い文句の通り、知れば知るほど無謀な計画だったことが、
映画を観ていてわかります。
そして、あれほどまでの紆余曲折があっても、仲間の事故死が続いても、
ニール・アームストロングの揺るぎのなさは凄い。
宇宙飛行士は、専門的な知識や教養、身体能力はもちろん、
好奇心や創造性、忍耐力、順応性、仲間たちとのチームワークをこなすための、
コミュニケーション能力が必要なんだそうです。 
常に冷静でいないと命に関わる仕事だものね。
月に降り立ったニール・アームストロングの第一声は、
「人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である」
だったそうです。


今日の午前0時54分が今年最大の満月、スーパームーンでした。
あいにく雨で観られなかったのは残念。
今夜はどうかな?
昔は、月光浴で若返ろうとしたり(え?)
月明かりの下で髪をブラッシングしたり(ええ?)
月に向かってバストが豊かになるようにおまじないをしたり(えええ?)
狼に変身したり(!?) 
と神秘の対象だった月ですが、
国同士の競争の対象になるのは嫌だなあ。



監督 デイミアン・チャゼル
ニール・アームストロング ライアン・ゴズリング 
アポロ11号の船長、月面を歩いた最初の人物となった宇宙飛行士 
ジャネット・アームストロング クレア・フォイ ニールの妻 
エド・ホワイト ジェイソン・クラーク ニールの友人
アメリカ人初の宇宙遊泳を行った。アポロ1号のクルーに選ばれる。
ディーク・スレイトン カイル・チャンドラー 元テストパイロット兼技術者
バズ・オルドリン コリー・ストール 月面を歩いた2番目の人物
エリオット・シー パトリック・フュジット ニールの友人、フライトテストエンジニアリック・アームストロング ギャヴィン・ウォーレン(幼年)ルーク・ウィンターズ(少年)
ニールの息子
マーク・アームストロング コナー・コルトン・ブロジェット ニールの息子
カレン・アームストロング ルーシー・ブロック・スタッフォード ニールの娘
病気により幼くして亡くなる
2019年2月公開