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ルーキー選手の、プロ入り一年目を振り返る

2023年ルーキー回顧41 伊藤 茉央(東農大オホーツク)投手

2023-12-31 12:15:41 | 状況説明

伊藤 茉央(楽天4位)投手 (東農大オホーツク出身)

蔵の入団前評価:指名見送り

 

寸評にも記載した通り(氏名をクリックすると当時の寸評が自由に読めます)、あまりプロにいないタイプであり、1年目はハマるかもとは書きました。ある程度のまとまりがあるので、何かプロで武器になるものを見出だせればとも書いたのですが、見事に得意なシンカーに磨きをかけて特徴を出すことができたようです。そんな伊藤投手の1年目は、一軍で 25試合(22回) 1勝0敗3H 防 3.27 と、一定の成果を出しました。ちなみに2軍では、23試合(20回2/3) 2勝2敗0S 防 3.48 と、似たような成績でした。

いつも言うように、信頼できるリリーフの目安というのは、一軍の場合は防御率2点台(先発は3.50以内)なので、その点では若干物足りません。まだまだ、勝ちパターンとかそういった選手ではなく、一中継ぎといった位置づけだったのかもしれません。それでも、ルーキーであれば合格点ではあるように思います。もう少し細かく一軍成績をみてみると、22イニングで被安打は18本。被安打率は、90.0% 。一軍での被安打の目安は、90%以下なのでまさにファクターの条件そのものです。一方で四死球は17個出しており、四死球率は 77.3% 。これは、一軍での四死球率の目安は40%以下、三振が多く取れる選手でも40%台が許容範囲ですから多すぎます。三振は9個と少なく、1イニングあたり 0.41個 なので、余計に四死球が失点に絡みやすくなります。

そのため、被安打率はともかく、四死球率の多さと決め手の部分を改善してゆかないと、来年は一軍に定着できるかは微妙だと判断します。ことルーキーだということを考えれば良くやったと思いますが、内容的には及第点ぐらいなのかなと感じました。元来まとまりのある投手だけに、制球の改善は期待できるのではないのでしょうか。

蔵の印象:△ (数字的には悪くないが)