空の爽やか散歩道

古今東西
昔今日記

日焼け

2013-05-30 21:42:42 | 日記
「いやー、俺も大変でさ、忙しくて忙しくて。」

「へー、南アフリカで仕事しながら日焼けしてるんですね。」

「・・・・。」

南アからドイツへ出張に来たこのおっちゃん。
そして、たまたまヨーロッパへ出張に来ていてドイツオフィスへ
顔を出していた日本から出張に来ていたエンジニア。

その時に南アからのおっちゃんが物凄く日焼けしていて
どうも納得いかなった本社エンジニア。彼が言った一言だった。

まー、あれだけ黒光りしてりゃーそう思うわな。
きれーにサングラスのフレーム跡がついてるんやから。
何も言えんわな。

おいらはやつに呼び出されホテルロビーで待たされている時に
その事をふと思い出していた。

待ち合わせ時間から30分後、おっちゃんが現れた。

「何しとんねん!ちょー待ったやないか!」とおいら。

「色々用意があってさ、まーいいじゃん。早く行こうか!」

なに遅れてきて仕切ってんねん!用意があってって
おいらかて色々と慌しく用意したねんど!

そして車に乗り目的地を目指した。

おいら「どこいくんでっか?」

おっちゃん「サンシティっていう所に行こうかなって思って
      一人じゃ行く気になれないから誰かいないかな
      って思ってた時にいいタイミングで出張へ来て
      くれたから。なんか凄いらしいよ!  
      ワクワクするね。」

ワックワックさせてよ~勝手にしてろ。

2時間後にサンシティに着きビーチに行く。
確かにデカイ。それにスゲー人込み。
でも、やっぱり白人だけだった・・・。

おっちゃんは水着に着替え「泳いでくるから
と嬉しそうに泳ぎへいった。

おいらは少し小高い丘の上でボケーとタバコを吸いながら
ファンタオレンジを飲んでいた。

そして子供達がおいらの後ろへ来て
「これ少しの間見てくれますか?」と巨大浮き輪の世話を
する羽目に。

泳ぎをやめたおっさんがおいらを見つけ一休み。
「もったいない、海パン持ってくればよかったじゃん。」

あのなー、お前が勝手に決めたんやないか!
出張報告書に書くど!仕事は順調。しかし忘れ物。海パン。

泳ぎ疲れたおっさんは「いやー昨日寝てないんだよね。
出張精算が溜まっててさ。先月分もまだ終わってなくて。」

何しとんねん!こんな所に来る余裕ないやんけお前!

おっさんのん気に日焼けをこき始めた。
そりゃ黒光りもするやろな、あんた。

っていうかな、楽しんでるんはお前だけでおいらは
楽しめんかったわい!
返してもらえるんやったら返してもらいたかった
おいらの尊いきゅ、う、じ、つ・・・。

太陽町

2013-05-28 20:43:51 | 日記
車で坂道を上がるとその目の前にはホテルのような
建物に入り車を駐車場へ止めた。

そして、リフトに乗り更に上に向かうとそこはまさに
リゾート地。

その名はサンシティ。

やつの目的場所はビーチ。でも多分巨大な野外プール。

天気はいいし、最高のプール日和・・・。

「あれ?泳がないの?」

ってお前は南アフリカのセールス駐在員でここに住んでるから
海パン持ってるし、そもそもおいらは仕事で来てんねん!
こんなん打ち合わせもクソもあるか!

お前が一人で行く機会ないっていうて勝手に決めてここに
来させたんやないけ!

こっちはお前みたいにずっと事務所にいるわけやないし
力仕事+頭使って疲れとるんじゃ!・・・。

駐在時代の出来事。

仕事で南アフリカへ。そこには日本からの出向社員セールスマンが
住んでいた。

おいらは2週間の滞在。

はっきり行って激疲れのおいら。客先の工場は激暑いし食欲なし。
いつも昼飯は特大ハンバーガーか特大ピザ。

正直、何もいらんかった。ただひたすら何本も支給される冷え切った
客先製造のミネラルウォーターをがぶ飲み。

えー、夏バテでーす。

セールスマンの彼。年上。一応おいらと同期。おいらよりも5ヶ月遅れで
入社。俺の方が年上だからとえばり散らすただのおっさん。

そんな彼は客先には顔も見せず自分の仕事場所で涼んでいた。
「えー食べなきゃ駄目だよ。」
おいらが事務所に行くとやつはそんな事を言い出した。

食えるか!

そして、そして、1週目の金曜日が訪れた。

仕事が終わり、シャワーを浴び、おいらは倒れるようにベッドの上で
寝た。

次の日の朝。おいらの携帯が鳴った。そこで目が覚めたおいら。
携帯に出るとやつだった。とってもすがすがしく元気な声だ。

悪いな、こっちは眠いねん。やかましい~!

「今から10分後に迎えに行くから。着替えといて。じゃーまた後で。」

何言うとんねん!

10分て自分勝手やないけ!それにまだ朝の8時・・・。

何とか身支度をして5分遅れでホテルのロビーに行ったおいら。

おっさんの姿はそこにはなかった・・・。

お前何しとんねん!お前が呼んだんやんけ!

どあほー!

2013-05-25 05:27:20 | 日記
ビリッ!ビリビリビリッ!

「ハッハッハッハッハ~」

紙を破りジムは笑いながらその場を立ち去った・・・。

今の会社。おいらの同僚、ジムはイオの事を嫌いらしい。
どの位嫌いかというと’大大大大大嫌い’だそうだ。

元々二人は仲がよかった。思い起こせば10年前の話だが
彼等と歳も近い仲間達が確か7人ぐらいいた。
茶の時間などいつも7人一緒だった。

が、月日が流れ1人、2人と会社を辞めていった。
スキルアップだ。

そして、ジムも会社を辞めその年代で残ったのはイオだけ。
時が経ち他の仕事に嫌気をさしたジムが再入社。
ジムは以前働いていた部署ではなくおいら達が働く部署へ
配属された。その中にはイオもいる。

最初のうちは良かったのだがドンドンと雲行きが
怪しくなってきたのはロッシという男がスーパーバイザー
なのだが彼の仕事が6ヶ月ほど忙しくなるということで
その6ヶ月うちらの部署を見ていられない。
代わりが欲しいという事で6ヶ月間誰にするか・・・。

最初はおいらの名前が浮かんだそうだが、ロッシや他の
マネージャー、従業員から前々から
「お前がマネージャーをしてくれ。」と言われていたが
そんなものに興味がないおいらは毎回断っていた。
それを良く知っているロッシは結局イオに願いを託した。

その願いがどうやら大きな引き金になっていった。

まだ若いイオがそんな大役オファーを断るわけがない。
期間は6ヶ月。信頼を掴めばずっと続けられる仕事だ!
と彼なりに思ったらしい。

「何でも聞いてくれ、俺が何でも解決する。」と言い出した
イオ。もちろん何も解決は出来ない。
彼の尻拭いはおいらが負担していた。
今までは自分がスーパーバイザー達の文句を言っていたイオ。
「あいつらは使えない!怠け者だ!」
いざ自分がなると周囲から同じ文句を言われていたイオ。

特にジムの愚痴はすごかった。
「良い奴だったのに。仕事もしなくなって大ボラも吹くように
 なって、下手なマネッジメントして、うちらよりも若い癖
 して、まともに動こうともしないで。あいつマジムカつく!」

イオもイオだがジムも裏表がある男だなと思ったのは
気のせいであろうか・・・。

ジムの工具箱を見るとなぜかイオの工具が入っていたり
パブにジムの仲間とイオを連れて行くとジムはイオに
「おい、スーパーバイザーおごれ!」といっては酒を
おごらしていたらしい。

6ヵ月後、イオはスーパーバイザーの仕事をGet出来ずに
元の仕事に戻った。もちろん周囲の猛反対もあり評価が
あまりよろしくなかった。

勤務態度が元に戻るかと思いきや一度甘い汁を吸うと
元に戻る事は中々難しいらしく、いまだにスーパーバイザー
気取りのところはある。

そんなところが益々気に入らないジム。

ピー、新人君、ジムが倉庫にいた。そしてジムがあるものを
見つけたらしい。それはロッシの工具箱においてあったイオの
休暇届。

いきなりそれを手に取り、ビリッビリッビリッ!と破きだし
ゴミ箱へ捨てた。
それを見ていた新人君。あまりの事に顔が引きつって驚いた。
そして、「ジム、頭おかしいよ。やばいよ。」とジムに
言うとジムは「ハッハッハッ~。」と声高らかに笑いながら
その場から消えていった・・・。

とその話をピーと新人君から後で聞いたおいらだった・・・。

ボンッ

2013-05-17 21:21:52 | 日記
ボンッ!

いきなり爆発した。

駐在時代。ヨルダンへ出張へ行った時の事。

初めての国というのは入国時緊張するもの。
それも中近東っすから。

毎度、毎度、人に言われとったのが「1人で行くの?」

まーね。1人で行くの。
当時の他会社の駐在さん方は身の危険等ありまして
必ず2~3人でいっとったんですが男は度胸の元勤め先は
その気は更々無く、「行け!」やったんですから・・・。

飛行機内、気になっていた事は滞在ビザ。
通常、中近東へ行く際には前もってビザ申請が必要。

しかしヨルダンの場合、2週間以内ならば空港で無料ビザが
貰えるとは聞いていたが真実のほどは不明やった。

落ち着いているフリはしていたが内心は心配やった。

アンマンに到着。
カードに名前やら色々記入して入国カウンターへ。
カウンターの兄ちゃんは素晴らしい微笑を見せ
「何日ここにいるの?仕事でしょ。」と意外やった。

「10日したら直ぐ帰る。いや今帰っても良いかな」
とおいらは言った。

すると簡単にビザが貰えた。意外すぎるほど簡単やった。

客先の人の迎えで会社へ向かう。車から見た外の光景は
廃墟じみた建物が無数にあった・・・。
なーに気のせいさ、働いてるんだよ。ただそう見えるだけさ。
自分に良く言い聞かせた。

客先の工場に着いた。見た目はやはり廃墟そのもの。
しかし、内側はしっかりしていた。少しホコリまみれ
やったが。

客先エンジニア達が
「お前は長旅で疲れているから何もしなくていい。」
と笑顔で言われ、椅子に座らせられた。
機械に金型を取り付けた客先エンジニア達。

笑顔を絶やさないエンジニア達やった。

それじゃー機械でも動かしますかと温度計のスイッチを
ON・・・。ボンッ!ヒューズがとび温度計が爆破した。

「へ!?」何が起こったん?

よーく見ると配線が金型に挟まってつぶれてるやんけ!

「いやー、こんな事初めてだよ。彼らも君がいて緊張して
 いたんだろうね。ハッハッハ。」
と、この工場の若頭が飛び切りの笑顔で笑っていた。

そういえばヨルダンへ来てカウンターの兄ちゃんといい
客先といい、よう笑う人達やなーと感心させられた。

それもありかなって思った出張やった。

うん。

2013-05-14 20:31:32 | 日記
いやー、期待を裏切らないって凄いよね。

雨がさ、やっぱり降るんだよ。この国は。

こーでなきゃね。

あの天気の良さはきっと幻なのさ・・・。

日曜日、天気が少し良かった。息子とサッカーの
トレーニングをしに公園へ向かう途中、息子の学校の
近くをを通ると予想してない道路の工事が始まっていた。

「ふーん。明日は歩きやな。車で連れていかれへんよ。」
とおいらが言った。
息子は「分かった。どうして?」とチンプンカンプンの
回答。

そして、なにやら雲行きが怪しくなった。

ポツッと、なにやら降ってきた。雨だ!

そう思ったおいらは息子に「雨が降ってきおった!あかん。」
息子は「大丈夫や、雨やあらへんよ。工事に使っている水が
    降ってきてるだけやん!まだ外にいられるよ。」

「へー、そうなん。」と単純なおいら。納得してもうた。

そして公園へ行き少しの間サッカーをしていると
やはりポツッとなにやら降っている。

明らかに雨やんけ!

「あかんで!これめっちゃ降ってくるから早よー家に
 帰るで!」

家に急いで帰るとギリセーフ!中に入るなり
ザバーッと大降り。

期待を裏切らないウェールズの天気。

会社の同僚ジム。

期待を裏切らないヘビースモーカー。

予想以上に高騰するタバコ。
もちろん、一日1箱以上吸うこの男は焦っていた。
その為、電子タバコを購入。

電子タバコをおいらに見せたその日に
「最高だぜー!味も普通のタバコと同じだよ!
 いやー普通のタバコよりも健康的になるぞ。」

と、なんとなく結末が分かる事を言っていたこの男。

おいらに見せた1週間後。

スモーキングシェルターには奴がいた。
明らかにタバコの匂いがする。

見に行くと・・・やっぱり普通のタバコ吸うとるやんけ!

奴もまた期待を裏切らないウェールズに住むウェールズ人。

うん!期待を裏切らないウェールズ・・・。

なんやねん!