【Fuku】
今週の一枚:「LOVE NOT MONEY」Everything but the girl 1985
こちらでは珍しいUKモノ。80年代後半はバブルの時代を象徴するような激しいビートと機械的なサンプリングがもてはやされた音楽シーンで、その対極を行くかの如くで、一部のスキモノたちの間では、ネオ・アコースティックと呼ばれたような生楽器を基本とした落ち着いた(というか地味な)サウンドが結構受けて、特にUKから聴こえてきたスタイル・カウンシルとかシンプリーレッドなんかに代表される生楽器とノレるビートを基本にしたサウンドは日本でもかなりポピュラーになりました。
其の中で、特にヘアスタイリスト系の方々にウケていたのが、こちらEverything but the girl(EBTG)で、そのセカンドアルバム「LOVE NOT MONEY」はセンスの良い(本当に良いのかはギモン)ジャケットとともに日本でもタワレコ(というかCISCOのほうが気分ですね)などの渋谷のレコ屋さんではかなりのセールスを記録しました。
Everything but the girlは、1982年スタートの、トレイシー・ソーンとベン・ワット、男女二人のユニットで、メイン・ボーカルはトレイシーで、ベンはそのセンスの良いネオアコギターが主体。でも、二人とも歌えるし、曲も書けます。ベンはEBTG前にリリースしたソロでも結構日本で評判がよく、洗練されたサウンド作りは80年代中頃から一部のスキモノの間では結構評判をとっていました。EGTBでは、トレイシーの太くて低く、それでいて繊細かつインパクトの強いボーカルが特徴で、彼らの音づくりは結成以後様々な変遷をたどっているものの、初期はアコースティックで、ジャズ・ボサノバのエッセンスが強い、心地良い音作りが評価されていました。
3rdアルバム以後は、フォーク・ロックからホーンセクションの鳴り響く派手なサウンドを指向したり、更にまたアコースティックに戻ったりといろんなチャレンジをしていたのですが、今はクラブ系のサウンドまでこなすマルチなプレーヤーとして評価されています。ただまあ、基本はシンプルなUKアコースティックサウンズです。
私自身は、80年代初めぐらいは結構UKモノにハマッたこともあって、EBTGも1stの時からハマっていたのですが、当時はあくまでスキモノの一部ウケで、当時の時代背景の中では、暗いとか渋すぎとか言われるだけで、誰もおしゃれとは言ってくれない、単なるイギリスの田舎の素朴な音としか評価してくれませんでした。ただ、一部の火曜日お休みの職業の方々(美容師さん系ですね)が集まるクラブなどで火がついてからは、洒落たサウンド、流行の最先端は実はこちら、みたいな感じで次第に市民権を得るようになりました。
もうこれもまた20年以上前のサウンドなんですが、今改めて聴いても、素朴であってかつお洒落な感覚が甦ってきます。渋めのホーンセクション、シンプルなれどなんとも甘いカッティングのギター、それをバックにしたトレーシーの重めの声、今聴いても新鮮です。
たまにはヨーロッパモノもいいでしょう。
LOVE NOT MONEY Everything but the girl
1. When all's well
2. Ugly Little Dreams
3. Shoot me down
4. Are you trying to be funny?
5. Sean
6. Ballad of the times
7. Anytown
8. This Love (Not For Sale)
9. Trouble and Strife
10. Angel
11. Kid
12. Heaven help me
LP
Blanco Y Negro/WEA 240 657-1 (1985)
CD
Blanco Y Negro/WEA 229 240 657-2 (1985)
今週の一枚:「LOVE NOT MONEY」Everything but the girl 1985
こちらでは珍しいUKモノ。80年代後半はバブルの時代を象徴するような激しいビートと機械的なサンプリングがもてはやされた音楽シーンで、その対極を行くかの如くで、一部のスキモノたちの間では、ネオ・アコースティックと呼ばれたような生楽器を基本とした落ち着いた(というか地味な)サウンドが結構受けて、特にUKから聴こえてきたスタイル・カウンシルとかシンプリーレッドなんかに代表される生楽器とノレるビートを基本にしたサウンドは日本でもかなりポピュラーになりました。
其の中で、特にヘアスタイリスト系の方々にウケていたのが、こちらEverything but the girl(EBTG)で、そのセカンドアルバム「LOVE NOT MONEY」はセンスの良い(本当に良いのかはギモン)ジャケットとともに日本でもタワレコ(というかCISCOのほうが気分ですね)などの渋谷のレコ屋さんではかなりのセールスを記録しました。
Everything but the girlは、1982年スタートの、トレイシー・ソーンとベン・ワット、男女二人のユニットで、メイン・ボーカルはトレイシーで、ベンはそのセンスの良いネオアコギターが主体。でも、二人とも歌えるし、曲も書けます。ベンはEBTG前にリリースしたソロでも結構日本で評判がよく、洗練されたサウンド作りは80年代中頃から一部のスキモノの間では結構評判をとっていました。EGTBでは、トレイシーの太くて低く、それでいて繊細かつインパクトの強いボーカルが特徴で、彼らの音づくりは結成以後様々な変遷をたどっているものの、初期はアコースティックで、ジャズ・ボサノバのエッセンスが強い、心地良い音作りが評価されていました。
3rdアルバム以後は、フォーク・ロックからホーンセクションの鳴り響く派手なサウンドを指向したり、更にまたアコースティックに戻ったりといろんなチャレンジをしていたのですが、今はクラブ系のサウンドまでこなすマルチなプレーヤーとして評価されています。ただまあ、基本はシンプルなUKアコースティックサウンズです。
私自身は、80年代初めぐらいは結構UKモノにハマッたこともあって、EBTGも1stの時からハマっていたのですが、当時はあくまでスキモノの一部ウケで、当時の時代背景の中では、暗いとか渋すぎとか言われるだけで、誰もおしゃれとは言ってくれない、単なるイギリスの田舎の素朴な音としか評価してくれませんでした。ただ、一部の火曜日お休みの職業の方々(美容師さん系ですね)が集まるクラブなどで火がついてからは、洒落たサウンド、流行の最先端は実はこちら、みたいな感じで次第に市民権を得るようになりました。
もうこれもまた20年以上前のサウンドなんですが、今改めて聴いても、素朴であってかつお洒落な感覚が甦ってきます。渋めのホーンセクション、シンプルなれどなんとも甘いカッティングのギター、それをバックにしたトレーシーの重めの声、今聴いても新鮮です。
たまにはヨーロッパモノもいいでしょう。
LOVE NOT MONEY Everything but the girl
1. When all's well
2. Ugly Little Dreams
3. Shoot me down
4. Are you trying to be funny?
5. Sean
6. Ballad of the times
7. Anytown
8. This Love (Not For Sale)
9. Trouble and Strife
10. Angel
11. Kid
12. Heaven help me
LP
Blanco Y Negro/WEA 240 657-1 (1985)
CD
Blanco Y Negro/WEA 229 240 657-2 (1985)