空の爽やか散歩道

古今東西
昔今日記

ボーリング

2014-10-13 15:19:44 | 日記
「今晩は少し遅くなるけど大丈夫か?」

駐在時代の出張でスウェーデンへ行った時の事。

客先の話とおいらの勤めていた日本本社営業部担当者の
話とが大きな違いがあり、正直イライラしていた。

「日本で承認したんだよね?それと同じ物がここにある。
 でも、君たちは駄目だといっている。何でやねん?」

本社の担当者談
「客先には製品の承認も得たし、客が日本滞在時には何も
 クレームもなかったし、何も要求なんてしてこなかった。」

客先談
「日本へ行った時に製品に関してもまだまだ改善が必要だという
 事を担当者に伝えた。でも彼はこう言ったんだ。駐在員が全部
 面倒を見るから製品は日本よりも良い物が出来るでしょうと。
 しかし、君の本当の意見を聞きたいんだが・・・。」

なんやねん!それ!

「あのな、おいら思うに日本と同じ物を作って今それがうちらの
 目の前にあんねん。簡単にいうとな、日本でもっと調整出来たと
 思うで。あの担当者に何を吹き込まれたかは知らんが正直あまり
 ええ担当者とは思わん。それに彼には本社社員や客先が
 クレームを出しとる。お前らもその中のうちの一社という事。
 ここにいる代理店の彼もかなり彼にはうんざりしているうちの一人。
 これがおいらの本当の意見や。」

代理店
「そりゃそうだが・・・。」

客先
「それじゃ・・どうすればいいんだ!」

おいら
「まず、大きな箱を用意してくれ。今から金型を外す。それを
 パッキンで包んで、その大きな箱に入れる。あとはパーセルに
 頼んで日本へGo!」

客先
「・・・・。いや、それは困る・・。

結果、日本へ電話を掛け、客先VS担当者 代理店VS担当者
おいらVS担当者。

もめて、もめて、もめまくり、しゃーない出来る範囲内まで
やりましょか。という事になった。

その日の仕事はこの揉め事でほとんど時間を費やした感じがした。
担当者のいい加減な態度にイライラ、客先が製品を認めなかった
事にイライラ。

ようやく仕事が終わりホテルにでも帰ってゆっくりするかと
思っていた矢先、代理店から
「今、ドイツからも訪問者が来ているんだ。今晩は皆で
 夕食でもどうかという事なんだが。時間は・・・
 今晩は少し遅くなるけど大丈夫か?」

「あのな、疲れてるねん。でもまーええで。どこいくねん?」

「ボーリング。」

一瞬耳を疑った。boring?若しくはbowling?

もちろん答えは後者のほう。

夜7時半、代理店の車でボーリング場へ到着。

だいの男8人でボーリングをする。ストライクをとると「イェーィ!」
と野太い声とともにハイファイブする、隣のレーンでボーリングをする
瑞典人3人と独人1人のチーム。

正直気色悪い。うれしくねー。

まわりを見ても男で野太い声出してはしゃいでいるのはここだけ。

はやく、はやくこの日本人を開放してくれ。ここから出してくれ。

ぐぉおおおおおおおおおお。

その後、飯を食いホテルに戻ったのは夜12時過ぎやった・・・。

おっさん、おいらは真っ白い灰になったぜ・・・。

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