晴登雨読

山と自然を楽しみ、より良き社会を望む自由人。
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近江の「隠れ里」鶏足寺と己高山を歩く

2017-11-11 23:00:55 | 湖北の山
 湖北の己高山山麓は、奈良・平安期にかけて観音信仰を基調とした仏教文化が花開いた地である。行基が草創し、泰澄が修行場とし、最澄が再興したという縁起を持つ己高山の諸寺院は、山頂や山麓に広がって法華寺、石道寺、観音寺、高尾寺、安楽寺の五箇寺があったとされる。その中心が観音寺であったが江戸時代に荒廃し、中心は己高山山頂近くの観音寺別院の「鶏足寺」に移った。この鶏足寺も明治時代に無住となり寺宝は麓の観音寺別院の飯福寺に移された。その後、十一面観音像をはじめとした諸仏は、己高山の麓の與志漏神社(木ノ本町古橋)境内にあるにある「己高閣」に安置され地域住民が守っている。
 現在、この「鶏足寺(飯福寺)」は、近江の紅葉の名所として人気を博している。今回の山行は、観音信仰の地・己高山と、その山頂近くの「鶏足寺廃寺跡」、そして、今紅葉の名所となっている「鶏足寺(飯福寺)」を巡る山行を行った。

十一面観音像が安置されている「己高閣」の脇に車を止め、己高山登山口へ向かう


林道脇から尾根伝いの山道へ


急な尾根道をよじ登る




1本目の送電鉄塔


六地蔵に到着です。ここが6合目か


2本目の送電鉄塔。霞がかかって判然としないが視界の先には奥びわ湖がひろがっている。


さらに急な道を登ると開けた一角に。


鶏足寺廃寺跡
大きな台地状の地に到着、標高900M近い。ここが鶏足寺廃寺跡。本堂や鐘楼跡や五輪塔・諸堂をつなぐ階段、さらに庭園跡といわれる石組などが現れる。


五輪塔や礎石が残る鶏足寺廃寺の本堂前


往時を想像した鶏足寺廃寺案内板


鶏足寺跡には、見事な銀杏の古木や庭園跡の紅葉がいい。

庭園跡

鶏足寺廃寺跡・本堂まえにて、鶏足寺廃寺跡で昼食・休憩


己高山(923M)の頂上をめざす。


約20分で山頂に到着。923mの頂上には石神が祀られている。


己高山の頂は、木々に覆われ展望がきかないが、頂の林を北へ少しそれると目の前に伊吹山が迫る。頂には3等三角点がある。


頂上の一角から伊吹山を展望して・ふもとの飯福寺(鶏足寺)・石道寺目指して下山


途中、琵琶湖・竹生島を展望できる


夕刻 15:30分 ふもとの鶏足寺(飯福寺)到着。紅葉の盛りは、あと1週間か?



紅葉の鶏足寺 参道。紅葉は今少し早かった。 




鶏足寺から出発地点の己高庵へ里道も趣きが