新型コロナウイルスの感染者は世界で50万人を超えました。
記事のタイトルは、3/25夜、小池東京都知事の緊急記者会見で述べた言葉です。
ちょうどこの日、東京都で新たに感染した人の数は、1日で41人となり、直近の10~
15人をはるかに超える数で、翌日も47人/日と急激な増加となり、今日の発表(27日
現在)でも40人と3日間連続40人以上を記録し、都道府県で最大数(238人/累計)の
感染者が出たとありました。しかもこの238人のうち感染経路が特定できない人が4割
以上に及び、このことが大きな問題で、すべての人々の自覚に委ねる所以なんですね。
先週あたりには、豊島園、西武遊園地、八景島で一部開園するなど、少し緩んで
いたのではないか? 我が家でも、(恥ずかしながら)大学を卒業したこの春休みに
楽しみにしていた公演が先週に予定されていて、これを制止したために、口も利かな
くなる始末でした。確かに何か月も前から取りにくいチケットだったらしいのですが、
結局、2日前になって、その公演が中止となったため、ご機嫌も回復しましたが、
若い人たちの間には、頭での理解と自らの行動は異なっているようで、このことは
なかなか思い通りに行きにくい部分なんですね。
したがって、いろんな、そしてとくにクラスターを発生させる危険をはらんでいる
公演、イベントや施設等においては、主催者、経営者のより一層の責任感を持った
判断・行動が望まれるのでしょう。
5月中旬に会合(パーティー)が予定されていて、そのちょうど2か月前のリマイン
ドメールが来て “・・ぜひ元気で集いあいましょう。”なんてアホな幹事がまだい
るのです。
(ネット画像より)
豊島園等は、都知事の記者発表の後、今週は閉園するそうです。当たり前ですよ!
外出が制限されれば、人の移動が激減するわけですから、いろんなお店や交通関係
等に直接影響し、売り上げ減少となり、特に零細事業者は大きな痛手になります。
景気悪化に物不足、失業者増等、経済対策は重要な局面に入らざるを得ませんが、
しかし、先ずは感染拡大を防ぐことが最優先ですね。
本来、オリンピックイヤーで、気分も華々しく景気も強い期待がありましたが、
一転、一年延期を決断し、それによる計り知れない対策、調整等々解決すべき課題は
山積しています。多くの関係者の方々はご苦労ですが、首相、大臣はじめ政府並びに
関係する皆さんには、ビリッと背骨に電流が走ったような緊張を覚えているかもしれ
ません。 このような時に慌てて、拙速な行動・判断はくれぐれもされないよう念じ
るばかりです。
事業者の皆さんも、横並び意識ではなく、勇気ある自己判断をお願いしたいもの
です。
(COVID-19 Live WORLD MAP/COUNT 2020.3.28 10:00)
誰かが言っていましたが、年寄りの“つぶやき”と“ぼやき”を合わせて“つぼ
やき”になってしまいました。
先に(3/20)、ドイツのメルケル首相の国民に向けたスピーチの和訳を友人が
すぐに送ってくれていましたので、無断ですが、以下に掲載させていただきました。
感動しました。
*****ドイツ メルケル首相のスピーチ*****
親愛なる国民の皆さん。
現在、コロナウィルスは私たちの生活を著しく変えています。日常生活、公的生活、
社会的な人との関わりの真価が問われるという、これまでにない事態に発展しています。
何百万人もの人が職場に行けず、子供たちは学校や保育施設に行けない状況です。
劇場、映画館、店などは閉鎖されていますが、最も辛いことは、これまで当たり前に
会っていた人に会えなくなってしまったことでしょう。このような状況に置かれれば、
誰もがこの先どうなるのか、多くの疑問と不安を抱えてしまうのは当然のことです。
このような状況の中、今日、首相である私と連邦政府のすべての同僚たちが導き
出したことをお話ししたいと思います。
オープンな民主主義国家でありますから、私たちの下した政治的決定は透明性を
持ち、詳しく説明されなければなりません。決定の理由を明瞭に解説し、話し合う
ことで実践可能となります。
すべての国民の皆さんが、この課題を自分の任務として理解されたならば、この
課題は達成される、私はそう確信しています。
ですから、申し上げます。事態は深刻です。どうかこの状況を理解してください。
東西ドイツ統一以来、いいえ、第二次世界大戦以来、我が国においてこれほどまでに
一致団結を要する挑戦はなかったのです。
連邦政府と州が伝染病の中ですべての人を守り、経済的、社会的、文化的な損失を
出来る限り抑えるために何をするべきか、そのためになぜあなた方を必要としている
のか、そしてひとりひとりに何が出来るのかを説明したいと思います。
伝染病について私がこれから申し上げることは、ロベルト・コッホ研究所のエキス
パート、その他の学者、ウィルス学者からなる連邦政府協議会からの情報です。世界
中が全力で研究していますが、まだコロナウィルスの治療薬もワクチンも発見されて
いません。
発見されるまでの間に出来ることがひとつだけあります。それは私たちの行動に
関わってきます。つまり、ウィルス感染の拡大の速度を落とし、その何カ月もの間に
研究者が薬品とワクチンを発見できるよう、時間稼ぎをするのです。もちろん、その
間に感染し発病した患者は出来る限り手厚く看護されなければなりません。
ドイツには優れた医療制度があり、世界でもトップクラスです。しかし、短期間に
多くの重症患者が運び込まれた場合、病院には大きな負担がかかります。それは統計
上の単なる抽象的な数字ではなく、父または祖父、母または祖母、パートナーであり、
彼らは人間です。そして、私たちはすべての人の命に価値があることを知るコミュニ
ティで生活しているのです。
まずこの場を借りて、医師、そして看護施設、病院などで働くすべての方にお礼を
申し上げます。あなた方は最前線で戦っています。この感染の深刻な経過を最初に
見ています。毎日、新しい感染者に奉仕し、人々のためにそこにいてくれるのです。
あなた方の仕事は素晴らしいことであり、心から感謝します。
さて、ドイツでのウィルス感染拡大を遅らせるために何をするべきか。そのために
極めて重要なのは、私たちは公的な生活を中止することなのです。もちろん、理性と
将来を見据えた判断を持って国家が機能し続けるよう、供給は引き続き確保され、
可能な限り多くの経済活動が維持できるようにします。
しかし、人々を危険にさらしかねない全てのこと、個人的のみならず、社会全体を
害するであろうことを今、制限する必要があります。私たちは出来る限り、感染の
リスクを回避しなければなりません。
すでに現在、大変な制限を強いられていることは承知しています。イベントは無く
なり、見本市、コンサートは中止、学校も大学も保育施設も閉鎖、公園で遊ぶこと
さえ出来ません。州と国の合意によるこれらの閉鎖は厳しいものであり、私たちの
生活と民主的な自己理解を阻むことも承知しています。こういった制限は、この国に
はこれまであり得ないことでした。
旅行や移動の自由を苦労して勝ち取った私のような人間にとって(注※メルケル
首相は東独出身)、そのような制限は絶対に必要な場合にのみ正当化されます。民主
主義国家においては、そういった制限は簡単に行われるべきではなく、一時的なもの
でなくてはなりません。今現在、人命を救うため、これは避けられないことなのです。
そのため、今週初めから国境管理を一層強化し、最も重要な近隣諸国の一部に対す
る入国制限を施行しています。
経済面、特に大企業、中小企業、商店、レストラン、フリーランサーにとっては
現在すでに大変厳しい状況です。今後数週間は、さらに厳しい状況になるでしょう。
しかし、経済的影響を緩和させるため、そして何よりも皆さんの職場が確保される
よう、連邦政府は出来る限りのことをしていきます。企業と従業員がこの困難な試練
を乗り越えるために必要なものを支援していきます。
そして安心していただきたいのは、食糧の供給については心配無用であり、スーパー
の棚が一日で空になったとしてもすぐに補充される、ということです。スーパーに
向かっている方々に言いたいのです。家にストックがあること、物が足りていること
は確かに安心です。しかし、節度を守ってください。買い溜めは不要で無意味であり、
全く不健全です。
また、普段、感謝の言葉を述べることのなかった人々に対しても、この場を借りて
お礼を申し上げます。スーパーのレジを打つ方々、スーパーの棚に商品を補充される
方々は、この時期、大変なお仕事を担われています。私たち国民のためにお店を開け
ていてくださって、ありがとうございます。
さて、現在急を要すること、それはウィルスの急速な拡散を防ぐために私たちが
効果的な手段を使わない限り、政府の措置は意味を持たなくなるということです。
私たち自身、誰もがこのウィルスに感染する可能性があるのですから、すべての人が
協力しなければなりません。 まず、今日、何が起こっているかを真剣に受け止めま
しょう。パニックになる必要はありませんが、軽んじてもいけません。すべての人の
努力が必要なのです。
この伝染病が私たちに教えてくれていることがあります。それは私たちがどれほど
脆弱であるか、どれほど他者の思いやりある行動に依存しているかということ、それ
と同時に、私たちが協力し合うことでいかにお互いを守り、強めることができるか、
ということです。
ウィルスの拡散を受け入れてはなりません。それを封じる手段があります。お互い
の距離を保ちましょう。ウィルス学者は明確にアドバイスしています。握手をしては
いけません。丁寧に頻繁に手を洗い、人と少なくとも1,5メートルの距離を置き、
出来るだけお年寄りとのコンタクトを避けましょう。お年寄りは特にリスクが高い
からです。
この要求が難しいことであることは承知しています。こういった困難な時期にこそ、
人にそばにいてもらいたいものですし、物理的な近接、触れ合いこそが癒しとなる
ものです。残念ながら、現時点ではそれは逆効果を生みます。誰もが距離を置くこと
が大変重要であることを自覚しなくてはなりません。
善意のある訪問、不必要な旅行、これらはすべて感染を意味し、行ってはならない
のです。専門家が「お年寄りは孫に会ってはいけない」と言うのには、こういった
明白な理由があるからです。
人と会うことを避ける方は、毎日たくさんの病人の看護をしている病院の負担を
軽減させているのです。これが私たちが人命を救う方法なのです。確かに難しい状況
の人もいます。世話をしている人、慰めの言葉や未来への希望が必要な人をひとりに
はさせたくはありません。私たちは家族として、あるいは社会の一員として、お互い
に支えあう他の方法を見つけましょう。
ウィルスが及ぼす社会的影響に逆らうクリエイティブな方法はたくさんあります。
祖父母が寂しくないように、ポッドキャストに録音する孫もいます。愛情と友情を
示す方法を見つける必要があります。 Skype、電話、メール、そして手紙を書くと
いう方法もあります。郵便は配達されていますから。自分で買い物に行けない近所の
お年寄りを助けているという素晴らしい助け合いの話も耳にします。この社会は人を
孤独にさせない様々な手段がたくさんある、私はそう確信しています。
申し上げたいのは、今後適用されるべき規則を遵守していただきたい、ということ
です。政府は常に現状を調査し、必要であれば修正をしていきます。現在は動的な
情勢でありますから、いかなる時も臨機応変に他の機関と対応できるよう、高い意識
を保つ必要があります。そして説明もしていきます。
ですから、私からのお願いです。どうか私たちからの公式発表以外の噂を信じない
でください。発表は多くの言語にも訳されます。
私たちは民主国家にいます。強制されることなく、知識を共有し、協力しあって
生活しています。これは歴史的な課題であり、協力なしでは達成できません。
私たちがこの危機を克服できることは間違いありません。しかし、いったいどれ
ほどの犠牲者となるのでしょう? どれだけの愛する人々を失うことになるのでしょ
う? それは大部分が今後の私たちにかかってきています。今、断固として対応しな
ければなりません。現在の制限を受け入れ、お互いに助け合いましょう。
状況は深刻で未解決ですが、お互いが規律を遵守し、実行することで状況は変わっ
ていくでしょう。
このような状況は初めてですが、私たちは心から理性を持って行動することで人命
が助けられることを示さなければなりません。例外なしに、一人一人が私たちすべて
に関わってくるのです。
ご自愛ください。そしてあなたの愛する人を守ってください。ありがとうございます。