「快走爛漫Ⅱ」

アウトドア大好き人間です。 (since2005.10) 

下ノ廊下 (後編)

2012年10月18日 23時53分04秒 | 山歩き

 後編です。

 10/13(土)    晴れ。

 コース ・・   阿曽原温泉小屋 → 水平歩道 → 欅平駅 → 宇奈月温泉駅 → JR魚津駅 →
          糸魚川駅 → 日本海 → 南小谷駅 → 信濃大町駅 → 大町市営駐車場 → 帰宅。

 
 4時起床、 外も部屋中も真っ暗。  同部屋の方たちを起こさぬよう気を付け荷物置き場に行く。
 そこには既に数人の方たちが準備を終え今まさに出発しようとしている時だった。

 僕も軽食 & ストーブ暖まり & ストレッチで準備完了。

 本日の行程は昨日より高度感のある水平歩道を歩き欅平駅までの16キロ?のコース。
 その後トロッコ電車から富山電鉄乗り換え、 魚津駅からJRに乗り換え信濃大町駅まで帰ります。

 宿で言われた、  「土曜日のトロッコ電車満員なので早めに下山したほうがいい」   と。

 で、 5時出発。
 

 キャンプ場先に登山 (下山) 道が付いている。
 

 ヘッデン点けて歩く。  すぐ下に川が流れており流されないよう簡易木橋をおっかなびっくり慎重に渡る。

 少し明るくなってきた。
 

 対山の鉄塔が見えてきた。    あんな急斜面によく立てたものだと感心します。
 

 最初の深い谷、  折尾谷のようだ。
 

 そして折尾滝で小休止。
 

 

 行動食と水分補給。

 あの沢の下を抜けて行きます。    左の入り口から入って右側へ抜けます。
 

 中は真っ暗ではありませんでした。
 

 しかし当然水浸しです。    ハハ・・。      (登山靴であれば靴中まで濡れはしない)

 抜けた所から後ろを見てます。
 

 歩いて来た道です。
     
 昨日の際どい道と違って本日は樹林帯が多いのでそんなに恐怖感は湧きません。  が高度感はスゴイものあります。

 折尾谷と滝遠望。     スケールでかいです。。
 

 この辺から段々狭くなってきました。
 

 樹林に隠れて見えないですが、 これでも右側は下まで軽く100m以上切れ落ちています。
 遥か下に黒部川がゴーっと音をたて流れているんです。

 有名な奥鐘山 (日本最大級の岸壁) にズッと見守られながら歩いていきます。
 

 この岸壁は高さといい意圧力といい鳥肌モンでした。      (写真じゃ伝わりずらいけど明神岳といい勝負?)

 もっともっと高度を増していきます。
 

 モデルになってくれた方に感謝です。

 よくサイトで見る場所にきました。       右下なーーーーーんもなし。
 

 前出のカップルが通り過ぎるまで  “こちら側”  で待って撮りました。 (爆)
 

 自分の番です。     チビリバビデブーです。 (笑)
 

 大太鼓という場所で、 水平歩道最高所 & 一番危険な場所として言われているようです。
 

 目前に奥鐘山、   “黒部の怪人”    ドーン!!
 

 針金に掴まりつつ そろりそろり・・。
 

 右下はこんな感じ。。    200メートル以上はあるかも!?
 

 この場、 前後に人いない。    なのでここで落ちたら一生行方不明で終わってしまいます。

 ふ~・・    やっと抜けました。
 

 でもこの先も気が抜けません。

 どうやら仕合谷 (しあいたに)  に来たようです。      この谷もデカいですよー
 

 あの沢を越えるのに真っ暗な隧道を抜ける必要があります。   あれも有名な隧道です。
 
 左から入って右端の黒い点が出口となっています。
 

 

 たった数メートル入っただけで上下左右の感覚が無くなってしまいます。   真っ暗闇ってこうなんですね。
 
 鶴田浩二さんも言っていたとおり、   僕の人生そのもののようです。。  (ガーン)

 それもイヤなのでフラッシュ撮影してみました。 (笑)
 

 この後再びヘッドデンキ点けて約150メートル歩きました。
 たまに後ろ振り返るも当然真っ暗 (ヘッデンが照らすだけ) 、  そして前を向く時も何かいそうで怖かったッス。

 出ましたー     どうやら僕の前途は明るいようです。   (^^v
 

 後続者が米つぶに見えています。
 

 ズーム。    スゴク小さいでしょう?     自然はデカイですねえ。
 

 水平歩道のゆえん (所似) です。
 

 まさに、、      水平。

 

 この道作るのに何日かかったのだろう・・。       すんごいパワー (人力) だね。 

 最後の難関のようです。
 

 ここも高かったです。
 

 そろそろ終わるような気がしてきたので目に焼き付けています。    なんかそう感じてしまった。
 

 鉄塔が目線と同じなってきた。   歩いている道が低くなってきた。
 

 遥か向こうに白馬三山とギザギザハートな不帰ノ剣が僕を出迎えてくれた!
 
 白馬岳は雪のよう。

 終わりました。
 

 下山します。    寂しいです。。
 

 この下をくぐります。
 
 
 登山道というより関電施設の下を通らせてもらっている、  が正解です。
 

 本当に終わってしまいます。    そんな気持とは逆にすぐさま安堵な気持が沸いてきます。  現金なもんです。
 

 一瞬注目の的です。    「コイツどこから出てきたんだ?」   という目で見られまた。
 

 ここも十数年前両親と撮った場所。    お久しぶりです。
 
 あの時宇奈月温泉にあった会社の保養所は今はない。

 トロッコ電車出発まで時間あったので温かいそばを食べました。
 

 スゲー  うまかったー  (^^v

 

 たそがれホームです。 (笑)
 

 なんかカワイかった。   幾つかの隧道抜けるため作りが小さいんですね。
 

 トロッコ電車。 
 1時間ちょっと渓谷を走り、トンネルもいくつか抜けて行きます。 道中とても寒くこの時期は防寒が必要です。
 客車はデラックス号が窓囲い有りでそんな寒くはないが料金高め、 普通客車は窓なんか無く剥き出し、でも割安。 (笑)
 当然僕は剥き出しを選びました。  (笑・笑・笑)    ← 飲み屋じゃないんだから。

 

 

 そしてこの時間電車は混んではいなかった。  
 これならゆっくり座れると思ったのは大間違い、 途中の鐘釣駅まででした。 その駅から大団体客が大挙して乗ってきた。

 しばし黒部の大景観を楽しみ宇奈月温泉街到着。
 

 

 駅外観。   ここに投宿しのんびりするのもいいですねえ。
 

 歩いて数分の富山電鉄に乗り換えます。 
 

 秋の気持ちいい青空と充足感に満ちた気持で清々しく歩いていきます。

 接続も良かったですよ。
 

 西部鉄道  秩父号ですかね~。。      いい感じの客車です、 ワンマンです。
 

 富山の田園を抜けて行きます。       富山の車窓から~♪ 
 

 鉄っちゃん旅。     久しぶりに鉄分補給していまーすっ。   (^^v

 でも、、、    ビール飲みたーい!!    (^^:    (帰りクルマためここは絶対ガマン)

 魚津駅でJRに乗り換えます。     ホーム地下をくぐってJR側に行きます。
 

 JR魚津駅。 (うおづえき)     ここ魚津は日本海蜃気楼で有名な街です。
 

 実はこれに乗りたかったんですよねー 
 

 はくたか と サンダーバード。    

 はくたかは中学生の頃から乗りたかった。  サンダーバードはその存在に気付いたのここ数年。
 テッチャンの間ではサンダーバードがスゴイ人気なんだそう。  きっとペネロープが一番人気なんだね。 (笑)
 (個人的にはパーカーのとぼけた様と、これまたとぼけた目の動きが好きだったなー & F1ドライバー並みの運転も)

 

 ザックを置いてボーッとしながら電車を待つ時間。    とても心地良い時間でした。
 

 はくたか や サンダーバードに乗ろうと思ったのに やっぱり僕にはコレが一番似合うようです。
 

 「THE  どんこう」      ゆっくりのんびり帰るべや。    

 (特急はくたか/サンダーバードの時間にイマイチ合わず必然的に鈍行になった次第) 

 黒部川。     ここを越えた時は感無量でしたよ。
 

 そして  後ろには日本海が見えているのです。

 19歳の時バイクツーリングで能登半島まで来た時に苦労して越えた場所です。
 
 あの時は今のような高速道路は無く危険な海沿いの断崖道をビビリながら走っていました。

 こんな立派な高速道路ができています。      がしかし、、   景観が大無しですね。。 
 

 糸魚川駅駅到着です。
 

 ここから大糸線に乗り換えるのですが接続がよくありません。  1時間に1本なのですね。  でもその待ち
 時間を好機に捉え街を散策してみました。  駅員さんも僕が (他者も) 外に出ることを十分理解してくれ
 ていています。

 奴奈川姫。 (おながわひめ)
 

 この御姫様と手をつなぐととても良いことがあると記してありました。
 
 
 あっ、 でも僕の前に彼女と握った人は白髪のおじさんでした。 (泣)
 
 糸魚川駅前を西に歩いて行けば10分足らずでここに到着します。

 

 水平歩道のあとは水平線で〆   これ定番。   ← この時勝手に決めました。 (笑)

 気持いいですぅ。。
 

 なんも言えねー
 

 

 一旦駅に戻り時間確認。  その後ヒスイ館へ。
 

 ここ糸魚川周辺はヒスイで有名。
 

 

 時間がきたようです。   帰るとしますか!
 引退したキハ28かな?     そんなハズはありませんが・・。 

 
 (最終的には千葉県三セクの夷隅鉄道に引き取られましたね、  嬉しい限りです)

 大糸線の車窓から♪
 
 奥に見えるは雨飾山です。

 ヂーゼル車は姫川沿いをトコトコ走ります。
 

 南小谷駅到着。 (みなみおたりえき)
 

 ここで乗り換え。  ここはスゴク興味深い駅なんです。

 JR西日本とJR東日本との境界駅 で、  糸魚川駅側が非電化区間、 そして大町駅側が電区間。
 こんな小さなことかも知れないが鉄旅というのはそういう所も少しだけ垣間見えてスゴク面白いんですねー。

 

 JR東日本  信濃大町駅到着です。
 

 

 ただいまー。    36時間ぶりに無事帰ってきました!
 

 夕暮れ迫る大町街を歩いています。     今、  とても充足感に満ち溢れています。
 

 そして駐車場着。      ジムくん 待たせたね。   
 

 「お疲れさまでした」


 以上です!


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 この山行を終えて大満足しています。 
 普通の山登りとは全然違い、 ホント自分の足 (電車もあり) で見て廻った感ありありです。

 「早朝の駅 ~ バス ~ 徒歩 ~ トロッコ ~ 地場鉄道 ~ JR東西会社の違い ~ 夕暮れの街歩き」

 こんな山行もいいもんだと実感しました。  
 そこには危険だけれども実にゆるりとした優しい時間、  おいしい空気が流れていました。

 若い頃スピードに任せて全国走りまわったバイク旅、 そして今はいっぱしの中高年になったため (笑) 
 とほダーに切り替えまったり旅をしている。  その具体的なアウトプットが登山なんです。

 そして今回の下ノ廊下。     全編通してゆっくり歩くことができとても印象深い山行となりました。

 この先できればひとつのライフワークとして また歩いてみたい場所のひとつになりました。

 あの危険な道を毎年修理してくれている阿曽原小屋の皆さんに敬意表し また泊って(お金を使う)みたいし、 で。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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何年後に… (山ちゃん)
2012-10-19 08:39:01
なるか分かりませんがいつか絶対に行きます…その時にはこのレコを参考にさせてもらいます!!水平道…不思議な魅力に溢れていますね(-^〇^-)
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是非! (ヤス)
2012-10-20 23:31:25
一度と言わず二度三度歩いてください。
いつもの山行とはまた違った山行が楽しめます。

断崖絶壁だじゃなく、前後の移動(バス、トロッコ、電車)もとても面白く印象に残るんです。

行くなら登山道開通した9月じゃなく10月の紅葉時期がベストです!
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