昨夜の埼玉スタジアムは燃えました。これまで首位の豪州に2対1で勝利したからです。
この勢いで残る6試合を進めて、W杯カタール大会に向けて予選突破を!
いつだったか失念しましたが、たぶん1986年頃の秋のことなんです。
年を重ねて行くと過去の想い出ばかりが出てきたりしますが、北陸勤務時代のほ
のぼのとした楽しい秋の想い出が頭をよぎりました。
「君と行く 医王のもみじ葉夢にまで 赤く染まりて燃え上がりけり」
こんな歌を贈られたのでした。
(ネット画像より)
もう30数年も前のことです。 金沢市の奥方面に医王山(いおうぜん)という山
があります。そのふもとにハイキングに行った時のお話です。
私が北陸で勤務していた職場は、管理課の数名の女性社員を除いては、100人以上
の男性ばかりの職場で、インフラ設備の建設・保全を主たる業務としている技術集
団でありました。
私は金沢のロータリークラブに入会していましたが、そのロータリークラブでは、
会員の職域対抗の、夏は早朝野球大会、冬には女子の卓球大会がありました。
野球の方は、自分の職場でメンバーが構成できましたが、女子の卓球の参加は、
別の職場(同じ会社の)から女子卓球選手を依頼することにしました。 この別の
職場は、機関の長と管理職には男性社員がいますが他は100人以上の女子社員ばかり
の職場でした。
機関の長を通じて、その理由を説明しロータリークラブの女子卓球大会への参加
が快諾されたのでした。 で、果たして、優勝してしまったのでした。大きな優勝
旗を掲げてお礼のご挨拶に訪問したり、そんなご縁が出来ていたのです。
前置きが長くなりましたが、この女子社員の職場では、大半がいわゆる「泊り明
け」の輪番勤務で、夜勤をした翌日はフリーなので、10名ほどの社員で秋のハイキ
ングが計画され、どういうわけか私にお誘いがかかりました。
その日は、ウイークデーでしたが私は夕方に所要があるだけでしたので、連絡は
つくようにしてその日はお休みをとり、そのハイキングに参加させてもらったのです。
金沢城から医王山を望む
(ウイキペディアより)
その日が来ました。 集合場所まで、私は車で行きましたが、10名ほどは女性ば
かりで、そこには卓球選手はいなかったようでした。男は私一人だけだったのです。
こんな経験は初めてでしたし、ほとんど知らない人たちの女性グループ、同じ会社
の社員・・といっても、大方は初対面でした。
しかし、女性たちはあらかじめ私のことは話されていて、ハイキングの環境でし
たから慣れ慣れしく、すぐに以前から友達のような感じになりました。お昼のお弁
当は、私の分がちゃんと用意されていて、めいめい持参されたおかずや、お菓子な
どをもらったり、のどかな秋の楽しいハイキングでした。
そんな団らんのひとときに、冒頭の歌が贈られたものですから、平静を装いつつ
も内心は穏やかではなかったのですね。昔なら、こんなとき、さりげなく「返歌」
を贈るたしなみであるところでしょうが、残念ながらそのような才もなくただただ
お礼を言うのが精いっぱいだったのですね。
この楽しい医王山ハイキングの出来事は、今までだれにも話したことがなく初め
てここに披露する次第です。 当時の写真もどこかに残っているはずですが、誰が
誰か、歌を詠んだ人の名前も今は知らないのです。
しかし、冒頭の歌だけは、忘れずに覚えていました。
秋のささやき