玉ねぎチーズコンソメ

とあるオランダの田舎町。

ドイツ駐在時代の事。

オランダのその田舎町までは車で約一時間半。
特に観光名所でもなんでもない何もない田舎町。

そこへは出張ではないかぎり行くことはないと
思うほどの田舎町だ。

当時はまだ肌寒くチューチップも咲いてはおらず
風車がいい感じにクルクルと回っていた。

オランダといえば天然の香水が無料で嗅げる。
その香りはどこか懐かしく子供の頃においらの実家の
隣のおっちゃん家が飼っていた・・・・牛。

牛糞の匂いがそよ風と共に車の中に入り込む。

窓を開けようするものならば更なる天然の香水が
車の中に入り込む。
それを阻止するには我慢をするだけやった。

客先へ到着し仕事を初日の仕事が終わりホテルの
場所を客先から教えてもらった。
車で約5分と掛からない小さくて白い壁のホテル。

ホテルに入るとおばちゃんとおっちゃんと20代の
女の人がいた。
多分20代の女の人はおばちゃんとおっちゃんの子供
であろうと思う。いや間違いない！だっておばちゃんと
同じ顔やったし。

レセプションへチェックインをしに行くとおばちゃんが
笑顔で迎え入れてくれた。

その晩はウナギ料理を食べてから寝た。

次の日の朝食時。朝食を済ませて一服していると
おばちゃんが「はいどうぞ。これ昼食ね。」と
サンドイッチを作ってくれていた。

このサンドイッチは出張が終了するまで作ってくれて
毎日もたせてくれはった。

そして、3日目の夜。仕事が終了したのが夜10時。

ホテルへクタクタになりながら帰った。

「もう、飯なんかあらへんよな・・・今日は寝るか。」
と、ほぼ諦めていたその時！

おばちゃんが
「あらずいぶん帰りが遅かったわね。ご飯はまだよね？
　ちょっとテーブルで待っててね。」
といってキッチンへ行った。

数分後。
テーブルで待っていたおいらの所へおばちゃんが

「これしか出来なかったけど良いかしら？」
スープとパンを持ってきてくれはった。

「ありがとう。」とおばちゃんに言ってパンを食べた。
めっちゃ美味かった。
そしてスープをすする。初めて食べたこんな美味い
オニオンスープ。

スープの上にのっていた少し焦げたとろけたチーズが
また絶妙！
コンソメ味もまたいい感じに薄からず濃からず。

腹が減っていただけなのかと思い念の為、次の晩も同じ
ものを頼んだがやっぱすげーうまかったっす！

腹が減ってたからだけじゃない！おばちゃん美味いで～！

最高のグルメやった！

うまそうだな

ボーっと子供達とYoutubeアニメを観ていた。

そして、たまたま息子が面白い動きをする
恐竜の自主アニメを発見。

それを観て大喜びしていた息子と娘。

そして、その動画をブックマークしわすれた
彼らの親父。
そう、おいら・・・。

もう一度観たいとせがまれが見つけられず。
正直困った。

が！

なにか面白そうな恐竜アニメを発見。
親父頑張った！

英語名はYou are Umasou．
日本名はおまえうまそうだな

これがまた親子でハマってしまった。

オリジナルは2分弱のストーリーが合計２０話。
絵は絵本の絵が動いている感じ。
元々絵本なんだろうけど・・・。

映画版はかなりアニメ化されていたが
オリジナルと違い長い内容になっているので
結構いい感じ。

草食恐竜の母親が卵を拾い自分の卵と
一緒に育てる話。

自分の本当の子は草食恐竜。
拾ってきた卵は肉食恐竜。
母親は驚くもちゃんと自分の子供として育てる。
えー母親やね。

結局は肉食と自分が気づき母親と兄弟の
元を離れ、一人で生きていく。

まー、この肉食恐竜も色んな出会いがあり
自分の子供を持つようになった。

自分の子供は落ちていた卵から孵化した
草食動物。

そこからまた物語が続くわけだが最近ではない
心温まるアニメかなとおもった訳ですよ。

そしたら2010年のアニメなんやって。

やばい。全然知らんかった・・・。

おっさんどんどん日本の情報が無くなって
きておるやん！

あーべー型

日本へ一時帰国した時の事。

おいらの兄貴がおいらにこう言いった！

「2番目が生まれた時に血液型聞いたら
　”ハ～っ”て思ってさ。」

兄夫妻には男の子供が2人いる。

兄貴曰く、一番目が兄貴に似ているらしく
2番目はおいらに似ているとの事。

どうして？

気難しいとの事。それとAB型だから。

ドイツ語に直すとAはアー、Bはベー。
そんな事はどうでもいいが・・・。

それでもネーさん（兄嫁）が言ってたが
「どうもね、2番目はパパに（兄貴）似ているって
　親戚のおばちゃんが言ってたよ。」

その事を知っているのか知らないのか兄貴は
絶対に2番目が自分に似ているという事を認めない。
いや、認めたくない！

2番目の子が泣いていた時に
「おー、また泣いたのか。どうしたんだ？」
と、おいらは普通に言っただけなのに
あのおっさんは
「お前とそっくりだ！」
と、ちょっとムッとした顔つきでおいらに言った。

あんた、もう少し大人になりなさい。

それにな、あんたの息子やで。
子供はあんたとネーさんの血統になるんや！
ちゅー事はやな、あんたとネーさんの半分半分の
血が混ざり合ってやな、あー！うっとうしい！

テレビでやっとったけど、血液型で性格判断するんは
おかしいねんぞ！

なんでも、昭和初期にそういった本を書いた人が
おって、それがめっちゃ流行ったんやって。

医療の先生が言っとたけど、医学的に血液型で
性格を判別できないんやて。

兄貴はええ奴なんやけど、ちょっと固すぎるんや！
もっと、こうやっこくならなアカンで～！

今度帰ったらこの話をあのおっさんに絶対に
いったんねん！

大雪

雪は降る～、車がいない～

雪は降る～、道路が見えない～

雪は降る～、M4（モータウェイ）にも雪積もる～

雪は降る～、車はノーマルタイア～

雪は降る～、何で会社あいてるねん・・・。

久しぶりの大雪。

確かこの大雪は息子がまだナーサリー時代に
降って以来だから・・・3年ぶりか。

雪の振る前日。確かに嫌な夜空だった。
しかし、ネットの天気予報は雨マーク。

まっ、いつもの事だな。と思っていたおいら。

朝、5時半。いつものように目を覚ます。

外がやけに明るい。窓から覗くとそこは
銀世界が広がっていた。

会社にはモーターウェイを使わなければならない。
下道でもいいがあまり交通便は良くない。

正直、会社に行くもの嫌になるくらいだったが
出社しなければ休暇が減るか減給になる。

行くだけ行ってみよう。そう思った。

駐車場も雪が積もっていた。
そして、積もった車上の雪をおろし運転開始。
もちろん道路にも雪。

M4に入る。・・・、何も見えん！
車も殆ど走っていない。多分M4を運転中は
ど真ん中を走っていた気がする。
いや、明らかにど真ん中だった！

会社がある場所の道路や家まわり、もちろん
Shopまわりも雪、雪、雪、雪どこまで言うねん！

会社に着くと通常何十台と止まっている夜間シフト達の
車が５台しか止まっていない。

3台は４駆。そして、４駆ではない２台の車の持ち主は
車を会社に置いていく羽目に。
一人は住まいが近くなので歩きで帰宅、一人は丘の上に
住まいがあるので自宅近くまで行く４駆に便乗。

朝７時、会社の中にはおいらを含む７名のみ。
朝７時半、プロダクションマネージャー着。
朝８時半、スーパーバイザー１名、倉庫マネージャー着。
計10名が会社にいた。

朝10時半、雪は止まるどころか降る一方。
10時45分、1人が帰宅。計9名。

午後13時35分。おいらと仕事をしていたジムが
「どぅする～！」と言い出したのでおいらは
「帰るか？」と言うとジムは何かを思いついたように
「マネージャー達に話しつけてくる！」と言い出し
ついて行くと、
「安全第一だ！誰も夜間なんて来ない！俺は丘の上に
　家がある！こいつはM4で帰らなきゃいけないんだ。
　M4だっていつ閉まるかわからない状態だろ！
　えーっ！どぅする～～！」
かなり強気やな、お前。

午後14時5分。会社を出た。

他の工場は安全確保の為閉まっていた。

おいらとジムが会社を出た後の事は知らない。

・・・。やっぱ誰も来ないで。
連絡あったって言ってたやんけ！

お前ら安全第一とか言っておいて会社の中で
ゴチャゴチャいっとるくせにええ加減にせーや！

皆は来ない、いくら呼んでも

白い雪がただ降るばかり

白い雪がただ降るばかり～

ララララララララララララ～

マーク

MARK。

会社にこの名前が付く人物が３人いる。

マークその１。

電気屋。数年前までスーパーバイザー。
現在はメンテナンス＆電気部のマネージャー。

マネージャーになってから結構威張り散らしている。

オイル及び水を吸い込んでくれる布がある。
オフィシャルではオイル及び水に使えるこの布。
奴曰く「これはオイル専用だ！水には使うな！
　　　　何でお前達は使うんだ！！！」
と、グダグダ言ってメールでレポートする。

やる事なす事メチャクチャな事ばかりするので
影で色々と言われている。

かわいそうな男だ。

たぶん前任のマネージャー（redundantされた）の
やっていたことが気に入らなかったのだろう。
自分がその立場になって自分がやりたいようにやって
さぞかし良い気分なんだろう。

あほらし。

マークその２

金型掃除及びツールチェンジ。

本当に良い奴だと思う。が、がだ、話す回数が
多すぎ。

喋る前に手を動かしてほしい。

チョコッと手を休めてはピーターとジムと喋りだす。
また、長いんだ。喋りだすと。

彼らの仕事を待っているのがとても面倒。
自分でやった方が能率が完全にあがる。

そこで、奴らが喋りだしはじめたら、おいらは完全に
奴らに対し無視を決め、おいらが仕事をパッと終わりに
することに決めている。

タバコを吸わない彼だがピーターとジムの付き合いで
スモーキングシェルターに一緒に行く。

その間、誰が仕事してるとおもっとるねん！

マークその3

品質管理。

あまりツイていない男。

数年前スーパーバイザーになるも心の臓に問題が有り。

病院で薬を貰う。心臓の血のめぐりを良くする薬。
のはずが血の流れを悪くする薬を処方され病院送り。

そして、スーパーバイザーから普通の品質管理の
事務的な仕事をやっていた。

が、会社の営業悪化で人事整理が始まった。

彼は「この会社はどうせ病人なんか要らないんだ。」
とボヤくも問題なく残った。

しかし、シフト（２Days２Night）の品質管理になった。

君は頑張れ。

マークか・・・。

お前らなんやねん！