業務&ITコンサルタントのひとり言

コンサルティング活動を通じて感じることを勝手気ままに記載

壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:何故、そして何を学び直しをするのか?

2023年02月01日 19時37分03秒 | 社会全般
どんな仕事をしていても、学び直しは時には必要である。医学は常に進歩しているし、工学系の技術も同じである。なのでこれらの分野で働いている人達は、独自又は企業の支援を得て新しい事への”学び”を行っている。どの様な仕事であっても、学びは何時も必要である。
一方人文系や社会科学系の場合は、大学で学んだ事をそのまま社会で生かせる職業が少ない。社会科学系には経済や商学部も含まれているので、多少は大学での学びが生かせる分野もあるだろうが、人文学系は難しいのではないだろうか。

学び直しは、大きく分けて2種類ある。①一つは今持っている知識や技術の幅を広げたり、その分野の新しい知識や技術を習得する事である。②もう一つは別の分野の知識や技術を学ぶ事がある。

それでユーキャン等の通信教育で学べる内容の多くは、②の”別の分野の知識や技術を学ぶ”に見える。そして昔からある知識や技術の習得である。例えば簿記の2級や3級などの資格は、本来は社会に出る前に習得しておく技術・知識であり、①の”今持っている知識や技術の幅を広げたり、その分野の新しい知識や技術を習得する”とは云い難い。別の表現としては、学生時代に学ばなかった全く新しい分野を学んでいる事である。因みに自分は社会人になって簿記と中小企業診断士の勉強をしたが、それは自分の仕事の知識の幅を広げるための①を目的としていて、②を目的とはしていない。

②の分野の勉強や資格を取る事は悪い事では無い。知識が技術が無いよりは有る方が良いに決まっている。そして個人レベルではそれによってより良い収入を得る事は出来るであろう。但し、それは微々たるモノではないだろうか。

本来であれば、②レベルの知識や技術の基礎は社会に出る前に習得して置くべきであり、①の分野を適時学ぶ事で自己の能力を高めるベキであろう。そういった意味で、人文系で学ぶ多くの女性には、将来を考えた進路の選択を考えて欲しい。

因みに比較可能な情報では、先進国の中でドイツが工業系の学生比率がトップであり、その結果がドイツの製造業の強さに結びついていると云っても過言では無いだろう。また先日の早朝のラジオ番組に出ていたヨーロッパ在住の日本人は、産休中にデジタルマーケティングに関する”学び直し”をしたとの事であった。これは正に、①の分野の学びであり、②では無い。マーケティングの実務経験や知識が無くても学ぶ事は可能だろうが、基本的には実務経験者が学ぶ知識であろう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする