新型コロナで、大相撲名古屋場所を国技館にし、観客を1/4に制限した
異例の場所は、照ノ富士が序二段から我慢を重ねて幕尻に番付し、平幕に
大関経験者が4人もいるという珍しい場所ですが、それぞれに頑張っています。
新大関の朝乃山は白鵬とならんで、9連勝で全勝街道を走っていて好調です。
関東に来てから金沢八景がお馴染みですが、子供の頃には、近江八景しか知らな
かったのです。 すっかり忘れていたのですが、この28日(7月)には、近江八景
の一つである「唐崎神社」で毎年 7月28~29日に、源氏物語にも出てくる「お祓い」
(お祭り)があるというので、私は行ったことはありませんがちょっと調べてみま
した。 先ずは近江八景から・・。
近江八景というのは、びわ湖の南部周辺に散在している景勝地のことで、中国の
「瀟湘八景」(しょうしょうはっけい)になぞらえて選ばれたと伝えられています。
具体的にどこかといえば、下図にありますように、名勝の場所を石山寺・瀬田の
唐橋・粟津ケ原・矢橋・三井寺・唐崎神社・浮御堂・比良山系と特定したところが
特徴であるとされています。
(今、滋賀.JP HPより)
近江八景は、16世紀後半頃に選定されたとあり、和歌・書・絵画にも精通していた
近衛信尹は、近江の数ある優れた名勝の中から、既に日本に入っていた瀟湘八景の
情景をも取合わせて選び、琵琶湖畔の膳所城からの眺望を和歌で詠み、城主に献上
したとか・・風流この上ないお話ですね。
『いま、滋賀.JP』に以下の歌がありました。
・石山秋月: いしやまのしゅうげつ 石山寺 (万葉集を詠む)
石山や 鳰の海てる月かげは 明石も須磨も ほかならぬ哉
・勢田夕照: せた(瀬田)のせきしょう 瀬田の唐橋
露時雨 もる山遠く過ぎつつ 夕日のわたる 勢田の長橋
・粟津晴嵐: あわずのせいらん 粟津原
雲はらふ 嵐につれて 百船も千船も 浪の粟津に寄する
・矢橋帰帆: やばせのきはん 矢橋(草津市)
真帆ひきて 八(矢)橋に帰える船は 打出の浜を あとの追風
・三井晩鐘: みいのばんしょう 三井寺(園城寺)
思うその あかつきちぎるはじめぞと まず聞く三井の 入あいの声
・唐崎夜雨: からさきのやう 唐崎神社(大津市)
夜の雨に 音をゆづりて夕風を よそにそだてる 唐崎の松
・堅田落雁: かたたのらくがん 浮御堂
峰あまた 越えて越路にまづ近き 堅田になびき 落る雁かね
・比良暮雪: ひらのぼせつ 比良山系
雪晴るる 比良の高嶺の夕暮れは 花の盛りに すぐる春かな
『江戸後期の浮世絵師・歌川広重によって描かれた錦絵による名所絵(浮世絵風
景画)揃物『近江八景』は、彼の代表作の一つであり、かつ、近江八景の代表作で
ある。名所絵揃物の大作である『東海道五十三次』が成功を収めた後を受けて、天
保5年(1834年)頃、版元・保永堂によって刊行された。』(ウイキペディア)
浮世絵八景(歌川広重作) (ウイキペディアより)
石山秋月 瀬田唐橋 粟津晴嵐 矢橋帰帆
三井晩鐘 唐崎夜雨 堅田落雁 比良暮雪
大津市の日吉大社の摂社である唐崎神社で、7月28~29日に行われる『唐崎神社の
みたらし祭り』は、古来より祓いの霊場として有名だそうですが、平安朝「七瀬の
祓(ななせのはらえ)」の一所だそうです。また、厄除けや病気平癒(特に女性の
下の病)に霊験がある神社で、トイレのお守り「ちの輪守」で有名だとあります。
唐崎神社
(同HPより)
みたらし祭は、地域の人の健康や厄を払い祈願する祭事で、芽の輪くぐり、湯立
神楽、炊き上げ、奉納行事などが行われるとあります。 夜空を焦がす勇壮な手筒
花火は圧巻だそうです。 今年は、新型コロナで、規模は縮小して行われるとのこと
です。
私は、唐崎神社に行ったことがなく、この みたらし祭りは知りませんが、近江
八景のうち、昔、訪れたのは 石山寺、瀬田の唐橋、三井寺、堅田落雁の浮御堂が
あります。 石山寺は紫式部がここで源氏物語を着想したとかで有名で史跡もあっ
たようです。三井寺は、かって西国三十三か所巡りの時に、浮御堂は観光で何度か訪れ、
そして瀬田の唐橋の想い出は、学生時代の運動クラブがボートでしたので、関西で
の試合は、淀川(桜ノ宮)とこの瀬田~南郷洗堰(びわ湖毎日マラソンで通りますね)
が主な会場で、瀬田の場合は、この唐橋(新橋)の橋脚につながれたロープを持ち、
スタート合図で漕ぎ出す・・そんな想い出があります。
もう半世紀以上前のことになるのですね。
巣ごもり時、“ネット旅”をお楽しみください・・。
唐崎の夜雨 [近江八景を巡る旅]
唐崎神社「みたらし祭」 太鼓奉納~手筒花火神事ほか 2015.7.29(滋賀大津)