GDPでは世界第1位の資本主義大国の米国も貧富の格差は著しく、巨大な収入、資産のある人間と、車も持てない極貧層が多く存在することはよく知られていて、「貧困大国アメリカ」などと言われもしている。中国については最近特に「新富裕層」などという人間が増大していることがマスコミによってしきりに伝えられているから、中国人と言えば金持ちという錯覚を起こしかねない。だから、中国が時には経済大国と自負し、時には発展途上国と言うのはご都合主義だと批判する声もある。
私は中国の貧困農村地区の子ども達を援助する会に入っていて、これまで何度か湖南省の西北部や、寧夏回族自治区の南部の農村を訪れたことがあるが、現地を見ると、まさに中国には「発展途上国」(以前は「後進国」と言った)という一面があることがよく分かる。中国沿岸部の都市の新富裕層の実態は近頃よく伝えられているが、そこだけを見て「最近の中国は豊かになっている」などと皮相的に捉えると、内陸部の貧困農村地域の実態は想像できないだろう。
GDPに話を戻すと、国民一人当たりの国内総生産(名目GDP)について言えば、国際通貨基金(IMF)の統計によれば、2008年の日本は世界で23位、中国は104位でその差は大きい。中国の一人当たり3,315米ドルに対して日本は38,559米ドルで10倍以上だ。国としての総生産量は大きくても、国民の多くは貧しく、新富裕層などと言われる人間は一握りの存在なのだ。ちなみに韓国は19,504米ドルで36位、米国は46,859米ドルで15位だ。
私は経済のことには疎い。日本の経済がこれからどのようになっていくかなどは分からない。しかし、最初に挙げた週刊誌のように一部のマスコミが、中国や韓国を徒にあげつらい、反中感情や嫌韓感情を煽っても日本経済の再生、発展には何の役にも立たないだろうとは思う。
私は中国の貧困農村地区の子ども達を援助する会に入っていて、これまで何度か湖南省の西北部や、寧夏回族自治区の南部の農村を訪れたことがあるが、現地を見ると、まさに中国には「発展途上国」(以前は「後進国」と言った)という一面があることがよく分かる。中国沿岸部の都市の新富裕層の実態は近頃よく伝えられているが、そこだけを見て「最近の中国は豊かになっている」などと皮相的に捉えると、内陸部の貧困農村地域の実態は想像できないだろう。
GDPに話を戻すと、国民一人当たりの国内総生産(名目GDP)について言えば、国際通貨基金(IMF)の統計によれば、2008年の日本は世界で23位、中国は104位でその差は大きい。中国の一人当たり3,315米ドルに対して日本は38,559米ドルで10倍以上だ。国としての総生産量は大きくても、国民の多くは貧しく、新富裕層などと言われる人間は一握りの存在なのだ。ちなみに韓国は19,504米ドルで36位、米国は46,859米ドルで15位だ。
私は経済のことには疎い。日本の経済がこれからどのようになっていくかなどは分からない。しかし、最初に挙げた週刊誌のように一部のマスコミが、中国や韓国を徒にあげつらい、反中感情や嫌韓感情を煽っても日本経済の再生、発展には何の役にも立たないだろうとは思う。
GDPには二つの見方があると思います。国家の力を表すGDPと、国民の生活水準を表すGDPです。
国家の力を表すGDPは、GDPの大きさそのものでしょう。国別比較でベスト10?内に入れば外交力のベースとして十分使えるのでしょう。相手国の輸出入額に占める割合が大きくなって経済的依存関係が無視できない大きさになり、国連などでの影響力も大きくなります。現在の中国がそうですね。
国民の生活水準を表すGDPは、一人当たりのGDPでしょう。勿論、再分配のやり方が不平等であれば、参考程度の数値になるのでしょう。日本の一人当たりのGDPは中国の10倍らしいですが、我々の生活は中国に比べて10倍良いのでしょうか。疑問です。
国民の生活水準向上は、GDPの増大だけでは成しえません。逆に、そのことの弊害が多過ぎるように思います。最近は衣食足りて礼節を忘れる時代になりました。平均以上の知能を持つ学生のいる国立大学の図書館で、「置き引きが多発しています。自分のものは身から離さないように注意して下さい」などのアナウンスを聞くまことに情けない時代です。この際、人間にとって本当に何が大切なのか、どの方向に進めばよいのか、日本人の優秀な頭脳をこの方面の開発にどんどん使って欲しいですね。難しいでしょうが、じっくり取り組んで欲しいと思います。