NHKで立川談志を偲んで、落語「居残り左平次」をやっていた。
昭和53年ころの映像で40半ばの談志はキレのある江戸弁で
立て板に水のごとくの早口のなんとも勢いのある落語だった。
とてもうまいけれど、
好みかというとそれほど好みではなかった。
そういえば川島雄三監督の『幕末太陽傳』という映画で
この左平次をフランキー堺がやっていた。
彼の左平次はとても良かった。
軽いけれど哀愁もあって。
この『幕末太陽傳』12月23日からデジタル修正版で
ロードショーが上映されるそうだ。見に行きたいな~。
話戻って立川談志。
彼が生きている頃から、談志本人よりも
「立川談志を師匠と選択した弟子」というのに興味があった。
寄席に出られない一門に自ら入る覚悟というものに。
志の輔、談春、志らくという今や人気も実力もある人達。
談春は築地の魚屋に修行として数年行かせられたとか。
魚見ながら、途方にくれることもあっただろうに。
師匠がきまぐれでみせた
ほんの少しの優しさにすがりつくようにして
弟子修行をしていたんじゃあなかろうか。
なんてまた勝手なことを思う。
ところで、わたしなら誰の弟子になるか考えてみた。
・・・やっぱり小さんかな・・。
小三治も談志もこの人の弟子だった。
懐が深い師匠なんだと思う。