晴登雨読

山と自然を楽しみ、より良き社会を望む自由人。
飛騨 鈴鹿 大峰など日本百名山から里山まで山の魅力と美しさを記録する。

初夏の大台ケ原を満喫

2015-06-04 17:09:11 | 大峰・大台の山
 近畿の屋根と言われる大台ケ原山にシャクナゲとシロヤシオを期待して出かけた。大台ヶ原山の標高は1695.1m、近畿では3座ある「日本百名山」の一座で日本の秘境100選にも選ばれている。山全体が特別天然記念物に指定されているそうである。
 快晴の5月末週、国道169号線を辿り大台ケ原ドライブウェーから山上駐車についた。初日は、山上の「大台荘 心・湯治館」に宿を取り、翌朝、日の出ヶ岳から正木ヶ原、牛石ケ原、大蛇嵓、シオカラ谷吊橋を巡って大台駐車場へと戻る東大台の周回コースを5時間かけてゆっくりと巡った。
 期待したシャクナゲやシロヤシオは残念ながら当たり年ではなかった。

標高1600mの高原大地・大台ケ原

朝8時、大台山荘を出発して、大台ケ原ビジターセンター脇の登山口から最高峰の日の出ヶ岳に向かった。天気は快晴、初夏の心地よい風が吹き抜ける道を歩くこと1時間弱で日の出ヶ岳山頂に到着した。
日の出ヶ岳への道

日の出ヶ岳山頂には展望デッキが
西には大峰山系の峰が連なり、東は尾鷲や伊勢湾が広がる。しかし、この日は伊勢湾は望めなかった。

大峰山の峰々を一望する頂上のパノラマ
正面の薄らとした山並みが大峰山、右側から山上ヶ岳、大普賢岳、行者還岳、弥山、釈迦ヶ岳など大峰連山、さらに遠く金剛山なども望める。

正木峠への道はシロヤシオのトンネル
日の出ヶ岳から正木峠への道は、整備された木道の階段だが道沿いはシロヤシオのトンネル。残念ながら白い花を付けた株は数少なかった。

少なかったシロヤシオ(ゴヨウツツジ)

有名な正木峠のトウヒの立ち枯れ

伊勢湾台風の被害がトウヒの立ち枯れを生み出したそうだが、立ち枯れは年々広がっている。またミヤコザザの拡大もあって従来繁茂した苔の植生回復などが進められている。











大蛇嵓の絶景
 大蛇嵓からの絶景、この先端は数百m切れ落ちている。ここからの展望は大峰の連山が一望できる。

 大台ケ原は高原状の台地と言えるが、その周辺部は険しい岸壁が続くところがある。その岸壁部分を「嵓」と呼ぶが、この大蛇嵓は大蛇の背に乗っている形状をしていることから大蛇嵓といわれる。その隣の岸壁がセイロ嵓。

しゃくばげとシロヤシオの群落を抜けてシオカラ谷吊り橋へ

シオカラ谷吊り橋
この吊り橋から階段状の急登を登り返せば、40分ほどで駐車場へ戻る。

紫陽花の径から大峰・山上ヶ岳へ

2014-07-06 18:26:54 | 大峰・大台の山
2014年07月06日(日)
 今年4月、洞川温泉から残雪の稲村ヶ岳をめざしたが、今回は、同温泉から清浄大橋・一本松茶屋・洞辻茶屋、そして大峰山寺、山上ヶ岳へ至る「修験の道」を辿った。
7月5日(土)西の空に暗雲が広がる梅雨空の中、清浄大橋を8時10分に出発。杉林の中に紫の鮮やかな紫陽花の径が続き、1時間45分ほどで洞辻茶屋。ここからが「大峰奥駈道」となる。大峰山寺・山上ヶ岳手前は「修験者の修験の場」、鐘掛岩や「西の覗」など「修験者の道」にふさわしい鎖場・岩場が随所に。
休息も含めて3時間弱で、大峰山寺と山上ヶ岳の頂に着く。
 大峰山寺への参拝を済ませて下山開始。
レンゲの辻から稲村小屋への行程は、約1時間30分。稲村小屋で30分ほどの昼食を済ませ母公堂を目指して下山。この下山道もまた紫陽花の径が随所にあり目を楽しませてくれる。15時45分に母公堂に無事到着し、山行を終えた。いつも「母公堂」の堂守りの方から頂く温かいコーヒーとお菓子は登山の疲れを一気に癒してくれる。有難うございました。

清浄大橋・大峰山寺参道口


杉林の中は、紫のあじさいの径が続く



一本松茶屋
歩き始めて40分で 「一本松茶屋」に到着。大峰山寺までこうした茶屋が随所にある。


お助け水、清浄大橋から1時間20分
「修験の道」だから多くの「大峰行者講」の人たちの行き来が頻繁である。この一行も15人ほどの「行者講」の人たち。



9時45分 洞辻茶屋に到着


「奥駈道」
洞辻茶屋からは、世界遺産に登録されている奈良・吉野から那智山に至る「大峰奥駈道」となる。整備された気持ちの良い山道であるが、随所にくさりばがある。





大峰奥駈道の難所「鐘掛岩」
鐘掛岩は、修験者の道。岩場は登り口の木製の欄干から40Mほどだが、鎖が数か所設置してある。登り切った裏は、木製の歩道がある。
 なお、登山道は、右に一般者向けの迂回路が設けられている。



11時に「西の覗」に到着
眼下は、カナカケ谷が深く切れこみ、向かいには鷲ノ巣岩がそびえる。


西の覗から大日山・稲村ヶ岳方面を望


山上ヶ岳の大峰山寺
 清浄大橋を出発して3時間弱、11時10分に大峰山寺に到着。お参りをして御札を頂いた。


山上ヶ岳頂上
 頂は、クマザサのしげる広場。「お花畑」と記した石碑様の立派な標柱がそびえる。



11時30分山上ヶ岳頂上を後にレンゲの辻へ
 頂上直下から急な下りをへて、12時にレンゲの辻に。


13時に稲村小屋に到着


1時35分稲村小屋を出発、下山開始
 稲村小屋から母公堂までヤマアジサイの群落や紫陽花の
径が下山の道を楽しませてくれた。






2時35分 法力峠に着


法力峠を下って3時45分 母公堂に下山
清浄大橋に駐車したため、ここに荷物を預かっていただき大橋駐車場まで徒歩で車を取りに。



春まだ浅い大峰山

2014-04-12 23:13:00 | 大峰・大台の山
2014年04月12日(土)
 春まだ浅い大峰山へ出かけた。
大峰に向かう途中、満開の桜を訪ねて吉野山に。人も桜も満開の吉野で下千本、中千本、上千本の桜とさらに竹林院の庭園の桜を満喫し、宿泊地の洞川温泉へ向かった。
 4月11日、薄曇りのなか稲村ヶ岳登山口の母公堂から稲村小屋目指して出発。
 法力峠を越え、山上の辻に近づくあたりで「桟橋」の崩落が数か所、さらに尾根に近づくにしたがって残雪が随所に現れる。
 12時に山上の辻、稲村小屋に到着。周囲はまだ多くの残雪に覆われ、特に、稲村ヶ岳への尾根道は、残雪深く踏み跡も確認できず。
 稲村小屋にて昼食の後、レンゲ辻をめざして出発するも、念仏山あたりから残雪多く、急斜面の軟弱な積雪により、山上の辻へバック。
 夕方、母公堂に無事帰った。母公堂で温かいコーヒーとオレンジとお菓子を頂き、無事の登山のお礼を申し上げて帰路についた。
 

 吉野の桜を満喫




朝、9時に母公堂を出発


法力峠に到着 植林の林から抜ける


大峰山系の登山道の特徴的な桟橋が随所で崩落。



山上の辻に近づくに従い残雪が


正午前に山上の辻・稲村小屋に到着


稲村ヶ岳への道は残雪多く踏み跡なし


レンゲの辻へのまき道も急斜面に軟弱な残雪
時間もなく稲村小屋・山上の辻に引き返し、「母公堂」へ帰るルートに戻ることにした。


 そして夕刻、母公堂に無事帰着した。