六畳間の中心で涙を流す NEW

ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2023年ルーキー回顧18 萩尾 匡也(慶応大4年)中堅

2023-12-08 11:12:37 | 状況説明

萩尾 匡也(巨人2位)外野 (慶応大出身)

蔵の入団前評価:☆☆☆(上位指名級)

 

強打者でありながら走力があり、守備では多少打球勘が怪しかったり、肩が弱かったりする部分はあったものの稀少価値の高い右打ちアスリート系外野手でした。そんな萩尾の一年目は、一軍で 11試合(16打数) 0本 0点 0盗(0失) 打率.063厘 と結果を残せなかったものの、プロ入り初ヒットは放つことができました。一方二軍では、101試合(307打数) 7本 36点 1盗(3失) 打率.283厘 といった好成績を残しました。

二月のキャンプ中から週刊誌ネタにされるなど、あまり首脳陣も我慢して起用しようという意志が感じられず早々二軍に降格。しかし、二軍では、101試合(307打数)と、充分な経験を積めた点は評価できます。心配された守備も、93試合で失策は1個と悪く有りません。走力の割に 1盗塁で3個の失敗はありますが、もう少し足でアピールして欲しかった気はします。打撃では、ファームでの長打力の目安である 5本以上をマークし、大卒ルーキーの目安である打率2割5分を大きく上回るなど、存在感を示すことができていました。

もう少し打撃成績を細かく見てみると、307打数で三振は67個。三振比率は、21.8% とこれも悪くはありません。一軍を意識するのであれば、三振比率は20%以下が目安とはなりますが、彼のような強打者タイプならば、25%以内であれば合格点かと思います。四死球は29個で、四死球率は 9.4% とまずまず。目安は10%以上ですが、これも悪い数字ではありません。問題は、あと一歩足りないミート力とボールの見極めが、一軍と二軍との別れ目になっている可能性はありますが。

それでも今行われている台湾ウィンターリーグでは、所属するホワイトでは抜けた打力を魅せています。内容的には、1位の浅野と共にプロスペクトに位置づけてもおかしくないレベルの内容で、首脳陣が我慢して育てようという意識があれば、来季ブレイクしても不思議ではないように思えるほどです。ことルーキーイヤーとしては一軍で全くやれなかった点は気になりますが、大卒ルーキーであることを考えれば、合格点の一年目ではなかったのではないのでしょうか。

蔵の印象:❍ (プロスペクト級の存在)