蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

近松門左衛門忌 (bon)

2018-11-22 | 日々雑感、散策、旅行

 世の中、騒がしいですが、ちょっと忘れて・・


 今日は、近松門左衛門の忌日(旧暦)に当たります。 1653~1725年ですから、江戸時代
の浄瑠璃、歌舞伎の作者です。 

 曽根崎心中や心中天網島など有名ですね。1978年の映画「曽根崎心中」に、歌手・作曲家
の宇崎竜童が左幸子や梶芽衣子らと出演していました。

 近松門左衛門、本名を杉本信盛といい、福井県の生まれだそうです。 10歳ころ京都に
移り住んで、浄瑠璃語りのもとで、30歳ころには近世浄瑠璃の始まりといわれる『出世景
清』を世に出しているのです。

        近松門左衛門像
          (ウイキペディアより) 

 1703年(元禄16年、近松50歳ころ)に、曽根崎心中が上演され、その後大阪に移り住み
浄瑠璃に専念し
て次々と作品を発表するのです。

 72歳で世を去り、辞世の歌は「それぞ辞世 さるほどにさても そののちに 残る桜が
花し匂はば」と、「残れとは 思ふも愚か 埋み火の 消ぬ間あだなる 朽木書きして」
とあり、この人もやはり思うところ色々あるのですね。
 墓所は大阪の谷町にあるという。 明治から、忌日は新暦の11月22日とされ、近松忌、
巣林子忌、巣林忌と呼ばれ、冬の季語となっているそうです。


 ところで、なぜ「心中(しんじゅう)」というのでしょう? ウイキペディアに次の
ようにありました。

『本来は相思相愛の仲にある男女が双方の一致した意思により一緒に自殺または嘱託殺人
すること。情死とも。「心中」は本来「しんちゅう」と読み、「まことの心意、まごころ」
を意味する言葉だが、それが転じて「他人に対して義理立てをする」意味から、「心中立」
(しんじゅうだて)とされ、特に男女が愛情を守り通すこと、男女の相愛をいうように
なった。』とあります。

 つまり、「心中」は、他人に対して義理立てをするという意味の「心中立」のことを
言ったようです。 そして、『相愛の男女がその愛の変わらぬ証として、髪を切ったり、
切指や爪を抜いたり、誓紙を交わす等、の行為もいうようになり、究極の形として相愛の
男女の相対死(あいたいじに)を指すようになる。』と。
 

 相次ぐ作品「心中もの」も手伝って、情死を賛美する風潮も現れ、当時、遊女と心中
する等の 心中事件が増加して社会問題化し、江戸幕府は厳しい取り締まりを行ったとあ
ります。

 最近では、ネット心中など不可解な事件もありますが、無理心中や一家心中など悲しい
悲劇も後を絶ちません。特に子供を巻き添えにするケースが多く、これは、殺人なんで
すね。 

 話が、悲しい方向になりましたが、「御中」というのもあります。手紙の宛名につけた
りするアレです。

 これはどういうことかと調べてみましたら、『御中は、「組織の中の人へ」という意味
を持っている』とありました。なるほど、会社とか組織・団体の宛名は、だれだれと個人
(担当者)を指定していませんから、「様」ではなく、誰か組織の中の人あてですよ・・
という意味なんですね。
 ついでながら、病院の先生から他の医師への紹介状などの宛名の下に、侍史・御侍史、
机下・御机下などの脇付がつけられていますが、これは、相手に敬意を払う意味からだ
そうです。
 近松から、とんだ話になりました。 

 

阿木燿子プロデュース・作詞、宇崎竜童作曲、12月12~20日 新国立劇場

 

 

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« GAFA  (bon) | トップ | 園芸友の会Nov.‛18 (bon) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日々雑感、散策、旅行」カテゴリの最新記事