近江フィールドワーク

琵琶湖の淡水魚を中心とした、下手の横好き素人ブログ。内容を信ずるなかれ!

「カイエビ」 こう見えてエビです。

2006年11月09日 08時01分43秒 | 滋賀県の甲殻類紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県に生息する甲殻類の紹介、今日の1匹はカイエビ。小魚の餌用にケースでカイミジンコを繁殖させていますが、その中にカイエビも混じっていたのでしょう、気が付けばこんなに大きく成長していて、ケースの底で発見しました。(大きくと言っても8mmほど)
<データ>
名前:カイエビ
分布:滋賀県全域
体長:5~10mmを採取
棲息:田圃、一部溜池などの泥底
    
特徴:
 漢字で「貝蝦」と書く小型の甲殻類です。体型は二枚貝の様な殻に覆われていまして、頭部には1対の複眼やら触角が見られます。殻は貝類に比べて薄くて、とても柔らかいものです。この殻の間から脚を出して泳ぎ回ることができますが、長期遊泳力はなさそうです。体色は殻が透明感のある淡い褐色で、内部の赤褐色が透けています。繁殖期は田植え~中干し頃で、ミジンコやカブトエビ同様に耐久卵を生みます。また、外敵から身を守れるのか疑問ではありますが、外敵に対し殻を閉じるようです。
参考・引用文献
私見:
 比較的簡単に採取できる餌ですが、魚のサイズによっては殻が邪魔かな?
飼って見ると意外と面白いです。
採取:
 夏は、田圃に繁殖した個体を目の細かい網で掬う。冬場は、乾いた田圃の土を少し頂いて(勝手に土を取ったらダメですよ!許可を得て!)、海苔の空き瓶などに入れて水を注ぐと孵化することがある。(耐久卵の当り、ハズレが有ります。)
飼育:
 ①容器:紙コップに成体飼育数は2、3匹
 ②底床:田圃などの土
 ③濾過:濾過したらダメ!
 ④設備:ヒーター△、エアーポンプ×、ファンorクラー×
 ⑤水草:無い方が良い
 ⑥餌 :プランクトン
 ⑦混泳:メダカくらいなら可能・・・
 ⑧置物:不要
 ⑨繁殖:可能

 小さな容器にグリーンウォーター(緑藻類の発生した緑色の水)を用意する。田圃の土から孵化させたカイエビの幼生をグリーンウォーターに入れる。温暖で水温の急変しないところに容器を設置する。餌は、イースト菌を少量与えていました(最初だけで殆ど与えていませんが)。ミジンコ用にバクテリア(濾過装置のフィルターの汚れ)も与えていました。
動画:
水槽を泳ぐカイエビ動画はこちらへ
単独カイエビ動画はこちらへ
画像:
        
     汚い指と共にアップの写真。写真下が頭になります。
       
   飼育容器。色々な微生物と魚の稚魚が泳いでいます。(この容器で発見しました。)

       
        
       
09.06.16追加画像。


    
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2 コメント

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こんな大きいんだ…… (うみへび)
2006-11-09 21:53:56
カイエビ……あのカブトエビとかと共に現れ
一ヶ月くらいでいつのまにか居なくなるというコですね。
実物を見たことが無いので書籍の写真だけだったのですが
指先にのせるとサイズが分かります
意外と大きいのですね。

偶然の出会いとは面白いですね。
返信する
Unknown (ryu-oumi)
2006-11-10 07:48:40
>うみへびさん
 そうです、知らぬ間に田圃に湧き出て、気が付けば居なくなっている彼(彼女?)です。今度は、カイエビ単独飼育をやってみようかなと思います(いずれは)。
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