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俺のランニング生活

大学で長距離走をやっていました。練習日誌や普段思っていること、自分の陸上競技論を書きます!

痩せること

2006-09-29 22:26:20 | 陸上競技論
今日は本来ならば15kmのペース走でしたが、5時限目に授業がある関係で空き時間にJOGして、ペース走は明日1人でやることになりました。

さて5時限目は「教職演習」の時間。

先生の話を聞いていると、後ろから女子駅伝部の方々が楽しそうに痩せることについて語り合っているのが聞こえてきました。そして自分も軽くその会話に参加しました(笑)



「痩せること」


これは今自分の願望でもあります。


身長165cm

体重55kg

の体型の自分は長距離選手としては少々重い部類に入ります。

筋肉量を減らすことなく脂肪のみを減らし、体重を軽くすることができれば心肺機能などの能力はそのままでも理論上、長距離を速く走ることができます。

一般に走っている時は足に体重の3倍の負荷がかかると言われています。
つまり単純な話ですが、体重が1kg軽ければ3kg、2kg軽ければ6kg、3kg軽ければ9kg足にかかる負荷が軽減されるわけです。同じ力で地面をキックするならば当然体重が軽い方が推進力をたくさん得ることが出来ます。

また体重が軽ければ最大酸素摂取量が絶対値が変わらなくても、体重1kg当たりの最大酸素摂取量が増えて速く走れるということにもなります。


その結果、仮に脂肪のみ1kg減量できれば5000mのタイムがどのくらい短縮できるかという理論があります。

自分が今までで読んだ文献だと約8秒短縮できる説と、約20秒短縮できる説がありました。

これらの理論は5000m走るエネルギーを走る速さと時間から計算して、体重1kg当たりのこなせる仕事量を計算することから導きだされたものらしいのですが、自分にはこの理論のどちらが正しいのか、あるいはどちらも本当に正しいのかよくわかりません。


しかし、軽ければ速く走れることはとりあえず間違いなさそうだったので、自分は3ヶ月かけて55kgから52kgの減量をしたことがあります。




あれは大学1年の時の冬のことでした・・・・


3月にあったハーフマラソンに向けての減量で、毎日食べたもののカロリーを食品成分表を見ながらノートに書き込み、消費カロリーと摂取カロリーを計算して、まさに数字と食欲との戦いでした。

何か少しでも口にすると、カロリーという数字が頭の中を駆け巡る・・・・・
カロリーは少ない食事でも高たんぱく質の食事をとらなくてはならない・・・・

神経を使いまくったので本当に疲れました。

おかげで今では、食品を見ただけで大よそのカロリーがわかるという能力がつきましたけど(笑)

その結果3kgの減量に成功しました。
そして3月にあったハーフマラソンでは当時5000mのタイムが16分以上かかっていたのにも関わらず、5kmのペースが16分20秒~16分30秒で15kmまでいけて、初のハーフマラソンで70分18秒というタイムが出せました。





その後は度重なる飲み会と、ストレスによる暴飲暴食で現在の55kgに逆戻りしてしまいましたが・・・・・・・・・・・・





今日の練習
朝 集団走50分
午後 JOG70分

ランナーのメンタルトレーニング

2006-09-21 23:33:08 | 陸上競技論
今日の朝練の帰りに同じACメンバーのS原と運命の試合を目前にして、いろいろと話をしながら帰りました。

やはりお互い失敗することへの不安や恐怖があります。
彼も以前と比べると格段に力はあがっているものの、それが求められている結果に届くかどうか、不安に思っているようでした。

そこで二人で話題になったのがメンタルの話です。
もうここまで来たら、今日明日に何かしたところで、自分の力が上がる事はありません。自分の力は今までの練習ですでに決まっています。つまり後はどのような気持ち、考え方で試合に臨むかが重要になってくるわけです。それによって試合の結果が大きく変わることは十分に有り得ます。

この話を二人でしていて、自分は高校時代に読んだある本を思い出しました。

それは

「ランナーのメンタルトレーニング」

という本です。

この本には共感できるところがたくさんあり、自分が競技をしていく上でも大きな影響を受けました。

一番影響を受けたのが「勝利」についての考え方です。この本では「勝利」とは何かを自分で定義することが重要であると述べています。



◆次のようであれば、あなたはタフです・・・・

●自分より速いランナーを、憧れと感銘の気持ちで尊敬する。

●自分より速いランナーを怖がったり、羨ましがったりしない。

●着順と、勝つ事は無関係であることを理解している。

●相手をやっつけるためではなく、自分を高めるため他のランナーと競争をする。

●自分を負かすことができるのは、レースの参加者ではなく、自分自身であることに気づいている。

●自分だけが達成できる個人的な基準で勝つ事を定義している。



◆勝利の定義

◎勝利とは、自分と自分を比べること。まず、自分の進歩にプライドをもつこと。次に、タイムや順位に左右されない、ほのかな勝利を喜べるようになること。
敗北とは、走った他の人々全員と自分を比べること。これで勝てる人はまずいないし、勝てたとしても、トップに長くいられるわけではないので、このやり方は自虐的と言えよう。


◎勝利とは、自分の相対的能力を認識すること。自分よりも実力のある人を羨ましく思ったり、自分は劣っていると思ってはいけない。
敗北とは、自分よりも速いランナーにおどおどしたり、自分より遅いランナーに高慢になること。

◎勝利とは、すべてのレースでうまく走れるわけではないことを知った上で、結果を素直に受け入れること。うまくいかない日があるから、うまくいった日のうれしさが際立つのである。
敗北とは、敗北を無視したり、言い訳を考えたりすること。

◎勝利とは、悪いレースから何かを学こと。悪いレースの方が自責の念から、解放されたいと願う気持ちを強くさせるので、よいレースより学ぶ点が多い。

敗北とは、失敗を教師として受け入れ、失敗の原因究明を無視すること。


◎勝利とは、絶頂期を過ぎて自分の記録が破れなくなっても、元気でいること。レースで自分の力を証明できなくても、走りつづけることが大切である。

敗北とは、到底達成できない目標や、簡単に達成できる目標を設定すること。どちらにしても、目標が停滞してしまう。目標に手が届かないと、欲求不満でやめてしまう。努力なしに到達すると、潜在能力を発揮できないまま終わってしまう。

◎勝利とは、以前のレースと客観的に比較すること。よい時の成果や感じは記憶に残りにくいので、定期的によみがえらせなくてはならない。平凡でも現在の努力のほうが、古くなった過去のすばらしいレースの記憶よりも報償に値する。

敗北とは、過去に生きること。自分の力がどの程度なのかをきちんと見極める代わりに、過去の栄光を思い出して感慨に耽ることである。

敗北に未来はないが、勝利は永遠に続きます。敗北者はやめてしまいますが、勝利者は生き残ります。そして、長い目で見れば、生き残ることが一番大切なのです。
若さは色褪せ、スピードは遅くなり、メダルは輝きを失ってしまいます。最後までのこるのは、継続だけですなのです。


~「ランナーのメンタルトレーニング」大修館書店 より一部抜粋


このように勝利とはレースで優勝したり、自己ベストを出すことだけではありません。勝利を自分で定義して、それを競技をつづける上での糧にしていくことが大切なのだと思います。

この本は自分が高校の時にレースでうまくいかなくて自身を責めてばかりいた自分の考え方を大きく変えてくれました。



今日はとても長くなりました。な~んか読書感想文みたいになってしまいました。
ここまで全部読んでくださったみなさん、お疲れさまでした。m(__)m

フォーム連続写真(俺)

2006-09-03 22:20:21 | 陸上競技論
男子1500m

俺(シゲル)

久しぶりのフォーム連続写真です。そしてついに自分自信が登場です!

これは高校1年生の時の1500mの連続写真です。この時はたしか4分26秒くらいかかったと思います。(写真は400m66秒のペース)

自分がよく言われるのは、上に跳びあがってしまい、推進力が垂直方向に逃げてしまう事です。

あと写真にはありませんが、疲れてくると腕を抱え込んでしまい、上半身の動きにロスがでてしまいます。



パーソナルデータ
生年月日 1985年9月10日
身長 165cm
体重 55kg

1000m 2'39"3
1500m 4'11"40
5000m 15'23"27
10000m 31'49"54
ハーフ 70'18"



中途半端の意味

2006-07-18 21:25:15 | 陸上競技論
今日はポイント練習の日です。

今日は雨でトラックが滑って走りにくかったですが、久しぶりに涼しい環境で走れました。

練習内容は

2400m+800m

今週の日曜日に国士舘の記録会で5000mにエントリーしておりその調整のメニューでした。しかしその記録会が計測機器の故障とかで中止になってしまったのです。メニューを変更しようとも考えましたがそのまま続行しました。

ところで2000mでも3000mでもなく、なぜ2400mという中途半端な距離なのかと思われると思います。

単純に言えば2000mよりも長くて3000mよりは短い距離で調整練習をしたかったからです。(そのままですが・・・・)

自分はいつも何mで意識するのではなくトラック何周かで考えます。5000m15分が目標なら72秒で何周出来るかと考えます。その方が自分にしっくり来るのです。
今日の設定タイムは2400mが7’00” 800mが2’20”。400m70秒ペースで6周と2周という考え方です。つまり400m70秒ペースで6周と2周したかったから、2400mと800mという距離になったということです。


ニュージーランドの有名なコーチであるアーサー・リディアードは自分にあったトレーニングをやることが大切だということを踏まえ、次のように述べています。



”ランナーはコーチの作ったスケジュールに「400mを64秒で15本」とあるからと言って13本目で十分だと感じているのに、あと2本やらなきゃ、と思ってやっている。そこで「なぜ13本や17本ではなく15本なのか」とコーチに聞いてごらんなさい。答えられるコーチはいませんよ。だって、15本というのは仮の数字でしかないのですから。
限界に達しているのにさらに頑張ろうとすると、心身共に緊張し、もがき始めてくるのです。そのようなトレーニングは、選手自信もつぶすし、走る喜びをぶち壊してしまうのです。ですから、限界を感じたらそこでやめることです。唯一の成功への道は、トレーニングの量も質も自分の体調に合わせてコントロールすることです。スケジュールは単なるガイドラインでしかないのです。”


*大修館書店:リディアードのランニングバイブル より

これはトレーニングのスケジュールに縛られる必要はないことを述べていると同時に、人間が感じるフィーリングの大切さについても述べています。
自分達も練習する時によく、●000mとか●m×10とか区切りの良い数字を使います。しかし、これは人間が勝手に作り出した10進数の区切りよい部分にしかすぎないのです。それゆえにその区切りのよい数字の距離や本数が身体に及ぼす生理学的効果とは全く関係ないのです。

つまり自分が言いたいのは、自分にあった質と量のトレーニングを考えた結果が中途半端な距離や本数になることは別に問題ではないという事。それよりも区切りの良い数字に縛られて自分にあわない量と質のトレーニングをすることの方が問題だということです。






今日の実際の練習では一周目から71秒かかったりして設定どおりにはいけず、2400mは7分12秒でした。まあキロ3分ペースというところです。2分55秒ペースは雨の影響もありましたが自分の今の力からすると厳しい設定だったかもしれません。


今日の練習
朝練習 JOG60分
本練習 2400m+800m(R800m)

7'12"96(400m毎 71"54 70"90 73"36 74"37 72"70 70"09)
(R4'52")
2'20"23

5000mと1000mの記録の関係( ..)φメモメモ

2006-07-11 07:43:43 | 陸上競技論
次の計算をしてください

(自分の5000mのベストの1000mあたりの平均ペース)-(1000mのベスト)

例えば5000mのベストが15'00"、1000mのベストが2'40"である場合を考えてみます。そうなると5000mのベストの1000mの平均ペースは3'00"となり、

3'00"-2'40"=20

となります。

みなさんはいくらになったでしょうか?

私がたくさんの選手の1000mと5000mの記録の関係を調べた結果その値が20前後になることを見つけました。
しかし、

いや 自分は違う

という人もいると思います。

その値が25~30近くになる人はおそらく無機的能力(無酸素運動の能力)が発達していて、有機的能力(有酸素運動の能力)が比較的弱い、いわゆるスピードはあるがそれを長い距離持続させることが苦手な中距離タイプの選手だと思います。

その値が20を切ってくる選手は逆に有機的能力(有酸素運動の能力)が発達している選手といえます。実際に長距離の実業団選手はほとんどこの分類に入ります。おそらく豊富な練習量(走りこみ)をこなすことが有機的能力の発達につながっているのだと思います。

私が調べた結果だとその値がどんなに小さくなっても15を切る選手はいませんでした。つまり何が言いたいかというとこの値がわかると5000mを●分●秒で走るためには1000mのスピードが最低どのくらいなければならないということがわかるのです。

下記はそれを一覧にしたものです。

(1000m:左の5000mの記録で走るために最低限必要な記録)

5000m 1000m
17'55 3'20
17'30 3'15
17'05 3'10
16'40 3'05
16'15 3'00
15'50 2'55
15'25 2'50
15'00 2'45
14'35 2'40
14'10 2'35
13'55 2'30
13'20 2'25
12'55 2'20
12'30 2'15

ただしこれは豊富な練習量をこなし、スピード持続させる力を極限にまで鍛えた場合です。よって5000mの記録のレベルが低いうちは1000mのスピードが先についてしまう場合が多いはずです。要するにこの値が15になる位の練習をやれば1000mのベストも自然と上がってしまうということです。例えば1000mを全力で走って3'05なのに5000mが16'40という人は少ないと思います。しかし記録のレベルが高くなっていくと5000mの記録よりも1000mの記録を改善するのが難しくなっていきます。そうなってきた場合にこの値が重要になってくるのです。

1000mのベストが解らないという人の為に以前紹介した1000mのベストから1500mのベストを計算する方法を使って1500mに書き換えてみます。

(1500m:左の5000mの記録で走る為ために最低限必要な記録)

5000m 1500m
17'55 5'07"5
17'30 5'00"0
17'05 4'52"5
16'40 4'45"0
16'15 4'37"5
15'50 4'30"0
15'25 4'22"5
15'00 4'15"0
14'35 4'07"5
14'10 4'00"0
13'55 3'52"5
13'20 3'45"0
12'55 3'37"5
12'30 3'30"0

これらのことを踏まえると

5000mを
15分切るなら1000m 2'45以内 1500m 4'15以内
14分切るなら1000m 2'33以内 1500m 3'57以内
13分切るなら1000m 2'21以内 1500m 3'39以内

が最低必要ということになります。

ちなみに5000mの日本記録保持者(13'13"40)の高岡選手の1500mのベストは3'40"20です。5000mの日本記録をやぶる、あるいは日本人初の12分台を出す選手になるためには最低1500mで今の日本記録(3'37"42)をやぶるくらいのスピードが必要でしょう。


今度5000mの世界記録保持者のベケレ選手が1500mを走るそうです。
ベケレほどの選手なら極限の持続力を示す15という値をあてはめてもいいと思います。それを踏まえてさきほどの計算をすると

・ベケレ選手の5000mの記録(12'37"35)の1000mの平均ペースは2'31"47

・2'31"47-15"=2'16"47(予想されるベケレ選手の1000mのベスト)

・(2'16"47+5")×1.5=3'32"20(予想されるベケレ選手の1500mのベスト)

となります。記録は様々な条件に左右されるので、本当に3'32"で走るかは保障できませんが、最高の条件で走れば3'32"前後は出ると思います。それは近いうちにベケレ選手が走って証明してくれると思うのでお楽しみに!



(*最後に付け加えますがこの計算は男子のみに通用します。女子選手は男子選手よりスピードを持続させる力が優れておりここで紹介した計算はあてはまらない場合があります。おそらく男子より脂肪を燃焼させる能力が優れていることが関係していると思います。 女子のみなさんスイマセンm(__)m)

フォーム連続写真(ララフィ)

2006-07-05 08:07:14 | 陸上競技論
男子5000m
ブラヒム・ララフィ(モロッコ)



シドニーオリンピック男子5000mの銅メダリストです。彼は2000年に32歳という年齢でありながら5000mで12分49秒28という記録を樹立しました。これはモロッコ記録であり、同じモロッコのエルゲルージより記録は上です。
彼の特徴は身長172cm 体重62kgというがっちりした身体です。彼のように比較的日本人に近い体型で5000mを12分49秒というスピードで走ることで、5000mを12分台で走るケニア人は骨格が違うから速いなどと体型を言
い訳にはできなくなると思います。

パーソナルデータ
生年月日  1968年?月?日
身長    172cm
体重    62kg

2000m 4'58"6(3000mの通過)
3000m 7'28"94
5000m 12'49"28

フォーム連続写真(ブヒャー)

2006-06-29 07:53:55 | 陸上競技論

男子800m
アンドレ・ブヒャー(スイス)

2001年エドモントン世界選手権の男子800m金メダリストです。彼はこの大会の前年のシドニーオリンピックで600mまで先頭を走りながら、アンドレ・ロンゴ(イタリア)にトラックの外に押し出されリズムを崩して5位に沈みました。しかしその雪辱をみごとにエドモントンで果たす形となりました。


パーソナルデータ
生年月日 1976年10月19日
身長    185cm
体重    75kg
400m 46"32
800m 1'42"90
1000m 2'15"63
1500m 3'38"44
5000m 14'06"77
10000m 30'45"5
3000mSC 9'09"73

ビルドアップ走・ペース走の目的

2006-06-27 00:31:50 | 陸上競技論
みなさんはビルドアップ走などを行う時400mあたり何秒ペースから維持するのがきつくなるでしょうか?

ゆっくり走りはじめ少しずつペースを上げていくと血中乳酸濃度はゆるやかに上がっていきます。しかし、あるペースまで上げると急激に血中乳酸濃度が上がりはじめる時点が来ます。これを無酸素性作業閾値(むさんそせいさぎょういきち)またはATといいます。

この時のペースは具体的に言うと頑張れば一時間程度は維持できるスピード、つまりハーフマラソンを走るペースにほぼ等しくなります。また、ビルドアップ走などで維持することがきつく感じるようになる直前のスピードです。

例えば400mあたり80秒を切ってくるとスピードを維持するのがきつくなる人であれば、その人のATペースは1キロ3分20秒となります。
ここでおもしろいのが、ATペースがわかるとその人が3000m以上の種目でどの程度の記録で走れる可能性があるかある程度予測できることです。

下記はそれを一覧にしたものです。

無酸素性作業閾値と3000m、5000mの記録

ATペース 3000m 5000m
3:03 8:15 13:58
3:04 ---- 14:03
3:06 ---- 14:13
3:08 8:30 14:23
3:10 ---- 14:33
3:12 ---- 14:44
3:14 8:45 14:55
3:16 ---- 15:06
3:19 ---- 15:18
3:20 9:00 -----
3:21 ---- 15:29
3:24 ---- 15:42
3:26 9:15 15:54
3:29 ---- 16:07
3:32 9:30 16:20
3:34 ---- 16:34
3:37 9:45 16:48
3:38 ---- 17:03
3:40 ---- 17:17
3:43 10:00 17:33
3:45 ---- 17:49
3:48 10:15 -----
3:50 ---- 18:05

無酸素性作業閾値と10000m、ハーフの記録

ATペース 10000m 21097.5m
3:03 29:03 64:28
3:04 29:14 -----
3:06 29:34 65:08
3:08 29:55 65:54
3:10 30:16 66:42
3:12 30:38 67:31
3:14 31:00 68:21
3:16 31:23 69:12
3:19 31:46 70:05
3:20 ----- -----
3:21 32:11 71:00
3:24 32:35 71:56
3:26 33:01 72:53
3:29 33:28 73:53
3:32 33:55 74:54
3:34 34:23 75:57
3:37 34:52 77:02
3:38 35:22 78:09
3:40 35:52 79:18
3:43 36:24 80:30
3:45 36:57 81:43
3:48 ----- -----
3:50 37:31 83:00

これはその人のタイムを保障できるものではありませんが、おおよその見当をつけるときは目安にはなると思います。
また、その人の無酸素運動能力と有酸素運動能力のバランスによっても変わります。俗にいうスピードタイプか距離タイプかというやつです。現在の日本のランナー(特に大学生)は距離をこなす練習が多いせいか、3000m と5000mの記録に比べ10000mやハーフの記録が良い傾向にあります。


このATペースを速いペースへシフトさせることが、走力を上げることの一つの要因となります。
では、どのような練習をしたら効率よくATペースを改善出来るのでしょうか?

それはATペースかそれに近いペースの負荷を長時間身体にかけることです。
つまり、中位の速さで長時間走るビルドアップ走やペース走の目的はそこにあるのです。

*データ出所     
山海堂 ランニング学会編 今日からはじめる実践ランニング読本

ドクター・クーパーのテスト http://wwwhbb.free.fr/conseils/conseils/test3000m.html

フォーム連続写真(孫英傑)

2006-06-22 21:54:56 | 陸上競技論
孫英傑といえば腕をあまり振らない独特のフォームで有名な中国の選手です。

自分が初めて孫英傑の存在を知ったのは1999年のセビリアの世界選手権のマラソンに出場していた時でした。(この当時は孫迎傑と言う名前でした)このレースは日本の市橋有里選手が銀メダルを獲得したレースでもありましたが、腕を振らない選手が走っているということで不気味な存在に思えたことが記憶に残っています。

孫英傑が一気に世に知れ渡ったのは2002年の釜山アジア大会だと思います。彼女はこの大会で5000mと10000mの2冠をとりました。特に自分が印象に残っているのは5000mで日本の福士加代子選手が1000mを3分位のペースで引っ張ったあとに、まだ残り3000m以上はある距離で400mのペースを急に62秒にあげたことです。その後も彼女は68秒~70秒位のスプリットを刻み続け14分40秒でフィニッシュしました。あのレースはとても衝撃的でした。女子のレースとは思えない急激なペースアップ。これはアジアを飛び出して世界トップレベルの力だと感じました。その力は翌年の世界選手権10000mでの銅メダル獲得で実証されたと思います。


孫英傑
パーソナルデータ
生年月日 1979年1月19日
体重 50Kg 身長164cm

5000m  14:40.41
10000m 30:07.20
10km   32:09
15Km   48:37
20Km   1:07:55
ハーフ 1:08:40
25km 1:25:18
30km1:43:14
マラソン 2:19:39

孫英傑の走りは今話題の「なんば走り」「常足」とも言われています。

写真は400mを68秒のペースに上げているときであり、さすがに腕は振らずにはいられなくなっています。

王軍霞がもし5000mをまともに走っていたら・・・・

2006-06-20 05:58:59 | 陸上競技論
女子の1500m~10000mまでの世界記録は2004年に5000mでE・アベイレゲッセ(トルコ)(14'24"68)に破れるまでは全て中国の馬軍団の選手が保持していました。

その中でも王軍霞の3000m(8'06"11)と10000m(29'31"78)の世界記録は女子としては異常なほど高いレベルの記録です。

王軍霞の自己記録
1500m   3'51"92(世界歴代4位)
3000m  8'06"11(世界記録)
5000m  14'51"87
10000m  29'31"78(世界記録)
マラソン 2:24'07"

しかも注目すべき所は単に記録だけではなく、3000mでは1000mごとのラップタイムが2'41"98 2'47"67(5'29"65) 2'36"46(8'06"11) 10000mでは前半の5000mが15'06"後半の5000mが14'25"ということで後半に驚異的なペースアップをしていることです。特に10000mの後半の5000mは当時の女子5000mの世界記録を上回っていました。

しかしこんなに凄い記録をもっている王軍霞でさえも5000mの公式の自己記録ではなぜか14'51"87(1996年に出された記録)にしかすぎません。

1500m、3000m、10000mの記録は93年9月の中国全国運動会で出された記録ですがこの当時の王軍霞の力からすれば5000mの記録も現在の世界記録(14'24"53 M・デファール(エチオピア))をもはるかに上回っていたと考えられます。

そこでもしこの当時の王軍霞がまともに5000mを走っていたらどの程度の記録が出ていたのかを3000mと10000mの記録から計算で予測してみました。

計算方法は次のようにしました

■3000mの記録から予測

①女子3000mと女子5000mの世界歴代50傑に入っている選手のそれぞれの自己記録を調べ、持久係数(5000mの記録を3000mの記録で割った値)を計算する
②10人分の持久係数の平均をだす(1.734396979)
③持久係数の平均を王軍霞の3000m(8'06"11)の記録にかける

■10000mの記録から予測

①女子10000mと女子5000mの世界歴代50傑に入っている選手のそれぞれの自己記録を調べ、持久係数(10000mの記録を5000mの記録で割った値)を計算する
②10人分の持久係数の平均をだす(2.082092966)
③持久係数の平均で王軍霞の10000m(29'31"78)の記録を割る

とすると計算結果は3000mの記録から予測した場合は14'03"1 10000mの記録から予測した場合は14'15"4という結果になりました。

但し10000mの記録は後半を異常なペースアップをしているので、イーブンペースで押していっていたらさらにいい記録が出ていたかもしれません。
また、持久係数はあくまで平均であり、もっと値が小さくなる選手も存在します。 
 
そうなった場合、女子初の13分台も現実のものとなっていた可能性もあります。