近江フィールドワーク

琵琶湖の淡水魚を中心とした、下手の横好き素人ブログ。内容を信ずるなかれ!

NO.67『ワタカ』 腸(はらわた)が香るらしい・・・

2012年01月21日 08時13分36秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県に生息する水生生物の紹介、今日の1匹はワタカ。すっかり琵琶湖では見なくなりましたが、稚アユの放流に伴い、色々な所では移入しているようですね。以前は琵琶湖固有種とか書かれていた気がしたのに、wikiって見たら日本固有種に変わっているんですね~
<データ>
名前:ワタカ
分布:琵琶湖西岸辺りや内湖など 
体長:200mm~300mm程度の成体を見た事が有ります 
生息:比較的浅瀬の琵琶湖沿岸や内湖の周縁等を泳いでいます。 
特徴:
 漢字で『腸香』と書く、日本固有種の淡水魚らしいですね。体形は扁平した菱形でして、体幅はムツ類よりも厚みがあります。体に対して頭は小さく、小さな頭に対して目は大きいですね(頭部形状は、ややモツゴに近いと思います)。鱗は小さくて剥がれ易いです。体色は銀白色系で、背面がやや濃いめの褐色が掛かっています。琵琶湖での産卵期は梅雨辺りでして、増水時には沿岸へ大挙して押し寄せ、水草や木の根っこ等に卵を産み付けます。基本的に雑食性ですが、植物性のものを好んで食べますね。水草の駆除の為に放流もされているらしい。
類似種との比較
 ウグイ:更に鱗は細かくて、体高が低くて筒状に近いイメージ。
 フナ類:体高がより高く、頭部から吻先までが丸身を帯びているイメージ。
 モツゴ:より小さく、体側に暗色の帯が入るイメージ。
参考・引用文献
私見:
 私のイメージでは、(モツゴ + フナ) ÷ 2 と言った感じですね。
腸香と書こうが、魚の内臓の臭いをわざわざ嗅ぎたいとは思わない~ 
採取:
 練り餌では釣れました。未成魚は水草まわりをタモで漁ると捕れる事も。
飼育:
 飼育経験無し。
動画:

画像:
         
  

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NO.66『コクチバス』 ブラックバスです

2012年01月20日 08時13分57秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県に生息する水生生物の紹介、今日の1匹はコクチバス。滋賀県でも北部のダムで生息している外来種です。いわゆるブラックバスと呼ばれている魚の一種でして、おもにオオクチバスと呼ばれているものと、本種に分けられている様です。
 なんか今日の1匹で、淡水魚が出てくるのって久し振り~
<データ>
名前:コクチバス
分布:湖北のダムなど 
体長:300mm程度の成体を見た事が有ります 
生息:ダムに人為的に放流されたようです。 
特徴:
 漢字で『小口鱒』とでも当て字で書くのでしょうか?外来魚ですね。いわゆるブラックバスと呼ばれる魚の一種でして、体形は平たい木葉がたで体がやや四角いですね。体色は緑褐色のベースに暗色の斑紋が斑に入っています。腹部側は銀白色系です。特定外来生物に指定されているようです。この魚の方が、オオクチバス類よりも冷水耐性があるらしく、比較的山側の上流域(ダムなど)で生息している事もありますね。
類似種との比較
オオクチバス類:口の切れ込みが目の後ろまである
コクチバス:口の切れ込みは目の後ろまでいかない

参考・引用文献
私見:
 冷水にも強いと言う厄介な種類ですね。上流域では無敵では?天敵は人間だけ? 
採取:
 一般的にはバスフィッシングでしょうね
飼育:
 特定外来生物なので、許可なく飼育はできません。
動画:

画像:


 左:コクチバス、右:オオクチバス類、それぞれの口の切れ込み位置を簡単に  

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NO.65「イサザ」 湖国の食材!

2010年05月12日 08時20分23秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県に生息する水生生物の紹介、今日の1匹はイサザ。毎年、接岸の季節には琵琶湖へ行けず採取できなかったこの魚、今年は遂に採取できました。日本淡水魚類愛護会の西村さんの話では今年は豊漁ではないかとの事。近年は琵琶湖の深呼吸ができない問題で、大量死の報道を目にしますので、嬉しい話ですね。
<データ>
名前:イサザ
分布:琵琶湖の深場 
体長:60mm程度の成体の採取経験あり 
生息:琵琶湖ですが接岸期なら流入河川の河口でも見られるかも?
 
特徴:
 漢字で『魦』と書く小型のハゼの仲間ですね。体形は上から見るとマッチ棒形。平たくてやや大きめの頭に、尾の方へ向い細くなる円筒状の体をしています。また頭に対して口がとても大きいですね。体色は背面が淡い黄褐色に褐色の斑模様が入り(水中では灰色にみえる)、腹部は白色&黄色でした。ウキゴリとよく似ていますね。繁殖期は4~5月が最盛期のようでして、普段いる深場から岸辺へ上がって来たのを確認しました。産卵は握り拳程度の石の裏で行われいまして、石を除けると雄と思われる個体が卵を守っています。産卵期には死骸を良く見かけますので、産卵後は殆ど死んでしまうようですね。そうそう、県外で言うイサザ漁と言えばシロウオの事です。滋賀のイサザも食材利用されていまして、佃煮などがお土産として売られていますよ。琵琶湖固有種で滋賀県版レッドリストでは要注目種に指定されているようです。
参考・引用文献
私見:
 やっと産卵期に琵琶湖へ行けました~。
採取場所は何時もの巻貝拾いの遊び場だったりします。灯台もと暗し・・・ 
採取:
 石を除けて素手orタモで採取。
飼育:
 現在飼育経験中?(焼いて食べた)。
琵琶湖の岸に漂着死体から、水カビに弱い気が致します。
動画:

撮影を邪魔する、素晴らしきタンクメイト達・・・。何か色々いるな~
画像:
           
           
 生体の背面及び腹部の画像です。
           
 こちらは漂着した死骸。口の大きさが分かりますか?
           
 卵の画像。石の裏に産み付けられていました。
  

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NO.64「コウライニゴイ」 恐らく交雑

2010年05月11日 08時25分57秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県に生息する水生生物の紹介、今日の1匹はコウライニゴイ。琵琶湖流入河川で採取したこの魚、恐らくはニゴイかと思いました。先日、西村さんに琵琶湖系のニゴイはニゴイ×コウライニゴイの可能性が高いと教えて頂きましたので、交雑込みのコウライニゴイで記事を立ち上げました。
<データ>
名前:コウライニゴイ
分布:琵琶湖周辺、流入河川 
体長:500mm程度の成体の採取経験あり 
生息:琵琶湖、流入河川・流出河川
     
特徴:
 漢字で『高麗似鯉』と書く比較的大きな淡水魚ですね。体形は・・・ニゴイです(笑)。裏返して口の周りを見ると、下唇の皮弁が発達しているとも言われているようですねが、一概に言えないそうです。日本淡水魚類愛護会の西村さんの話では、琵琶湖の辺り個体は殆どがニゴイとコウライニゴイの交雑種のようです。そもそも未だ研究段階のようですね。ですからニゴイで紹介した個体も交雑かと・・・。滋賀県版レッドリストでは要注目種に指定されているようですが微妙・・・。
参考・引用文献
私見:
 ああ、わかんね~(笑)。この世界は奥が深いですね~! 
採取:
 幼魚は水草まわりを掬い、成魚は浅瀬に追い詰めて掬う。
飼育:
 現在、交雑?未成魚を飼育中。
幼魚サイズ時は、比較的飼育が難しいのかな?飼育するならば、ある程度大きさのある個体が良いと思います。
動画:

画像:
           
           
           
 琵琶湖流入河川での採取個体。発達していると言えば発達している下唇・・・
よく目にするこの情報だけでは、判断できないのが現状のようですね。
  

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NO.63「カワバタモロコ」 県内絶滅間近?

2010年03月16日 08時05分56秒 | 滋賀県の淡水魚紹介
 閲覧有難う御座います。滋賀県で捕れる淡水魚の紹介、今日の1匹はカワバタモロコ。2006年以前のフォルダーを整理していたら、気になる画像を発見。あれ?これカワバタモロコじゃないの?当時はアジメとシマの違いも分からず、ヤリとカネとシロヒレの違いも分からない初心な頃・・・。貰った物なのか?採取して気付かなかった物なのか?どちらにしてもネタが1つ増えました!
<データ>
名前:カワバタモロコ
分布:滋賀県東部
体長:40mm前後くらいのを見た事があります
生息:溜池やその周辺の水路など流れの弱い所
特徴:
 漢字で書けば「川端諸子」ですね。体形は笹の葉型で体長に対して体高がやや高く、口の位置が中心よりもやや上に付いています。体色は背面が淡い褐色系で腹部が白色系です。また体側には淡い線も見られますね。繁殖期は梅雨から夏頃で、この時期の雄は婚姻色で金色に輝くそうです。滋賀県内では絶滅危惧種に上げられていまして、殆ど見掛ける事がありません。
参考・引用文献
私見:
 私の知っている2つの生息地で絶滅したと思われます。
何れ滋賀県から居なくなる日が来るんだろうな・・・
採取:
 採取経験無し(有るかも知れないが記憶は無い)。
飼育:
 飼育経験無し。
動画:

画像:

           
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