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六畳間の中心で涙を流す NEW

ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2023年ルーキー回顧34 林 琢真(駒澤大4年)二塁手

2023-12-24 12:09:40 | 状況説明

林 琢真(DeNA3位)内野手 (駒沢大出身)

蔵の入団前評価:☆☆(中位指名級)

 

駒大では二塁手として活躍していた選手で、セカンドの守備と走力はある程度1年目からやれると思っていました。まだ線が細く非力なスイングで、1年目からの活躍は厳しいと打撃は見ていましたが、ハンドリングの柔らかく、将来的に一番楽しみなのは打撃ではないかと評価した選手です(詳しくは氏名をクリックすると当時の寸評が自由に読めますので)。そんな林選手の1年目は、シーズン序盤は便利屋的に、二塁や三塁などの守備固め・代走などの起用でした。しかし、ベイに必要だったのはショートの選手だったはず。ようやく、シーズン終盤になり、ショートで出場する機会が増えてきました。そんな林選手の成績は、一軍で 65試合(141打数) 0本 11点 7盗(3失) 打率.206厘 でした。大半は一軍にいたイメージですが、二軍では 27試合(103打数) 0本 14点 6盗(4失) 打率.233厘 といったものでした。 

まず、一二軍合わせて92試合・244打数 を経験できたことは評価できます。特に、一軍での経験は貴重で、シーズン終盤に向けて内容を良化させ、CSでは不慣れだった遊撃の守備でも魅せていたのも収穫は大きかったです。盗塁成功率も7割と評価できますし、本職の二塁では5試合(守備率1.000厘)でした。しかし、不慣れな三塁では、19試合で(守備率.886厘)だったので、守備固めに使うのはあまり意味がなかったことがわかります。また期待されたショートでは、25試合で(守備率.974厘)。信頼できるショート守備率の目安が.970厘以上なので、多少まだ動きに違和感や経験不足の部分は感じましたが、適正をある程度示せたのは大きかったのでは? キャンプやシーズン序盤から、もっとショートの練習を積ませておけばと悔やまれるものはありました。

もう少し打撃成績を詳しく見てみると、141打数で29三振。三振比率は、20.6% と、一軍の三振比率は新人としては悪く有りません。一軍ならば25%以下ぐらいを望みたいところで、その点ミート力の片鱗は魅せてくれたように思います。打席でも粘ることができ、簡単にアウトにされないのは、DeNA打線の中では貴重な存在です。また、四死球は9個であり、四死球率は 6.4% とあまり高くありません。通常四死球率は8%ぐらいが平均的で、10%を超えるようだと優秀です。彼の打席を見ていると、さんざん粘ったあとにヒットにつなげることが多かったように見えました。それはそれで良いのですが、この辺を来季は四球にも繋げて、出塁率も高めてゆくことが求められるタイプだとは思います。来季は、出塁率を3割以上にはしたいところです。

三振比率はそこそこで、四死球率はもう一つということで、打撃は.206厘と、さすがに一年はの数字は想定していた通りかなといった気がします。ただし、シーズン終盤にかけては、かなり一軍のスピードにも慣れてきた感じ。来年に、この経験を活かして、打撃も守備も成長して行ってくれればという明るい展望を抱かせました。ショートが定まっていないベイスターズの中でも、来年への期待という意味では、この林が最右翼のところにいるのは間違いないと思います。そういった希望的な観測を抱かせてくれたことは、非常に大きな一年目ではなかったのでしょうか。そういった意味では、合格点の与えられるルーキーイヤーだったと思います。

蔵の印象:◯ (来年はレギュラー獲得も)