そして時の最果てへ・・・

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田代砲と麻生太郎

2009-09-01 02:09:46 | 雑感
「田代砲」というものがあります。

2001年に田代まさしが男性の風呂を覗いたことにより逮捕されたのを2chで面白がり、「雑誌『Time』の『Person of the Year』に田代まさしを!」というキャンペーンが展開され、「Time」誌のインターネット投票に一度のクリックで100票を投じるなどの多重投票が可能になるようなプログラムが頒布されたことがあります。

その結果、田代まさしへの投票は30分で50,000票を超え、「Time」誌のサーバーがダウン。投票結果もウサーマ・ビン=ラーディンの2倍の得票を得て1位になりました。(「Time」誌側は投票を無効とみなしましたが)

こうしてインターネット上の人気投票で、特定の項目に2chの住人が興味本位で多重投票する「祭り」や、それを助長するプログラムである「田代砲」といったものが、様々な場面で跋扈する事態となりました。

高額な年俸をもらいながらも、怪我のために1軍でほとんど登板していなかった川崎憲次郎投手がオールスターファン投票で1位になったり、iTunesで松崎しげるの楽曲がダウンロード数で1位になったり、すごく地味なポケモン「コイル」が人気投票で1位になったり・・・枚挙にいとまがありませんね。

以上のような「投票結果」は完全に情報操作であり、正しい世論を反映したものでないことは明白です。ネタとしていじられているだけ。

なのに、本気で「俺、人気あるんだな」と勘違いしたおっちょこちょいがいました。その人の名を「麻生太郎」と呼びます。

2chの板の中だとか、アキハバラだとか、発信力だけが異常に強力なごく少数の人間の熱狂的な支持を見て、勘違いしてしまいました。

(秋葉原での街頭演説で、得意げな顔をして「キャプテン翼を知っている人」と、わざとらしいにも程がある質問して悦に入ってたりもしてます。)

本来はごくごく小さな声のはずなのですが、彼らは万単位の「怒号」としてネットにその声を轟かせていました。

昔は2chもワリと正確な世論の反応を示していたんですが、世の中に存在・影響力認知され、それに参画する人が増えれば増えるほど、逆に世論から浮いていった不思議な歴史があります。特定の人間が田代砲でコピペを連投するだけのスレッドが乱立していく「大声大会」のような情報発信。

そんなスレッドの中に、ネット右翼による麻生太郎擁護のスレッドがありました。これを見た麻生さんは「俺、人気あるじゃないか」と勘違いした。で、現実の世界の一人一票でこっ酷く負けた。

単なるおっちょこちょいで、メディアに踊らされた阿呆。そんな人が、今現在日本という国の総理大臣やってたりするんですってよ、奥さん。