9月23日(金)、試写会で レオン・ライ、ドニー・イエン、チャーリー・ヤン、スン・ホンレイ、ルー・イー、キム・ソヨン、ラウ・カーリョン 出演、 ツイ・ハーク監督の「セブンソード」を観ました。
●ストーリー
1600年代、中国では明に代わって清が建国されていた。清の王はこの機会に、反乱分子の息の根を止めようと「禁武令」を出した。
これは、武術の研究も実践も禁止するものだったが、実際は武術などで身を守れない農民や女、子供を含む無差別な虐殺が、毎日繰り返されるだけの悪令だった。
なかでも「風火連城」が率いる部隊は、残虐で情け容赦なく、次々に政府の反乱分子とは全く関係の無い村々をも襲い、全員を皆殺しにしては悪道の限りを尽くしていた。
そんな事態を見かねた武術の達人・傳青主(ラウ・カーリョン)は、反清組織「天地会」の青年剣士・韓志邦(ルー・イー)と女侠・武元英(チャーリー・ヤン)を伴い、武術の名門「天山派」の大使に助けを求めに向かう。
険しい山奥を窮地に陥りながらも、なんとか大使の元に辿り着いた3人は、天山派最強の4大弟子・楚昭南(ドニー・イエン)、楊曇(レオン・ライ)、穆郎(ダンカン)、辛龍子(タイ・リー・ウー)らの助けを得る事に成功する。
天山派の4人と傳青主・韓志邦・武元英の3人を加えた7人は大使から、7種類の伝説の剣[莫問剣、由龍剣、青幹剣、競星剣、日月剣、舎神剣、天瀑剣]を与えられ「七剣人ーセブンソード」となり、宿敵「風火連城」との戦いに挑むのであったが……。
●感想
「HERO」、「LOVERS」に続く“武侠”超大作第三弾という触れ込みで登場したこの作品のチラシの冒頭には『「HERO」も「LOVERS」も、この作品の登場を待つ為の壮大なプロローグに過ぎなかった!』と言う大層な文言が書かれているのですが、残念ながら私には前二作に完全に負けてしまっている様にしか見えませんでした。
監督がツイ・ハークだけあって、流石に剣を使ってのアクションには目を瞠るものがあり、素晴らしかったのですが、暗闇でのアクションシーンの割合が多く、せっかくの剣闘シーンが観難かったり、話の繋ぎ方が大雑把だと感じる箇所が多く、「結構、勿体無い作り方をしているなぁ」と言う印象を受け少し残念に思えました。
作品の中盤で「風火連城」の追手の目を眩ます為に、「七剣人」の2人が数十頭の馬を荒野へと放しに行くのですが、急に「七剣人」の韓志邦が愛馬とのエピソードを取って付けた様に話し出し、いかにもお涙頂戴のシーンへと強引にもって行く演出には、呆れてしまいすっかり冷めてしまいました。
2時間33分と長めの作品なんですが、「カットすればいいのに!」と思えるシーンも多く、主に山間の乾燥した地域での撮影だった為、色合い的に地味な印象を受けてしまい、「埃っぽい映画だなぁ~」と感じてしまいました。
●採点
私のこの映画に対する評価は65点です。
出演している役者さんはアジアスターばかり集めているそうなんですが、アジア映画にあまり強くない私としては、そんなに感情移入も出来ず、ただ淡々と全編を観終わってしまったという印象が強い作品となりました。
それでも、「HERO」に出演していたドニー・イェンの剣闘はマーシャルアーツの達人らしく素晴らしいもので、劇中で見応えのあるシーンの一つとなりました。
また、「風火連城」の部隊長達のキャラが「マッドマックス」や「北斗の拳」の悪役を思い出させる衣装と顔のペイントでいかにも「私は悪役です!」って感じが出ていて良かったと思いました。
彼らの使う武器も仕掛けがユニークでよく考えられており、「七剣人」達の使う剣よりも魅力を感じてしまいました。
ツイ・ハーク監督が意識的にワイヤーアクションを最小限に抑えた作り方をしているので、シーンによっては昔のジャッキー・チェン作品を見ているようで、どこか懐かしさを感じてしまう作品でもありました。
だから、この作品はアジア映画が大好きな方と昔、チャンバラごっこをした経験のある方におすすめ致します。
最後にどうでもいいことなんですが、「悪役キャラの描き方は上手いのに、善役キャラの描き方がイマイチなのは何故なんだろう?」って悩んでしまったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みします。
●ストーリー
1600年代、中国では明に代わって清が建国されていた。清の王はこの機会に、反乱分子の息の根を止めようと「禁武令」を出した。
これは、武術の研究も実践も禁止するものだったが、実際は武術などで身を守れない農民や女、子供を含む無差別な虐殺が、毎日繰り返されるだけの悪令だった。
なかでも「風火連城」が率いる部隊は、残虐で情け容赦なく、次々に政府の反乱分子とは全く関係の無い村々をも襲い、全員を皆殺しにしては悪道の限りを尽くしていた。
そんな事態を見かねた武術の達人・傳青主(ラウ・カーリョン)は、反清組織「天地会」の青年剣士・韓志邦(ルー・イー)と女侠・武元英(チャーリー・ヤン)を伴い、武術の名門「天山派」の大使に助けを求めに向かう。
険しい山奥を窮地に陥りながらも、なんとか大使の元に辿り着いた3人は、天山派最強の4大弟子・楚昭南(ドニー・イエン)、楊曇(レオン・ライ)、穆郎(ダンカン)、辛龍子(タイ・リー・ウー)らの助けを得る事に成功する。
天山派の4人と傳青主・韓志邦・武元英の3人を加えた7人は大使から、7種類の伝説の剣[莫問剣、由龍剣、青幹剣、競星剣、日月剣、舎神剣、天瀑剣]を与えられ「七剣人ーセブンソード」となり、宿敵「風火連城」との戦いに挑むのであったが……。
●感想
「HERO」、「LOVERS」に続く“武侠”超大作第三弾という触れ込みで登場したこの作品のチラシの冒頭には『「HERO」も「LOVERS」も、この作品の登場を待つ為の壮大なプロローグに過ぎなかった!』と言う大層な文言が書かれているのですが、残念ながら私には前二作に完全に負けてしまっている様にしか見えませんでした。
監督がツイ・ハークだけあって、流石に剣を使ってのアクションには目を瞠るものがあり、素晴らしかったのですが、暗闇でのアクションシーンの割合が多く、せっかくの剣闘シーンが観難かったり、話の繋ぎ方が大雑把だと感じる箇所が多く、「結構、勿体無い作り方をしているなぁ」と言う印象を受け少し残念に思えました。
作品の中盤で「風火連城」の追手の目を眩ます為に、「七剣人」の2人が数十頭の馬を荒野へと放しに行くのですが、急に「七剣人」の韓志邦が愛馬とのエピソードを取って付けた様に話し出し、いかにもお涙頂戴のシーンへと強引にもって行く演出には、呆れてしまいすっかり冷めてしまいました。
2時間33分と長めの作品なんですが、「カットすればいいのに!」と思えるシーンも多く、主に山間の乾燥した地域での撮影だった為、色合い的に地味な印象を受けてしまい、「埃っぽい映画だなぁ~」と感じてしまいました。
●採点
私のこの映画に対する評価は65点です。
出演している役者さんはアジアスターばかり集めているそうなんですが、アジア映画にあまり強くない私としては、そんなに感情移入も出来ず、ただ淡々と全編を観終わってしまったという印象が強い作品となりました。
それでも、「HERO」に出演していたドニー・イェンの剣闘はマーシャルアーツの達人らしく素晴らしいもので、劇中で見応えのあるシーンの一つとなりました。
また、「風火連城」の部隊長達のキャラが「マッドマックス」や「北斗の拳」の悪役を思い出させる衣装と顔のペイントでいかにも「私は悪役です!」って感じが出ていて良かったと思いました。
彼らの使う武器も仕掛けがユニークでよく考えられており、「七剣人」達の使う剣よりも魅力を感じてしまいました。
ツイ・ハーク監督が意識的にワイヤーアクションを最小限に抑えた作り方をしているので、シーンによっては昔のジャッキー・チェン作品を見ているようで、どこか懐かしさを感じてしまう作品でもありました。
だから、この作品はアジア映画が大好きな方と昔、チャンバラごっこをした経験のある方におすすめ致します。
最後にどうでもいいことなんですが、「悪役キャラの描き方は上手いのに、善役キャラの描き方がイマイチなのは何故なんだろう?」って悩んでしまったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みします。