山小屋での夕食。ごはんとレトルトカレー、水、以上。福神漬けなどナシ。
びっくりするぐらい少ないカレー汁をすくってごはんにかけて食べる。
なんか侘しいのだ。
9月だから山小屋は空いているかと思ったが甘くはなかった。
3畳ほどのところに9名が寝るのだ。中に2名男性が・・・。
疲れていたので耳栓をして横になる。
ツアー客がガサゴソしたり話をしていてとてもうるさかったらしいが
わたしは全く聞こえず少し眠れた。
2時30分に起床。トイレを済ませて自分の場所に戻り連れの2人を揺り起こした。
「ハイ、起きて~起床だよ~」
薄暗い中で起こされた人がびっくりしてわたしをジーと見つめている。
良く見たら全くの人違い!隣の列のベットに間違って入り
見ず知らずの人をワサワサ起こしてしまったのだ。
ごめんなさいね~!と言ってそそくさと逃げた。
山頂は寒いから持っているものすべて着るようにとの事。
着膨れ状態となり歩くのが大変だった。
そこからの2時間が本当にきつかった。
寝起きだし疲れているし寒いし。
だんだん空が明るくなってきた。
ようやく頂上へ到着した。ご来光は5時20分だった。
雲海に日の光があたり何とも美しかった。
この景色を見るためにこんなに頑張ったんだと思ったらちょっと涙が出た。
天国もこんなんかな~。
じわじわと嬉しくなり、静かな充実感に包まれたのだった。
富士山登山日記これにて終了。
長々とおつきあいありがとうございました。
連れの2人です。「わたしたち彼氏募集中です。」
ガイドさんの「鼻から吸って口から吐く」という言い付けを
しっかり守ったおかげなのか高山病の症状は出なかった。
7合目までは普通の格好の観光客なども登っていてまだまだ余裕の感じ。
実はペン様で富士山のご来光を撮りたかったのだが、
荷物を少しでも軽くしようと今回はコンパクトデジカメを持って行った。
これが当たりだった。
いちいちカメラをリュックから出す余裕など上に行くほど無くなる。
7合目を過ぎるころからだんだんと道も険しくなってくるし呼吸もしずらくなる。
「ヒーハーヒーハー・・」休憩のたびに深呼吸をする。
暗くなってきたのでヘッドライトを点けた。
総勢100名のツアー客のライトが巡礼の灯りのように
御山の頂上に向かって連なっている。
途中、急な岩場があり手探りで必死で登る。
これが一番怖かった。
空を見上げると月明かりがだんだんと近づいてくるような気がした。