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ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2023年ルーキー回顧24 西村 瑠伊斗(京都外大西3年)右翼&投手

2023-12-14 11:51:34 | 状況説明

西村 瑠伊斗(ヤクルト2位)外野 (京都外大西出身)

蔵の入団前評価:☆☆☆☆(1位指名級)

 

天性の長距離打者というよりも、ミート力が突出しているために、バットの芯でボールが捉えられる確率が高いのでオーバー・フェンスをすることも多くなるといったタイプでした。守備・走力に際立つものはありませんでしたが、こと打つことに関しては天才的な素材だということで、この年の中で3人しか付けなかった ☆☆☆☆ の高い評価をしました。

そんな西村選手の一年目ですが、高卒ながら一軍で、1試合(1打数)無安打で終わります。これも、首脳陣の期待の現れなのでは? 二軍では、91試合(278打数) 4本 22点 2盗(3失敗)打率.183厘 といった成績に終わります。天才的なミートセンスを誇った選手にしては、高卒野手の目安である打率2割を割ったのは気になるところ。走力に関しては、そんなものだと思います。また守備では、外野ではなく、ポスト村上を意識してか? 三塁で43試合(守備率.967厘)でした。最も守備率が低く出る三塁で、守備率.960厘が信頼できる目安であり、それを一年目からクリアできている点は明るい材料かと。守備の不安が少ないと、翌年は打撃に集中できて大きく伸びるということがよくあります。

もう少し打撃成績を細かく観てみると、278打数で95三振。三振比率は、34.2% と高めです。いつも言うように、三振比率の目安は、一軍を意識するのならば20%以内。長打を売りにするのであれば、25%以内ぐらいに抑えたいところ。天才的なミート力を誇っていた選手にしては、想像以上にプロのレベルに戸惑ったことが伺えます。ボールだと思った球がストライクとコールされたり、打てると思った球が当たらなかったりといったギャップをそれだけ感じていた可能性があります。ちなみに四死球は13個で、四死球率ば 4.7% とこれも極めて低いです。これは、追い込まれる前に積極的に打ちにゆこうとしたからかもしれませんが、打率が.183厘と低いことを考えると、根本的にボールが見えていなかった可能性があります。

この三振比率と四死球率からみて、来年即出てくるか?と言われると、かなり厳しいと言わざるえません。この辺のギャップを、いかに補って行けるかの2年目になりそうです。92試合・279打数の経験を充分積めただけに、その経験をいかに活かせるのか、試金石になる一年になりそうです。正直、あまりの数字の低さに、個人的にはちょっとショックを受けました。ただし、高卒ルーキーとして、多くの経験も積めたので、及第点には評価したいと思いました。

蔵の印象:△ (2年目の巻き返しに期待)